2025/07/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にジェス・アーキンさんが現れました。
■ジェス・アーキン > 「……今日は外れか」
最近は騎士としての職務に追われ足を運べなかった冒険者ギルド。
時間を見つけ足を運んでは依頼を探すが、単独で受けれるものはほぼなく。
その上に臨時でのパーティー募集もなく、軽く眺めた範囲では受けれそうな依頼はなく。
「知り合いでもいればだが……難しいか」
あまり冒険者としての人付き合いは多くはなく、その少ない知人でもいないかとギルドに併設された酒場に目を向ける。
しかし依頼にありつけない、終わらせたと思われる数人が飲んでいる以外は人影はなく。
多少騒動が聞こえはするが、大事ではないだろうと軽く視線を向けるだけとなり。
「最終選択は……護衛か」
儲けはいいが受けるに悩む貴族の護衛依頼、それならばあるかとため息を零し。
貴族の依頼は外れが多いことを思えば、受ける選択に入れにくく。
久しぶりの冒険者活動を諦めるか、もしくは誰か自分のように依頼を受けるに困っているのを待つか。
もしくは気まぐれにナンパでもしてみるか、そんなことを考えては酒場に近いギルドのベンチに腰を下ろして、ギルド内から酒場と眺めて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からジェス・アーキンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にルルマリーさんが現れました。
■ルルマリー > 冒険者ギルド、併設酒場の片隅にて――。
その娘の手許――花籠に詰め込まれているのは、今日に限っては花じゃなくて野菜。
ギルドの好意にて、救貧院にて育てた野菜を、こうして時折買い取って貰っているのだ。
余った食材なんかも、時折分けてくれたりする。
今日とて、野菜をカウンターに並べれば、
引き換えの硬貨と一緒に、袋に詰めた押し麦を幾らか持たせてくれた。
「ありがとうございます……っ。いつも、すごく助かってます…!」
ぺこり、というよりも ぴょこん、とでも擬音がつきそうな丁寧な御辞儀をして
ふわふわの桃色ツインテールを揺らす娘は、どう見たって冒険者らしさの欠片もない、ド平民。
『せっかくだから何か食べておいきよ。賄いでよきゃ其処に座れば――』
娘は慌ててふるふると頭を横に振る。
「ぃえ!あの、嬉しいです…っ、でも、これから帰ってお手伝いしなきゃあいけなくて…」
申し出を辞して、ぴょこん、とまた御辞儀をすれば、娘は酒場からギルドへと抜ける。
すこしだけ――そわ、と酒場とも違う不慣れな場に落ち着かず、
物珍しく瞳をきょときょと泳がせながら――帰る間際の物見遊山な心持ちで。
■ルルマリー > 冒険者、という身分は、小娘にとってひっそりと憧れを抱く存在。
強くて、自らの力量で報酬を得、そして時に貧民窟のゴロツキをも懲らしめてくれる。
たまに少女が売る花をまとめて買ってくれるのも、酒が入り気が大きくなった冒険者だったりもする。
ギルド内を闊歩し、依頼を眺める老若男女も、恰幅の良い者ばかり。
物珍しい装いや鼻先擽る甲冑の油の匂いなんかも、何もかもが――こう、
異なる世界に紛れ込んだような気持ちになる。
きょときょと、そわそわ。
押し麦の詰められた小袋の入った花籠片手に、そんなこんなを眺めながら歩いていたから、
「――――…っ、ふぁ!? 」
“障害物”に気が付かなかった。ばふんっ、娘の一番たわわで前面に出た場所――
やわこくすくすく育ったバストが真っ先に衝突しては、エアバッグよろしく衝撃吸収し。
小柄な娘は後ろ方向に踵を数歩、蹌踉けさせ、そのまま尻餅を。
衝突相手は立ち話をしていた冒険者だろうか。それとも――?
「~~~~ッ ごめん、なさい…っ!!」
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にケストレルさんが現れました。
■ケストレル > ギルドで馴染みの同業者とたまたま出くわし、立ち話に花を咲かせていた
お互いに依頼を選ばないうえ、兼業冒険者ということもあり気は合うものの中々会う機会は無く
それが偶然顔を合わせたものだから、ついつい周囲も忘れて近況報告の応酬に集中してしまい―――
「ああ、此方こそごめんよ
こんなとこで突っ立って話なんかしてたら邪魔だったよねえ?」
ぶつかって尻餅をついた少女に気付く
話していた冒険者の片割れも、あーあー、と非難する視線を男へと揶揄い半分に向けて
その視線に苦笑して軽く悪態を返しつつ、ぶつかった少女へと一歩歩み寄ると、その場で片膝をついて手を差し伸べる
「大丈夫かい? ほら、立てる?」
ナチュラルに品のある仕草だが、男は無意識
純粋に少女の身を案じていることは明白だった
■ルルマリー > よろよろ、ぼすんっ。
後退数歩、綺麗に尻餅をついた形なので痛みなどは然程無かったが。
何を考えるよりも先、謝罪が出てしまうのがこの少女だろう。
謝ってから、自分が誰にぶつかったかを把握するのだ。
どうやら話し込んでいた若い冒険者、その一人であったらしい。
相手が振り返る。背の高い、少女よりも歳上の青年だ。
「ぁ、ぃえ!だいじょうぶ、です!… ありがとうございま――…ッ…!!?」
わざわざ近付いて、あろうことか屈み、片膝を付いてくれる姿に。
娘の双眸が、きょん、と丸まって――――… ぽんっ。 赤面。
ぽんぽん、ぽんっ。背景にうっかりと数輪、花が咲いた。
こんなの貧民窟ではとても有り得ない――まるで王子様の振る舞い。
場違いに惚けてから―― はっと我に返る。
慌てて己がエプロンドレスで手を、こしこしこしっと拭いてからその手を借りて。
「…あの、ごめんなさい…っ…!
わたしが、余所見をしながら歩いていたから、…ッ…ぶつかってしまって…」
■ケストレル > 「怪我は無いかな? それは何より
君が謝る事じゃないさ、人が通るところで立ち話をしてた俺達も悪いんだし――」
と、謝罪合戦が始まりそうな気配を察したか、冒険者の片割れが男の脇腹を膝で軽く小突いた
それによって男も堂々巡りになりそうな気配を察し、少し考える様なそぶりを見せる
「――じゃあ、君に怪我も無かったようだし、お互い様って事で良いかな?
それにしても、ギルド内をよそ見しながら歩くだなんて、何か珍しいものでもあったかい?……よっと」
あるいはギルド自体が物珍しいんだろうか
見たところ、少女は自分たちの同業の様には見えない
大きく実るたわわについ目が惹かれそうになるが、
初対面の手前極力意識しない様心掛けつつ、相手から得られる情報は無いかと観察するのは職業病みたいなもの
エプロンドレスに籠――麦袋が入ってるようだけど、意匠からして本来は花籠だろうか
―――近くに住む花売りの子かな?
そんな事を考えながら、手を取った少女より一足早く立ち上がり、見た目通り力強く、少女を引き起こす
勢い余って強く引き過ぎてしまうかもしれない
■ルルマリー > 「怪我とかはぜんぜんっ、だいじょうぶです…!
あのっ、ほんとうに、わたしが前をちゃんと向いていれば――――…っ」
堂々巡りの予感、的中。かぶりをふって謝罪に謝罪を重ねたけれど、
其処は相手が機転を利かせて両成敗としてくれた。
少女も謝罪合戦の予感は感じていたのだろう、そこは素直に、こくんと頷き一度、応じ。
「ぃ、え。あの… 冒険者ギルドに、あまり入ったことがないので…
つい、いろいろ気になってしまって――…」
少女は平民――小綺麗にしているけれど、中流階級以下の出自であろうのは
服の生地や靴の草臥れた使用感からも知れるだろう。
拭き清めた指先を、そっと不慣れに青年の手に預け。
如何にもどぎまぎと眉をさげているところへ――…ぐいっ。
力強く引き込む腕に、また、少女の双眸が動転にまるくなる。
「ぇ、ぁ――――…ひゃわ!!?」
引かれるままに、少女の身がまた引き込まれ、つんのめる。
ぼ、ふっ! 今度はたわわな胸元だけと言わず、
全身タックル状態で相手の懐へと勢い余ってダイブして。
■ケストレル > 「おおっと、ごめんごめん!
こんなこと言うと失礼かもしれないけど、思ったよりもずっと軽いんだね」
今度は男の過失が10である
傍らの冒険者も、何やってんだよお前……と呆れ顔である
しかしそこは曲がりなりにも騎士と冒険者の二足の草鞋を履く男、少女の全身を微動だにせず受け止める
身長差から少女の顔を胸板で受ければ、外の気候も相俟ってしっかりとかいた汗の香りで少女を包む
「ん゛っ……こほん
そっか、俺らからすれば見慣れた場所だけど、あんまり冒険者ギルドに来ないと珍しいもんなのかな」
胴に大変柔らかな感触を受けて、気持ちが揺らぐが下唇を噛んで堪え、咳払いで誤魔化す
傍らの冒険者には悟られてるが、極力顔に出さない様に頑張る騎士の矜持である
そして受け止めたまま、少女の背に手を回してぽんぽんと軽く叩く
此方は大丈夫だから気にしないでくれ、と言わんばかり
「俺はケストレル、よくトリーって呼ばれてるよ
良かったら君の名前を教えてくれるかい? 君、とだけ呼んでるとなんだか素っ気無いしね」
斬新なナンパだな、とツッコむ片割れに、違うわ、と返しつつ
■ルルマリー > 気付いたら、 ばふり、と。
視界が暗く、相手の胸元で丸いちいさな鼻先が潰れていた。
たわわに実った豊満な膨らみごと、勢い任せにぶつかって体幹逞しい青年に抱きとめられた形。
ただでさえ日頃からあわあわしている小娘であるのに、動揺も甚だしく――真っ赤。
相手から漂う汗と仄かな体臭が、見知らぬ余所様の胸に飛びこんでしまった事実を知らしめて
蚤の心臓をばっくばくと鳴らせて。
「!???!??~~~~~~ッ!ごめんなさ…っ…、すみ、ません…!!!
さっきからご迷惑ばかりおかけして、~~~~っ、っ…」
本来なら咄嗟に跳びずさるところ、自制したのは、さっきから咄嗟の挙動で失敗しまくっているから。
これ以上の失態で相手に迷惑を掛ける訳にはいかなくて、一時停止と相成って。
「ぁ、ぁぁぁぁぁ、あまり…ッ…こない、ので…っ、
ぼぅけん、しゃのっ… ひとも、… めめめめっ…めずらしくて…それで…ッ」
完全に情緒がバグっている様子。耳の末端迄真っ赤になりながら
背中をぽむぽむされたとて、もう目玉までぐるぐるである。
そして漸く、ずいっ。力を込めた腕が胸元におかれて、相手に自立を知らせ。
「る、っ ルルマリーです…っ…!」
■ケストレル > 「いーのいーの、今のは俺が悪かったからね、気にしないでくれ
迷惑だなんてちいっとも思っちゃいないし、むしろありが……ん゛ん゛ッ」
思わず余計な事を口走り掛けて再度下唇を噛む
幾ら紳士ぶっていても健全な男子なのだから、そりゃ膨らみが身体に当たっていれば気持ち良いし気にはなる
けれど相手は自分よりも年下の少女、不信感を抱かせるわけにはいかない
それが理由で冒険者や冒険者ギルドに良くない印象を持たれても困る、と杞憂の極みに至っていた
「そっか、別に冒険者以外お断りって場所じゃねえんだ、これからも気が向いたら来てみると良いよ
今はまだ落ち着いてるけど、夜なんかは騒がしいくらい賑やかだし」
どうにかこうにか冒険者ギルドのイメージアップを図ろうとしている
片割れはもはや口を出す気も無いのか、相変わらずトリーはトリーだなあ、と暢気に見守る姿勢だ
と、少女の手が胸元に置かれ、そっと腕を離し
「ルルマリー、ちゃんか 可愛い名前だね
ルルちゃんって呼べば良いか、マリーちゃんって呼べば良いか……よし、マリーちゃんて呼んでも良いかな?」
すい、と少女を見下ろし、屈託の無い笑みを向ける
冒険者代表として冒険者とギルドのイメージダウンは絶対に避けなければならない、と全力の営業スマイルだった
■ルルマリー > 「ありが…? ぁ、あの! もしかしてどこか痛かったりしたら…っ…、ほんとうにごめんなさい…!!」
青年の親切で軽妙な口振りが、たまに先程から濁る。
咳払いに噛み締められた下唇を見遣る小娘の動揺まなこが、おろおろとたじろぐ。
まさか原因が、むっちりと押しつけられた白餅の如きのぽいんぽいんにあるとは思い到ってない様子で。
服に縁取られているものの、ひしゃげたたわわは谷間もぎゅんむりと目の前に晒し。
「っ…たまに、育てた野菜を買い取ってもらいには来てるんです、けど。
きょ、今日はいっぱい冒険者さんがいるから…っ そっか。これでもまだ落ち着いてる方、なんですね。」
目がすっかり、うろうろ挙動不審に泳いでしまっているものの、
此方、どうにかこうにか青年と会話を成立させることには成功していた。
そして漸く、腕の中から逃れれば、真っ赤な顔の、動揺の双眸を、ぱしぱしぱしぱし瞬かせ。
どうにか深く息を吸って吐いて、平静を取り戻そうとしているようだった。
「っ、あ。 ルルでも、マリーでも…どちらも呼ぶ人がいるから、どちらでもだいじょうぶ、です。
あの、トリーさんも…… 冒険者をしてらっしゃるん、ですか…?」
■ケストレル > 「ああいや、心配は要らないよ
これは……そう、持病の喉のいがらっぽさみたいなもんで……」
誤魔化しド下手か、と片割れの視線がルルマリーの視界外からケストレルへと刺さる
対する本人はやや無理筋の誤魔化しは自覚しつつも、不要な心配をさせまいと煩悩を押し殺してルルマリーを見下ろした
小動物めいて動揺する顔の下に、己の体に押し付けられて形を変えるたわわが否応にも視界に入る
今度は咳払いも下唇を噛んだりもしなかった 下唇噛み切りそうだし
「へえ、野菜をね 花屋さんかと思ったんだけど、八百屋さんだったか
……うん、依頼から帰って来た連中が盛大に宴を催したりするからさ、そりゃあ祭みたいな煩さになるよ」
その煩さを好んで、ケストレルも冒険者稼業を続けているのだが
人によってはただの騒音でしかないだろうことも承知している
果たしてこの子にとってはどっちだろう、ともっちりぽよぽよの誘惑から無理矢理意識を遠ざけつつ遠い目で思う
……ルルマリーが腕の中から逃れたことで、少しだけ精神的余裕を取り戻すと同時に、少し惜しがりもしつつ
「そっか、じゃあマリーちゃん、よろしくね
……ああ、そうだよ 俺も一応、冒険者……それなりに長い事やってるね」
横合いから片割れがルルマリーへと、『家は貴族だし、兼業で騎士もやってるから、一応なんだよ』と補足を入れてくれた
それを聞いて何とも言えない表情になるケストレルである