2025/06/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にトルドさんが現れました。
トルド > ─キィ、─キィ
軋むブランコの音が虚しく響く富裕地区の広場。
先程までは同学年の子供達と共に遊んでいたが、
『親に呼ばれた』『これからお出かけなの』と自然と解散の流れになっていた。

そんな級友が去るのを見送った後一人広場の奥、ベンチの代わりにブランコに座る。足先で揺らす度に鳴る音は哀愁を漂わせるそれ。

「パパ、ママか。」

ぼそり、呟く自らには縁の無い偽りの物。存在はするが本当にただ存在するだけのそれ。
依り代として乗っ取ったに過ぎない身体。しかし相性が良すぎたのか思考は見た目の通り少年のよう。

だから、ブランコで思いきり地面を蹴ると大きく揺らして……履いていた靴を、飛ばした。
思いのほか遠くへ飛んでしまったため、取に行くのを暫しためらう程。勢いを付けたブランコが収まったら、取に行こうと。

トルド > 「おっとっと。」

片足でけんけんをしながら取りに行く靴。
陽が徐々に茜色を帯びて子供はもう帰る時間。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からトルドさんが去りました。