メグメール(喜びヶ原)に流れる大河の水を利用して作られた大規模な「水遊場」(現実でいうところのプールである)。王都近郊に作られており、連絡用の馬車なども運行されている。
外観として幾つかの階層に別れた円錐型の建物で、水遊場の周囲はガラスで覆われ、常に日光が入る。建物の中に位置しているため雨でも影響はない。テラス上の屋外水遊場なども存在する。
下層は平民向けで、上層に行くほど、王族や貴族向けの設備や水遊場があり、料金も高額になっていく。
発掘された魔導機械を改造し、様々な魔術などを施設全体に施しているため、内部では一年中遊泳・水泳が可能である(いわゆる温水プール)。気温も夏に設定されている。
また、高度な浄化魔術も使用されており、常に水は清浄なものへと浄化され続けている。退廃的な目的に使われた場合も、衛生的な問題はない。
水遊場の種類については様々であり、泳ぐことも遊ぶこともできるように作られている。その他休憩所や個人向けの水遊場なども存在する。
一部の場所では性的な目的で使われることもある。基本的な状況は王都と変わらない。地下にはそれ専用の水遊場もあるという。更衣室なども、そう言った目的のための場所の場合は男女の別がない場合も存在するため、迷い込まないように注意が必要である。
水着の販売についてはこの水遊場が最王手であり、水着販売専門の階層が存在する。
なお、この施設の存在が風俗の乱れを助長しているという批判も一部で行われている。
元々は兵士や騎士のための王立の「水練場」であり、関係者以外は使用することができなかったが、維持費の問題などで水練場は王都内に新しく作ることが決定され、元の水練場は民間へと払い下げられた。
払い下げられた先は港湾都市ダイラスで様々な興行を成功させていた豪商であった。
彼は近年、若年層を中心に流行している「海水浴」(※注)に目をつけ、一年中水泳などが行える場所を構想した結果、水練場に大規模な改装を施し、ル・リエーの水遊場が誕生した。
ル・リエーとは古代にとある神が眠りについたと伝えられる伝説上の都のこと。その神を象ったとされる蛸の頭部と龍の胴体を合わせたような姿の神像が地下などで散見される。
設備やプールなどの種類については自由に設定していただいて構いません。
フリールーム設定のため、部屋説明などは入室ごとに記入することをおすすめします。
書かない場合、「フリー設定ルームです」という文章が部屋の説明として表示されます。
また、サイトの性格上エロールメインで使っても何ら問題ない部屋になります。
単にプールとしてのみ使いたい場合はその旨などを部屋説明で明記しておくとよいでしょう。
(※注)
海水浴や水泳などの行為が「レジャー」として、王国で一般に普及し始めたのはここ20年ほどである。海洋民族の習俗の影響も指摘されている。主に若者を中心に流行しており、水着などについてははしたないという指摘も未だ存在しているが、その意見も過去のものになりつつある。
もちろん、遊泳などを行うものたちは遥か古代から存在した。あくまで「レジャー」として成立したのがここ最近ということ。古い考えを持つものでなければ広く受け入れられている行為といえるだろう。
参加者(0):ROM(1)
Time:22:01:53 更新
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からルーパスさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からブールドさんが去りました。
■ブールド > そしてトンネルの奥へと消える二人。
その奥で何が行われるかは言わずもがな――。
■ルーパス > 己の前を男が通り過ぎてゆく。
しかしその先に重なっていた影、その影から送られるサインは──。
「────。」
ギリ、と奥歯を噛みフードの奥では苦虫を噛み潰したような表情が浮かんだことだろう。
フードの裾を握りしめながら
「お待ちください。」
そう、トンネルの奥へと姿が消えてゆく。
■ブールド > 花の薫り。混ざる南国の果実を思わせる濃密な甘い香り。
誘惑の魔手は仄かな香りをまるで触手のように鼻腔。
肺腑を伝い体の内側をみえない空気の手でゆっくりと撫でるような不可思議な熱を植え付ける。
暫くの間はその香り、媚薬のそれに悩まされることになるだろうが、この場だけならばきっと効果は長続きしないだろう。
そして返された言葉には当然か、という思いもある。
警備の人間も数が多い訳ではない。
慇懃無礼な態度だからと言って気分を害した様子もなく、手を振って見せる。
彼女に非は無いのだ、というように。
「気にする事は無い。警備の仕事あってこその催し物なのだ。
お互いのビジネスは一線を越えなければ問題が無いのだし。
あぁ、そうさせてもら――ん?」
小間使いという訳でもなく、彼女――ルーパスから見れば見覚えがあるかもしれない執事服の男が一人。
彼女の方に向いてハンドサインを送っている。
その執事は彼女の雇用主の存在でもあるが。ハンドサインの内容は男には知らないモノ。
執事はハンドサインを示し、彼女が見逃したか、見たのかを確認する暇もなく陰に消えていく。
男の足はゆっくりと奥へと向かう。
追いかけるも追いかけないも彼女次第というこの場のやり取りだった。
■ルーパス > 「申し訳ありませんが、雇い主の許可無く、持ち場を離れるわけにはまいりません。」
そもそもが、水流に乗ってゆけば辿り着く場所なのだ。
案内をするにせよ奥の造りを狼自身も知っているわけではない。
深々と頭を下げながら彼の要望に関しては、応えられないと返事をするのだろう。
どこぞの家名を出した所で同じこと。
そういう意味では堅く慇懃無礼じみた対応になってしまうだろう。
然しながら、所詮は一介の日雇いである。
雇用主と顧客さえ合意していればその身等どうとでもなるという現実もあり……。
申し訳なさそうに伏せた瞼。吐いた息は面倒事を回避出来たと勝手に安堵したもの。
しかし、元は獣であるその身は微かな香りを逃がさなかった。
その香りに、少々熱のこもる吐息が零れ、背筋が震える。
降り注ぐ日差しと、暖かな陽気のせいだと、自身に言い訳をしながら、
やはり彼に対しては進行方向の道を空け、
邪魔にならぬよう後手に手を組んで通り過ぎてゆくのを見守るのだった。
「まだ、男性が多く御座いますのでトラブルの無きよう、ご注意を。」
■ブールド > 「警備員。なるほど。」
予想以上に低い声は修羅場を潜り抜けてきたような物。
荒事には不慣れな男からすれば腸が震えるようにも感じられる。
少女はこちらではなく水遊びのための場所へ帰っていく。
未熟な青い果実にも無論興味はあるが、それよりも興味を惹いたのは目の前の警備員と名乗った相手の方だ。
手首に付けた飾りを見せて、敵対的な反応もなく警備員だ、と口に出すなら。
少なくとも中の催し物とは無関係ではないのだろう。
それと同時に、高貴な身分という訳でもなさそうだった。
「あぁ、中の方に用があるのだがいかんせん不慣れでね。
もしよければだが、案内をしてもらえないだろうか?
アーグラッサム家の――。」
警備員が持ち場を離れる事は難しいかもしれない。
それを理由に断る可能性もある。
それでも誘いを向けたのは単純な勘でもあり、アーグラッサム家への薬物の実験台として、警備員一人なら。
媚薬の実験台として使える可能性もあるのだ。
無味無臭の媚薬というのは生憎持ち合わせがない。
乾燥させたエディブルフラワーを瓶詰にして薔薇のオイルで香りをごまかす様にする媚薬。
多種の媚薬を実演等してきたこともあり、ほんの僅かだが男の体全体には数々の媚薬の香が染みついている。
道を譲られたが、礼を失することが無い様に。
頭を下げて道案内を頼む事にする。
――受けるか受けないか。受ければ警備員と名乗った彼女は良くない目に遭う可能性も高いが。
■ルーパス > 何人目を引き上げた所だろう。濡れた袖を払いまた定位置につく。
普段から直立不動である事には慣れていた。寝床と食事、
幾許かの金銭に釣られ日雇いでしているとはいえ楽に感じられる程。
そんな中、抱き上げた少女をまた逃がす。
そんな折に掛けられた声へフードの中の目が向けられる。
「私はただの、警備員みたいなものだ。置物と思って頂いて構わない。」
そう、低い声が言葉を返す。手首に見えるもの、顧客である事は察しがついた。
どちらの家か、そう問われても今はまだ戻る家の無い身。適当にはぐらかすのだろう。
背中を押して走らせる少女、その手とは逆に、その顧客を中へと案内するよう、
身体を少しずらして邪魔にならぬようその道を譲った。
■ブールド > 男は今回新種の媚薬や女性への催眠に用いるための薬剤。花の仕入れや実験の品種を卸しにこの場に来ていた。
立場としては決して高いとは言えないが、金と薬は持っている。
新種の花が詰められた布袋や乾燥させたポップの花束分けて瓶詰にして各部屋に届ける事で顔と名前を売っている状況。
悪党や悪人に媚びを売り、利益と売名を目論む悪人以下の存在。
そんな男が流れてきた少女を護衛するかのように佇む赤い狼――娘に目を付けたのは理由は無かった。
「失礼、お嬢さん方。どちらの家の方かな?」
ちらり、と手首に繋いでいるミサンガのような細い手首を飾る紐。
それはこの場に、この場の奥に入場を許されている非貴族の証。
売人でもあり買い付け人でもある証拠の1つ。
それを翳しながら少女ではなく、パーカーに身を包む女性に声を掛けたのだった。
愛層のいい笑顔。見た目は良くない男だが、愛想笑いだけは商売で鍛えた物だった。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にブールドさんが現れました。
■ルーパス > 下層より、地下に連なるトンネルの前、
流れるプールの分岐から、誤って流れた利用者の回収と、
奥にて行われる饗宴の用心棒も兼ねていた。
白いパーカーのフードを目深にかぶり、大きな尻尾は腿丈のパーカーの中へ納め
流れてしまった助けを求める少女の手を引いてはプールサイドに上げ、
不幸な事にその瞬間を見初められてしまえば、狼には渡す以外の選択肢がない。
流れた少女を守る存在でもありながら、見初められれば逃がさない、そんな役割も。
そんな中、そういった事で生計を立てている女性たちは、男の入りを狼に問う。
「今は、男性の方が多く、稼ぎ時かと。」
低い声がそう、促す。まだ昼を過ぎ明るい内から客を引く娼婦もそう多くはない。
中の嬌声は単調に、数名しか聞こえなければ様子は自ずと知れよう。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にルーパスさんが現れました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からルーパスさんが去りました。
■ルーパス > 息を吐きながら、ゆっくりと芝生の上に腰を下ろす。
ボタンを外した手が、ゆっくりと下に落ちて、その掌の先、
此方を見ているかもしれない主人の視線を想いながら──。
■ルーパス > 自らの主人である少女が、男を連れて上層の個室へと入ってから随分と時間が経つ。
今日も、主人である少女は教団やその教えを蔑ろにするよう姦淫に耽っている。
それをとやかく言うつもりはないのだが、待たされるばかりの身、
気候も温かく陽も照らす場では不自然な程目立つ格好。
それでも、いつ戻るとも知れぬ主人を置いて中座するわけにはいかない。
勿論、それを強いられているわけではないし、実際この女が消えたとて主人は気にも留めないのだが。
「ああ……お嬢様は、態と──。」
スモークの張られたガラスの部屋、中を覗き込む事は出来ないはずだった。
だが、中から見せ付けようとするならば別。くっきりと窓に浮かび上がる
少女の掌、その花が二枚裂いた様子は中の様子を容易に想像させて、視線を逸らした。
背後にある南の植物、その木の幹に背を預けながら、モーニングとベストのボタンを外した。
少しだけその熱が収まった気がして、長めの息をゆっくりと吐いて行く。