2025/07/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 ブティック」にリュミエールさんが現れました。
リュミエール > 恐る恐る。夜の富裕地区を歩く。通り過ぎる人々の格好は、自分からすると正装に近しいもの。
その大通りにあるブティックは、本来であれば無縁の存在。
しかし、雇われた娼館に今の格好を咎められ言い付けられたのはドレスの仕立てだった。

「ごめんください──。」

門構えも仰々しいその扉を開いて入る店内。
既に話が通っていたのだろう。自分の格好を見ても、笑顔を崩さず案内されるがままに店の奥へと。
店で採寸が済んでいたためか、手渡されたドレスを手に取る。
基本的には普段来ている革鎧をベースにしたようなデザイン。ただその素材は滑らかで肌との境を忘れさせるようなもの。

「ぇ……と、あの……これは。」

下着の着用を許されない。臀部も、前も丸見えのそれ。手に持っただけでも抵抗感の強いそれを押し付けられてフィッティングルームへ……。
全ての装備品を用意された籠へと入れ、着こんでゆくけれど、首元、腰のみの紐ですべてを支えるそのデザインは扇情的に、

そして胸の頂も身体のラインも全てを浮き出させる素材の布地は透けそうな程の透明感だった。
ただ、着ているだけ、鏡越しに自分を見ているだけというのに鼓動が高まる。
これが、リュミエールがプルミエールになる、その合図だから。

程なくしてカーテンが開けられ、女性の店員が腰回りや背中、臀部のラインを撫でまわし、仕上がりを確認する。その触れ方にすら震えてしまうあたり、今は刺激が強すぎる。

リュミエール > 「えぇ……あの。ちょっとくすぐったいと言いますか。」

いっそ卑猥な目で見られたのなら良かった。しかし非情な事に相手は仕事の目で見ていた。
その肌も、うっすらと整う叢すら目に入らない様子で。だからこそ、それに感じ入ってる自らが恥ずかしく羞恥を生む。

何度か、くるくると回転して、歩かされ、其の全てはドレスが機能するかを試して居る。しかし、歩くためには試着室を出ねばならず……。

歩く度に太腿が、腰が、むっちりと強調されるように布地が引っ張られ、それに呼応するよう胸の膨らみまで押しつぶされたようになる。
自分でもわかるほど顔を赤く染めていただろう。

「も、もうそろそろ……その。」

勘弁願えないだろうかと伺いを立てる。せめて何かを着せて欲しい。
そんな風に訴え。それも却下される。代わりに用意された椅子、
座ると目の前に様々なイヤリングの類が置かれ代わる代わる宛がわれていった。

最早。装飾具に疎い自分は、着せ替え人形の如く。 時折奥を覗き込んだ客に見られ、顔を隠したくなる程の羞恥に目を伏せた。

リュミエール > 「もう、やだぁ……。」

もう随分と着せ替え人形になって経つ。瞳と同じ色の耳飾りと右足に木製のアンクレットを付けられての開放となった。
そそくさと元の革鎧を身に着ける。露出度で言えば大して変わらないはずなのに
やはり大事な場所が隠れているかどうかは大きな違いだと痛感したみたいで。

叢をしっとりと湿らせたまま人気の無くなった通りを経て寮のような安宿へ引き返す。
手には大きな紙袋が一つ。抱えられて。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 ブティック」からリュミエールさんが去りました。