2025/01/25 のログ
ご案内:「ゴブリンの巣(過激描写注意)」に宿儺さんが現れました。
宿儺 >  
無銘遺跡に点在する洞窟の一つ。
女鬼が好んでこの洞窟を訪れるんいはいくつか理由が在る。

「…象徴飾り(トーテム)つきか…ふふ、これは期待が持てる」

小鬼(ゴブリン)どもの巣はあちこちにある。
有象無象の群れであることも多いが、象徴的な飾りで縄張りを主張するものは、強力な個体が巣食っていることが多い。
先日知り合った冒険者から得た知恵であるが、そういった者達は討伐隊が組まれるまで長く住まうため、
小さな村から奪った食料品や嗜好品などを溜め込む癖のある者達も多いという。
要するに連中の奪った食い物を酒目当て、そして…稀に見る強力な個体、戦士(ウォリアー)王者(チャンプ)といったとの闘争を求めてだ。

小鬼とはいえ長く生き、力をつけたものは人間などの体躯を軽く凌駕する屈強な巨体を持つ者もいると知ったのは比較的最近である。
それも、オークやオーガに比較して武具の扱いを覚えることにも長け、その戦力はただの小鬼、雑魚と侮るなかれ。

「──、さて、鬼が出るか蛇が出るか」

ま、出るのは小鬼であろうが、とトーテムを振り払うように破壊し、悠然と洞窟の中へと踏み入る。

宿儺 >  
踏み入ればすぐさま襲いかかってくる者もいる…と思いきや。

「…ふむ」

踏み入った者の戦力を肌で感じるほどの脳はあるのか、気配はすれど襲ってくる様子はない。
左右から、背後から、息を潜めた小鬼の気配こそ感じるもののただこちらを遠くから監視している…といった様子だ。

賢い、あるいは統率されているのか。

猪口才にも仕掛けられた罠を踏み壊し、先へと進む。

「(小鬼を兵隊として使う魔物もいると聞いたな)」

そういえば、と思い出す。
知能の高いオークやオーガといった魔物としての上位種が小鬼を従えることもあるという。あるいはそういった部類か。

思いの外悪臭に満たされてもいない。此処に連中の生活基盤が組み上げられているのは確かか。

宿儺 >  
暗闇は苦にならない。
鬼の爛々とした翠の瞳は暗闇を見通す。
入口からしばらく進んだ場所にて、足を止める。

──冒険者らしき遺骸が転がっていた。一つ、二つ。
損壊は激しいが上等な装備を着込んでいる様にも見える。駆け出しではなかろう。
腐乱はしておらず、比較的新しい───。

「…ははあ、近くの集落が襲われギルドに仕事でも舞い込んだか。
 にしても二人とは中途半端な。……残りは慰み者か、喰われたか」

死者に祈る術も、弔う習慣も鬼は持たない。
一瞥し、なんとなしに状況を察すれば、奥へと目を向ける。
魔物の気配は強まる一方。
自身を取り囲むように気配こそ感じるが、一向に襲いかかってくる様子もなし。

「……拍子が抜けるといおうか…気味の悪いことだな」

誘いこまれ、退路を絶たれているようにも感じるが。
いざとなったら退路など蹴破って作れば良い。肩を竦め、やれやれと、ひとまず向かうは更に奥。

ご案内:「ゴブリンの巣(過激描写注意)」から宿儺さんが去りました。