港湾都市ダイラスの名物ともいえる大歓楽街。
「至福の島」という意味を持つハイブラゼールがこの歓楽街の名前である。
元々は小規模な酒場やカジノの集まる場所だったが、ダイラスの街が大きくなるにつれ、この場所にも多くの人間がやってくるようになった。
一種の複合施設であり、幾つかの建物が合わさって一つの建築物となっている。
その中には酒場、カジノ、さらにはいかがわしい劇場なども設けられ、ある種の不夜城となっている。
闇が深い部分もあり、娼館や性的なサービスを提供する風呂屋などもこの建築物の中に収められている。
そこで働く者たちは様々な事情でここにいる。
カジノなどで負け、身ぐるみをはがされるような者、借金のためにここで働かされる者なども珍しくはない。
それでも、人が絶えないのは、皆一攫千金の夢を捨てられないためである。
参加者(0):ROM(1)
Time:22:01:55 更新
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からラッツィオさんが去りました。
■ラッツィオ > 時には頭を冷やすことが肝心な場合もある。
あるいは、熱することでツキを追いかけられる場合も。
男はバニーガールの尻を追いかけて、バーのほうへと歩いて行った。
■ラッツィオ > 男は無慈悲に回転し、コインを吸い込み続けるスロットマシンと対峙していた。
仕事の合間のちょっとした気晴らしのつもりだったが、気分転換になっているとは言い難い。
コインは見る間に吸い込まれていき、指先で挟める枚数しか残っていないからだ。
視界の端を起伏豊かな稜線が横切っていく。
客に愛想を振り撒き、尻を艶めかしく揺らしながら歩くバニーガールをつい目で追ってしまった。
その間にスロットマシンは投入したコインを食べ尽くし、遊戯の終了した音を鳴らす。
次のコインをせがむマシンに視線を戻して、小さくため息をついた。
「――チッ、シケてやがる」
コインを奪われたまま退散するのも癪だが、ツキが回ってきていないのも確か。
一度バーに行くかどうするか、と逡巡しながらマシンの椅子から立ち上がる。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にラッツィオさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」から違法カジノさんが去りました。
■違法カジノ > 今日も違法カジノは相変わらず、アブノーマルでハードなメニューを掲げ、
挑戦者を待って営業中のようだ。
勝者には景品が、敗者には凌辱が待っているが、金を払わずとも誰でも参加が出来る。
本日の目玉商品としておかれているのは、
七色の光を反射するダイアモンドを使ったアクセサリーたち。
見るからにきらびやかで女性の目を引こうとでもいうのだろう。
本日のオススメメニューは肉便器プレイ、針責め、木馬責め、サンドバッグ。
新メニューに強制絶頂光線なんていうのも取り揃えている。
これらのメニューはポイントが2倍されるとのこと。
ついでにエロゲームのモデルになったりカジノで働いてくれるバニーガールの募集なんかもしているようだ。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」に違法カジノさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” どこぞのカジノ」からタマモさんが去りました。
■タマモ > 詰まれた箱から、かなりの金額なのは見て取れる。
それを台車に乗せて貰い、次なる勝負へ挑む為、ぐるっと他のゲームを見渡してゆく。
ダイスも良いし、カードゲームも悪くはない、運に頼るゲームも少女は大の得意としているのだ。
そうした場所で勝負している客、目に付くような相手が居れば、持っているメダルを掛けて一勝負を挑んでみたいもの。
もちろん、賭けるべきはメダルやチップだろうが、こうした勝負の時は、大体相手には自身を賭けさせる。
なにせ、こちらには箱積みされた大量のメダルがあるのだ、全額賭けようと、己に痛手はない。
それに対し、勝ったら手持ちは残したまま、楽しめるのだ、これ程有利な賭けはないだろう。
相手には一時の夢を見させ、落とす、そうした時の相手の反応とかも楽しんでいるのだから、性質が悪いと言えよう。
まぁ、あれだ、たまにはそうした楽しみ方も良いだろう?と言うのが少女の主張だが。
ともあれ、それも相手が居てこそだ。
目に付くような相手が居なければ、楽しむ以前の問題。
その場合は…素直に、この勝ちを持ち帰っても良いのだ、己に損は何もない。
■タマモ > 今日も賑わいを見せる、幾つか点在しているカジノの一つ。
そんな中、少女はいつものように、稼ぎに精を出していた。
…いや、普通に考えるならば、勝負には勝ち負けがある、必ず稼げるとは限らないものだ。
しかし、事こうした賭け事に対しては、少女はかなりの強さを見せる。
現に、現在楽しんでいるスロット、真面目にボタンを押しているように見えないのに、足元にはメダルの詰まった箱の山。
再びぽん、ぽん、ぽん、とボタンを叩けば、面白いように揃ってしまうスリーセブン。
じゃらじゃらと、溢れ出るメダルが、次の箱を埋めてゆく。
「いやはや、毎度の事ながら…と言うものじゃのぅ。
そろそろ、別のげーむにでも移って、他の楽しみ方ってのも、悪くはないやもしれんなぁ」
よいせ、と次の箱を、積んであった箱の上へと置き、ふぃー、と一呼吸。
ぐーっと軽く伸びをしながら、一段落か、手を止めて、そんな呟きを零す。
こうした場所の、パターンの一つだ。
適当に稼ぎ、それを種にして、他人に勝負を挑んで好きに楽しむ。
まぁ、この少女の事を知って挑む相手なんてのは、そうそう居るものではないのだが。
たまに、知らずに挑んで来る相手も居るものだから、楽しみようがない訳でもないのだ。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” どこぞのカジノ」にタマモさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」から睡蓮さんが去りました。
■睡蓮 > けれどそれも尽きてしまった。やれやれ、と体を起こす。
自身の煙管を隠しへと仕舞い込み。
代金を、と給仕へと渡す。
「では少し濡れるとしようかな」
さら、と衣擦れの音を伴い立ち上がる。
濡れること自体を厭うているわけではないのが声音から知れるだろう。
柔らかい足取りで、飾り布をかき分け喫茶室を後にした。
■睡蓮 > 異国情緒漂う街で、異国の女が嘯いている。
長枕を抱えなおして丁度良い重みに身を合わせ。
シーシャの沸く音の向こう側、帳の更に向こう。
店の外の雨の気配に、尖った耳がピクリと揺れた。
長時間寛ぐことができる場所とはいえ、さて、これで店を出たあと濡れながら移動する、というのは街中では好ましい事ではあるまいなあ、と茶器を手に思案。
「篠突く雨を愛でるのも───やぶさかではないが」
今はそっと、手指を温めてくれる茶のぬくもりを愛でながら。
■睡蓮 > 咥えていた煙管を離すと傍らにしまい。
卓に手を伸ばす。丸みを帯びたフォルムの茶器を取り上げ、その縁に唇を寄せる。
普段馴れている味わいとは違う、まろやかさと甘味をあじわいながら。
「───寒くなってくると、こういうのも美味しく感じるな」
スパイスの刺激が舌を擽る。
生姜の風味が喉を通って、体の内側からを温めるように感じるのに呟きを落として。