2025/06/07 のログ
■ヨハンナ > 王国では重大な戦いに勝利した時、王城にて祝勝会が行われるのが常である。
かつては国王自らが戦場での功労者、英雄たちを労う場であったが、
王の決まらぬ現状では勲章の授与等当たり障りの無い行事のみとなっている。
しかしながら、将来性のある有力な軍人と縁を結ぶチャンスともあり、
軍人、文民問わず様々な王族、貴族が集まる大規模な社交の場ともなっている。
「ふぅ…疲れました」
此度は、幾度目かのタナール砦の奪還記念の祝いのパーティだ。
その戦いに参加したヨハンナも招かれ、集まった多くの王族、貴族との挨拶を行っていた。
それも一息つき、今はホールの端のほうでワイングラスを傾けている。
「しかし…まだまだ砦の修繕は終わっていないというのに、もう祝勝会とは…」
タナール砦を奪還した後は当然、本来の機能を取り戻すべく修繕作業が急ピッチで行われる。
その間の防衛も、勿論重大な任務であるのだが、王都の人間は前線の事情を知らないのか、もう勝ったつもりでいるようだ。
「…………」
心の中でため息をつきながら、ヨハンナはいささか冷たい視線で周囲を見渡していた。
■ヨハンナ > 祝勝会は当たり障りなく推移し、終了した。
ヨハンナも社交をそつなくこなし、少なくとも悪印象は持たれないことだろう。
(社交の場というものは私には合いませんね)
ほっと一息つきながら、ヨハンナは会場を後にする――。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からヨハンナさんが去りました。