2025/10/28 のログ
■彷徨う獄吏 > 石畳に押さえつけた魔犬の身体をヒビが入るほどの膂力で押し付けると、ようやく動きがおとなしくなる。
魔物は枷を直接掴んで魔犬の首に押し付けると、硬質な音を立てて変形した枷がぴたりと嵌る。
少なくとも序列を教え込まれた魔物には反抗しない様子に満足気に頷いた魔物は立ち上がった。
『─、───。』
その場で詠唱を始め、魔法陣が床に描き出されると魔物の巨体と首枷に繋がれた魔犬の姿が掻き消える。
あとは物音のしない通路には、しばらく桃色のガスが立ち込めていき、通りかかる冒険者を苦しめたという。
ご案内:「無名遺跡」から彷徨う獄吏さんが去りました。