2025/07/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアイカさんが現れました。
アイカ > 「……ふぅ」

貧民地区の、いかにも昔ながらといった風情漂う酒場の前。
仕事終わりの踊り子がひとり、きめ細かな白い肌を露わに佇んでいた。

「今日は……まぁ。それなりに上手く踊れたかしらね」

その日の調子によって、踊りの良し悪しも決まる。
流石にお金を貰っている身としていい加減な仕事はできないが、少しくらいは許してほしいというのが正直な気持ち。
何せ酔客の下卑た眼差しを受けながら舞い、笑い、汗を振りまいているのだ。

「さて、と」

これからどうするか。特に何も決まっていないので、このまま家に帰るか…それとも適当に一杯ひっかけて帰るか。
悩むように暫しそこから動かない。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリュミエールさんが現れました。
リュミエール > 街中で一仕事終えた。胸の隙間や臀部の隙間に押し込められたチップを摘まみ上げながら歩く通り。
一通りのチップを胸元に収めれば金額は満足のいくもの。これで数日は宿に困る事もないと。

そこまで稼げると少し贅沢をしたくなるというもの、通り沿いの酒場を見つけたところで──。

「あら……お姉さんお勤めの後?」

その横を通り過ぎて酒場に入るには目を引きすぎる格好だった。
その店で踊ったのだろうことは汗ばんだ様子で察する事は出来、それから一度店内を覗き込むように視線を向けた。窓から見えるのは無骨な酔客ばかり。

「私も一仕事終えた所なんだけど、どう?どこかで一杯。といってもまだこの辺のこと良くしらないんだけど。」

白と黒の対比。相手の返事を待たずして矢継ぎ早に話しかけては、【どこかいいお店知らない?】なんて図々しくまである。

アイカ > 最近暑くなってきたこともあり、中々汗は引かない。
やっぱりどこかで休憩していこうかと思い立った矢先──

「え? まぁ、そうね。ここで軽く踊って稼いできたところ」

稼いだ、というほど大盤振る舞いされたわけでもないが、まぁ別に良かろう。
店内は今しがた踊ってくれたアイカのお陰で未だ熱を持ち、賑わってはいる。
まぁ客は揃いも揃って、力仕事を請け負ってそうな男達ばかりなのだが。そういった客層を相手にしているものだし仕方ない。

「そうねぇ。折角だし、ご一緒しようかしら。確かこの近くに…」

貧民地区にしてはずいぶんとサマになっている、個室揃いのお店があった筈。
そこならお話を邪魔されることもないしいいんじゃない?と首を傾いで。

「良ければ連れていくわ」

提案しつつ、片手を差し伸べて問う。

リュミエール > 「どうりで──。お姉さんのおかげで色々賑わいそうね。すごいわ」

触れることが出来ない踊り子に刺激された男共は街へ繰り出し女を買おうとするだろうから。
自分の稼ぎだけでなく新たに雇用を生み出すその存在に尊敬の眼差しを。

「ふふ、ここを通りかかってよかった。」

一人で飲むよりも二人、それも色白の踊り子とあらばそれだけで眼福というもの。
差し述べられた手を取り、その汗ばんだ腕へ自らの腕を絡めて寄り添う。
腰にぶら下げたレイピアが嬉しそうにカチャリと鳴り連れられて歩く街中は一人の心細さがなく少し輝いて見えた。

きょろきょろと見まわす様は宛らお上りさんの風体。

アイカ > 「まぁ、ここからどうするかは連中の自由だけどね」

上がったテンションそのままに飲み明かす者もいるだろうし、街に繰り出して女を買う者もいるだろう。
そこで経済が回るならいいんじゃないかな、と笑う。
向けられる尊敬の眼差しには、照れ臭そうに片手を振って。

「ふふ、私も連れ合いが出来て良かったわ。折角だから自己紹介しましょうか…アイカよ」

貴女は?と質問しながら、腕に腕を絡めて、繋ぐ手も指を絡めて寄り添う2人。
お互いの服装もあって、触れ合う素肌が心地良い。

「王都にはどれくらい? というか、貧民地区にあまり来たことないのかしら」

きょろきょろ辺りを見渡す姿に雑談めいてそんな質問を。

リュミエール > 照れくさそうに片手を振る様子には、すごいと何度も首を振って。

「あ……ごめんなさい、綺麗なお姉さんを誘えたから嬉しくて忘れてた……。 私はリュミエール。リュリュでもリュミでもエールでも好きに呼んで?」

あまり全てを呼ぶには向かない名だと自覚しているし、実際長い事呼ばれた思い出も無かったから。
昔呼ばれたことのある愛称をいくつか並べて。
絡めた指、抱き込んだ腕が谷間へと納まればそれはそれで暑苦しいかもしれないけれど汗が黒い肌で少し拭われるか。

「まだ10日くらい、ね。それも、立ちんぼで日銭を稼いでいただけだったから。」

貧民地区の特定の場所でしか生活が出来ていなかったと、少し眦を下げて呟く。
昨日までは運よく、買ってもらえていて……

「明日からは娼館で、お試し雇いになったのよ。」

そう、確か、と胸のパットから取り出したメモを相手に見せる。
書いてあるのは女性専門の娼館で、評判を私は知らなかった。ただ、食い扶持に困らない、その事実だけしか見ていないよう。

アイカ > 「リュミエール、ね。よろしく。それじゃあリュミって呼ぼうかしら」

そのままフルで呼ぶのも別に良いが、幾つか愛称を並べてもらったので一番しっくりくるものを選んだ。
谷間に腕を抱き込まれると、思わず嬉しそうに口許が緩む。

「あら、思ったより来てまだ間もないのね」

一応貧民地区を中心に暮らしているらしい。
このご時世、立ちんぼというのも中々難しいものだろう。
受け取ったメモを読めば、なるほど娼館。この界隈だと割と知られているが、
あいにく自身は足を運んだ経験がない。

「良かったじゃない。…あー、ここね。行ってみたいけど今まで機会がなくて…」

それに、と。彼女の顔を覗き込むようにしながら微笑む。

「ここ、女性専門よ? 意図的に選んだのなら…私と気が合うかもね」

リュミエール > 「ええ、よろしくね、アイカ。」

にっこりと、この街へ来て身体を関係なしに笑顔を向けられる相手は初めてだった。
だからえへへ、とか少し照れた笑いが滲んだりもしたり。

「ずっと北の生まれだったんだけどね……色々あって。」

そう言葉にする音は寂し気だったけれど、流石にそれでは露骨すぎると無理やりにでも笑顔を作り。

「ええ、昨日のお客さんがそこの人だったみたいで、何処にも属さずに身体を売るのは危険だからって、言ってくれたの。」

安堵したような表情と共に、どうやらアイカの言葉の通りなら問題のある場所でも無さそうで、ほっとしたところを覗き込まれた事で、ぎゅ、と胸に抱く腕の力が籠った。

「あら……、でもいいの、柔らかくて優しい方がいいし、って。ふぅん……。」

気が合う、その言葉の意図するところはわかりやすい。まだ街中を歩いているというのに身長が近しい事もあって、絡めた指を導くのはコルセットの下。
黒い下着のクロッチへ軽く押し当てたりして。ちょっとした悪戯を。

「ねぇ、お店はまーだ?アイカ。」

まだ大して歩いてないというのに、そんなおねだりするかのような声が向けられた。

アイカ > 袖すり合うも…ということで、今後とも親しくしていきたい気持ちはある。
お酒を飲み交わせば、きっともう少し距離も縮まるだろうか。

「そう…… 遠い故郷から王都に流れ着いてきた、っていう意味で言うと、私と同じね」

彼女に対し、此方はそこまで言葉に寂しそうな色は無かったものの。

「そうね。何かしら後ろ盾というか…少なくとも屋根の下には居た方がいいわ。一人で立ちんぼしてると、
この王都は色々危ないから…」

同性ならまだしも、男に襲われるとなれば堪ったものではなかろう。
まして彼女は女性が対象であるから猶更だ。

相手の方がほんの少しだけ低いが、身長はほぼ同じ。
繋ぐ指が導かれる先、悪戯めく行為にアイカもまたくすくすと笑って。

「まだよ、リュミ。……それとも、待ちきれなくなっちゃった?」

別にその酒場でなくとも、2人きりになれる場所は他にもある。
スキンシップめいて、繋いだ手指や密着する掌。絡めた腕など色違いの素肌をすりすりと擦り合わせながら歩く。

リュミエール > 「あら……そう、じゃあ田舎者同士仲良くして欲しいな。」

過去を晒したところで雰囲気が重くなるだけ、となればお上りさんの先輩として甘える事にした。
【お店も、お勧めの場所なんかも聞けば色々教えてくれそうだし。】なんて冗談めかして笑い。

「そう、みたいね……でも真面目に怒ってくれて、すぐにお店に連絡してくれて……。」

本当に夢みたいだった。とうっとり紡ぐのは所謂、面接を兼ねたお試しを思い出したからかもしれないが。
そんな話をしながら歩き、時折悪戯をするように触れさせたり、腕を撫でたりとしながら、問いかけられた言葉には【いじわる】なんて恨めし気に。

肌の露出の多い二人が、腕を絡めながら歩く様子は大層目立ったことだろう。
自分から仕掛けたにもかかわらず、すこし歩く様子が内またに、抱いている腕、胸にはアイカのだけではない汗がしっとりと浮かんでは互いの肌に刷り込まれてゆく。

なんにせよ、相手の方が上手、そう感じては少しだけ悔しそうに頬が膨らんだ。

アイカ > 「ええ、勿論よ」

お上りさん、というには王都に長く居ついているのだが。
お勧めのお店についても快諾する。探せば貧民地区でも美味しいところあるわ、と肩を揺らして。

「……ふふ。それなら私、今度行ってみていい?」

うっとりしている様子を見れば微笑み、ねぇ、と提案してみる。
お店の場所は覚えがある。勿論彼女を指名するつもり。そんな話をしながら…道中、イチャイチャと戯れるスキンシップは欠かさず。

さて、露出度の高い2人が仲も良さげに寄り添って。
とはいえ、相手の様子が変わってくるようならばちらっと視線を向ける。腕を抱かれている胸の汗ばむ感覚も覚えたから。

「……ね、リュミ。そこの宿、頼めばお酒も出してくれるから予定変更して行かない?」

部屋を一室取りましょう、と誘い掛ける。その意味するところは伝わるだろうか。

リュミエール > やった。と抱き着いていた腕を引っ張った。
これで心細く鳴る事は少し減りそうだと胸を撫で下ろす。

「いいの……?だって、私慣れてないよ?」

接客という意味ではあるが、同じお金を払うなら他にも人気がいるわけで、首を傾げながらも、嬉しい、と肩口に頬を寄せてすり寄った。

自分で悪戯を仕掛けておいて、結局発情し始めたのは自分だった。
やさしく、甘く気遣いながらそれを看破されたのを悟る。
肩に寄せた頬、それがズレて唇をその肩に押し当てると軽く吸い上げてから離し……

「アイカの、えっち。」

そう囁いてもう一度その手をクロッチへ押し当てた。しっとりとその布地が湿っているのがわかるだろう。それが汗ではない事も……。
だから身体を寄せてその宿へと流れてゆくアイカの耳元へと隠し切れない興奮の吐息が届くか。