2025/06/28 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 野営地」にアルブスさんが現れました。
■アルブス > 喜びヶ原に散見される野営地のうちでも、わりと上等な小屋がある場所。
もともとは木こりかなにかが立てた休憩小屋だったのだろうが今は本来の用途には使われていない。
そのまま朽ちていくはずが、すこし街道から離れていて便利だからと冒険者がキャンプ場所として使っている。
こういうときの互助精神は冒険者ならではだろううか。
持ち込まれて(まぁ要らないからという理由もあれど)補充された道具類、消耗品類。ヤバげな匂いがしているものが混じるのはご愛敬。
「実際助かるよねぇ。うんうん。…何回やんの俺ぇ…」
何かしないと生活苦しいとかではない恵まれた立場、けれども「これが冒険者!」とばかりに憧れ半分以上で、ギルドで依頼受けたりしている日々なのだが、どうにもやっぱり詰めが甘かったりすることが目立つ。
これでも魔族だから持ち前の肉体的強さでどうにかなることは、どうにかしてきた。
が。最寄りの村を出発する乗合馬車の最終便を逃すのは、流石に走って追いかけるような発想、行動には及ばなかった。
村には宿なんてなく、停めてもらえそうな伝手もなく。
結果、以前もお世話になっていることがあった野営地にと一夜の宿を求めてたどり着く。
依頼品の薬草類や、狩った魔物の肉やら、食料はあるし、雨風凌げるだけの寝床もなんとかなった。
気分切り替えて、野営準備を進める。依頼品だが、納期はまだあるし、明日また探せばいいから、こいつも使ってしまおう。
手際自体は悪くなく、ぱっぱと切ったり焼いたりしてキャンプ飯を作っていくのだが。
それらがどんな効能だとか調べないあたり、雑かつ無計画さからの状況は今も絶賛継続中だった。
■アルブス > 適当な魔物の肉と、適当な香草っぽい薬草を一緒に焼いただけの男料理。
量だけはそこそこ確保できたし、悪くなってない調味料類も小屋にいくつか転がっていた。
雑極まる料理といえるか微妙な代物だが、漂う匂いはどことなく甘く、美味そうで。
「ま、こんなもんこんなもん。っ、お、熱っ、はふ、んむ、焼き立て美味っ」
一口かぶりつくと、嚙み切った個所から零れる熱された油が舌を焼くがはふはふ空気を出し入れして冷まし。
もむもむと弾力の強い肉を咀嚼しては飲み込み、ふー、と、息を吐いた。
二口、三口と同じように食べ進めるうち、味も堪能できるくらいに温度も落ち着けば、もっくもっくと味わって食べる。
肉は少々臭みが残るがそれをうまく香草が紛れさせてくれている。舌にぴりりと刺激をくれる、誰かが置いてくれていたスパイスも合う。
日差し傾く中、一人肉焼きを愉しんでは、くちくなった腹を撫でてまた一息。
荷物から水筒を出し、自分の能力である冷気操作でそれを冷やす。
季節柄の暑さがまだ引かない時間帯。冷えた水を口に含み嚥下してゆけば、身体が冷える感覚と、油が流されてさっぱりする感覚が心地よい。
「っはー。さて、早めに寝る準備するかなー」
あれこれするような事も、物もない。片付けしたら、適当に寝床を整えてさっさと寝たほうが良かろうと決める。
朝早くに起きることになっても、そうなればゆっくりと朝焼け行脚とするか、適当に採取しながら最初の乗合馬車まで時間潰せばいい。
ただ、慣れぬ状況にちょっと興奮してるのか、寝つきは悪そうだとも口元歪め。
そう判断した体の火照りが、魔物肉と香草からの効能とはつゆ知らずにいた。
■アルブス > むずむず、もぞもぞ。
寝床を整えてから、身体を横たえても妙に落ち着かない。
馴染みないところで寝るのに、どうにも馴染まないのだろうなぁ、と。思う。
妙に体が熱いのも、今夜は暑いなぁ、くらいなもの。
結局早く寝るつもりが、身体を持て余すような感覚に随分振り回されて。
翌朝は寝不足気味に目を覚ます。
そのあと、乗合馬車で眠ってしまい、手持ちをスられて。
採取しなおした依頼物は目立つから持っていかれなかったけれど、プラマイゼロどころか露骨な赤字。
冒険者って大変だ、と、改めてなんとも合っているけどズレた感想零しつつに一旦、自宅に帰っていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 野営地」からアルブスさんが去りました。