校舎に併設された教練場と運動場。
教練上には兵士・戦士・魔術師などを目指す生徒が訓練を行うことができ、室内野外含めて様々な設備が置かれている。模擬戦闘なども可能。教職員による利用も少なくない。
運動場は主に授業で用いられ、広めの空間が確保されている。
参加者(1):ROM(5)
Time:22:01:55 更新
■セリニアス > 早朝――太陽が昇り切るよりも少し前。
窓ガラスの外には、まだ些か薄暗い景色の広がる教練場の中で、一人の少年が両足を投げ出して座り込んでいた。
「――――はあ……っ、疲れた…………。」
ぜえ、と、大きく息を吐き出し、誰もいないのを良い事に疲労を訴える台詞を口に出して座り込んでいる姿は、侍従が見れば目を吊り上げて小言を飛ばしてくるだろう。
とは言え、今日も今日とて待機部屋で休んでいるのを良い事に、その侍従を置いて教練場まで抜け出してきたのだが。
魔術の修練に費やす事数時間。
これから授業もあると言うのに、すでにガス欠状態。
しばらく休めば回復はするだろうが、流石にさっきの今では土台無理な話で。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」にセリニアスさんが現れました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」からカグヤさんが去りました。
■カグヤ > そんな無防備に晒した背中。
不意に後ろから近づく影にすら気づく事が出来ず──。
■カグヤ > 校舎に併設された室内教練場。雨天でも自主練にでも使えるようにと
屋内に作られたその場所。普段の格好からすれば幾分ラフな格好で動く床の上を走る姿。
魔術の所為だろう、いくらスピードを上げようとも走る向きを変えようとも前に進む事は無くただ地面を蹴る感触だけが残る。
もう、かれこれ数十分経過しただろうか、結い上げた髪、覗く項。背中や腿の生地が色を変える程に汗が溢れ出る。この時期からすれば外で同様の事をしても中々、そうはならない。
発汗の心地よさと共に、足を止めると手摺を掴んでその足場から降りた。
「中々、借りると言い出すのは勇気が言ったけれど──。」
人気の無い場所で、人目を気にせずに思いきり身体を動かせるというのもそれはそれで貴重な時間。タオルで汗を拭いながら横長のベンチに腰を下ろすと、前かがみになって張り始めた太腿や脹脛をマッサージしてゆく。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」にカグヤさんが現れました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」からカグヤさんが去りました。
■カグヤ > 暫く、読書に勤しんでいると流石に同僚から閉館時間が近い事を咎められ
少しばかり照れ隠しのように笑いながら平和な夜は過ぎてゆく。
■カグヤ > まだ閉館時間までは間があるというのに、この時期の日暮れは驚くほど速く訪れる。
授業が終わり、勉強しに来たはずの生徒も、そそくさと席を立って帰路についていた。
その中でも既定の時間まではそこに在る事を求められる司書という立場、
放置された本を回収し、戻し……、発注やメンテナンスなどの事務作業もさしたる時間を要せずに終わってしまった。
灯した明かりも入り口付近のみに抑え、本棚の立ち並ぶ奥は不気味な程に暗い。
そんな図書館のカウンターで、開く文庫本は最近話題になっている物。
所謂ミステリー物ではあるが、どの年代にも読みやすい工夫の施されたもので、内容云々よりも表現技法に意識が向いてしまうのは悪いクセ。
「視覚的要素も交えながら、ストーリーを展開する……。挿絵もミスディレクションに用いるなんて……本当に良く出来ているわね。」
人が居ないのをいいことにカウンターの中で足を組み、手で肘を抑えながら腕を組むようにして読み進める本。
その無作法さは普段の司書からは有るまじき、本に没頭するリラックスした姿なのかもしれない。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」にカグヤさんが現れました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 身分混合クラス 大教室」からシトリーさんが去りました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 身分混合クラス 大教室」からレヴェリィさんが去りました。
■レヴェリィ > 【移動します】
■シトリー > ふらふらと揺れる頭をどうにか支え。
落ちそうになる瞼をこしこしと擦る。
いつも以上に、とろりとした眠気を誘う、そんな緩い空気
それでも、どうにか睡魔に抗っていたのだけれど、
金の髪にきらきらと何かが舞い落ちると、くらりと大きく頭が傾いでしまい―――
■レヴェリィ > ゆったりと揺蕩っていた蝶が、ふと何かに惹かれるように向きを変える。
まるで、甘い蜜の花を見付けたかのように。
その先に居るのは、微睡みと戦う真面目そうなエルフの少女。
なるほど、確かにその少女からはまるで熟れ切った果実のような、
花蜜のような『何か』を誘う香りを放っていたのかも知れない。
蝶は後ろからふわふわと近付き、少女の金糸の髪に止まった。
その瞬間、あなたの意識は底なし沼のような、抗い難い眠気へと誘われてゆき───。