2025/04/26 のログ
ご案内:「オーガの巣(過激描写注意)2」に宿儺さんが現れました。
■宿儺 >
兵稜地帯──。
切り立った岩山に一際大きな洞穴がある。
岩山に大きく口をあけ、暗闇に飲み込むかのような大洞窟。
そこは巨躯を誇る悪鬼の巣穴となっていた。
──女鬼がそれを見つけたのは偶々。
襲われた冒険者の女が運び込まれる様を見て、連中の巣であること知って──己もそこへと飛び込んだのだ。
理由は至って単純。
暴れるに丁度よい相手が多くいる場所―――それだけで戦狂の女鬼が飛び込むには十分な理由となるのだった。
■宿儺 >
洞窟内部は大きく広い。
人間よりも遥かに大きなオーガの巣食う洞窟であればそれも至極当然。
人間の雌に比べればかなりの長身だろう女鬼のゆうにに倍はあろうかという屈強なオーガがひしめく様はなかなかに迫力がある。
──最も、その半分程は既に倒れ伏している。
「クク…! 図体ばかりでそんなものか?」
愉しげに嘲笑う鬼が地を蹴り、己よりも大きく屈強なオーガを殴り、蹴り、倒す。
単純な力勝負を好む気性、そして防御など考えもしない猪突猛進。
オーガの中には武器を持っている者も多く、無論攻撃を避けることすらしない女鬼が無傷である筈もない。
身に付けた襤褸は引き裂け、覗く浅黒肌にはいくつもの傷と痣が刻まれていたがその程度はただただ闘争のスパイス。
少々のダメージ程度では怯む筈もなく、咆哮をあげ襲いかかり、打倒する。
一方のオーガ達も、此処は自分達の住処である。当然誇りもあろう。逃げることはせず、襲い掛かる。
……しかし数刻が過ぎる頃には、最も大きな体躯、赤褐色の肌の大斧を持ったオーガを残し、他の者は屍となってその周りに横たわっていた。
■宿儺 >
「──どれ、貴様で最後か」
捕まっていた人間は、どうやら逃げたか。
まぁそんなことはどうでも良い。
随分とダメージは負ったが残りは一匹。
目の前にいるのは一際巨大な上背の、筋骨隆々たる赤膚のオーガ。
使い古しがだろう大きな石斧を片手に立ちはだかり、そして───。
「と……」
そして──大人の腕以上もあろうかという程の野太い棍棒じみたどす黒い男根をその股間から熱り立たせていた。
どろりとした先走りすらも洞窟の床に落ちる、実に醜悪な光景である。
「──、我を前にその怒張。…いい度胸をしているな」
この暴れ様を見て尚、人間に比べ少し大きなメスとして見られている…ということ。
面白い。と牙を見せ嘲笑う。
消耗など全く感じさせない程、全身にエネルギーを漲らせ──巨大な体躯に向け、地を蹴った。
■宿儺 >
───………数刻。
洞窟全体に響くかのような巨鬼の咆哮があがり……直後、地響きと共にそのオーガの雄は地へと倒れ伏した。
「かは…っ、ぜー、ぜーっ………た、タフなヤツめ……」
長時間に渡る殴り合いの末に、辛くも殴り勝った女鬼が疲弊の籠もった溜息を吐きながら、地べたへと座り込む。
攻撃力もさることながら、その硬さ、タフさはおそらくは自分以上。
ひたすらに殴り、蹴り、切り裂こうがなかなか怯まず──。
…結局はむき出しのその逸物を渾身の蹴りで折り、さしものオーガも悶絶したその瞬間に、首を狙い圧し砕く。
そのような決着となったのだった。
「くく…しかしこれで我がこの洞窟の主か。──広々としすぎて使いづらくはあるがな」
乱れた呼気を落ち着けるかにあぐらをかき、汗ばんだ浅黒肌を照らす鬼火を照明代わりの壁へと投げ掛ける。
戦っていた間は然程感じなかったが、余りにも広い。
このような巨躯のオーガのねぐらであればこのようなものなのか。
──あるいは、もっと大きな何かが潜んでいるのか。
血と汗に汚れた肉体を、余計ボロボロになった襤褸布で拭い、一時の休息の時間が訪れる。
■宿儺 >
大きく一息。
体中に刻まれた生傷や痣もほんの僅かな時間で癒えてゆく。
「……どれ」
立ち上がる。
十二分に休んだ──からではない。
洞窟の奥底に、より強い"気配"を感じた故にだ。
「面白い。何がでてくるか、楽しみよの」
獰猛な笑みを浮かべ、女鬼は更に洞穴の奥へと姿を消すのだった。
ご案内:「オーガの巣(過激描写注意)2」から宿儺さんが去りました。