2025/04/28 のログ
ご案内:「洞窟(過激描写注意)」に宿儺さんが現れました。
■宿儺 >
「僥倖僥倖。──泉まで湧いておるとは」
実に至れり尽くせり。
オーガの巣の奥には清らかな泉が湧き、存分に水浴みが出来る。
飲水としても適しているだろう。連中がこの洞窟を巣としていたのがよく理解る。
血と戦いでついた汚れを落とすべく、纏っていた襤褸布を払い落とし、泉へと身を沈める。
薄傷は既に治癒し、深く刻まれた傷や痣が残る程度。
激戦ではあったが、この程度の戦いは女鬼にとっては茶飯事だった。
薄暗い洞窟の中、泉で身を清める様は屈強な女鬼の体躯のもつ異形の美を醸し出していた。
ご案内:「洞窟(過激描写注意)」に影時さんが現れました。
■影時 > 腕の良い冒険者はひっきりなしに、仕事が入るなぞと己惚れるつもりは無い。
だが、面白そうと思えば、報酬の多寡は関係ない。
或る洞窟に魔物が棲む。周辺の村々や里の民は怯えている。だが、報酬は此れだけしか出せない。
――よくあることだ。稼ぎが少ない仕事をだいたいの者は倦厭する。
「……――ここか?恐らく」
そういう仕事に限って、請けてみると面白いことに遇うものだ。もちろん、そうではないこともあるが。
さて、此度はどうだろう。そんな思いと共に洞窟に忍び入る姿が、影に紛れつつ小首を傾げる。
水音が微かに響いてくるのは、近くに水脈があるのだろう。不規則に水音もするのは、何か居るのか。
取り敢えず、尊顔でも拝してみようか。そんな思いと共に気配を薄れさせつつ、忍び入る先に。
「……なンだ、お前さんかよ。そんな艶姿晒してくれちゃってまァ」
薄暗い洞窟であろうとも、僅かな光さえあれば何が居るか、見えるか。把握することは難しくない。
寧ろ容易いことだ。水音と息遣いがよく響く静謐を割り、嗤うような男の声を響かせつつ姿を露そう。
■宿儺 >
向けられるは男の声。
薄暗い洞穴を照らす様に、翠色の鬼火が女鬼の周囲に湧き上がる。
「──道中は尽く薙ぎ倒してきた故、何者かとも思ったが。主か」
煌々と照らされる8中、己の裸身は晒したままに隠そうともせず。
泉の中にて肌を清める鬼は見知った顔へとそう告げる。
「しばらくだな。このような場所で出会おうとは」
意外も意外。
魔物か何かがやってくるかと思えば、である。
■影時 > 明かりが無くとも困りはしない。要るならば用意すればいい。雑嚢を漁れば一発だ。
だが、向こうが用意してくれるならば、面倒は要らない。そもそも、そういう類のものではなかったろうか。
知った気配の主が、そういう生き物の類であることを男は知る。
「おうとも、俺だともさ。お蔭さんで面倒がなくて助かった」
――此れは素直に事情を報告でもしたら、なけなしの報酬が無くなるのではないだろうか?
ただ、その際伏せるか話すかどうか迷う事項も幾つもある。
まあ良い。その程度の事は、後で幾らでも考えればいい。
取り敢えず、事情の説明にも困らなそうなものは幾つもある。先住者?と云うべき死骸の幾つかは拾って帰れるだろう。
「まぁなぁ。向こうで遇うかとも思ったが。――浴び終わるまで待ってた方が良いか?」
そう嘯きつつ泉の近くまで歩めば、椅子代わりになりそうな岩場に刀の柄を押さえつつ座そう。
足を組み、太腿の上で頬杖をつきつつ見遣るのは、鬼火でより明瞭に見える女鬼の裸身。
シェンヤンの方に出向いた時にでも遭遇するかと思っていたが、世の中往々にして想像を超えるものが。
襟巻で隠さない口元は、にやけた無精髭面をありありと見せる。先ずは眼福ついでに眺めまわすつもり満々だ。