2025/02/19 のログ
:: [一覧へ] :: :: ::

ご案内:「闇の向こう(過激描写注意)」に暗闇ノ帝さんが現れました。
暗闇ノ帝 > あなたは知らぬ間に、真の闇が侵食する禁じられた空間に不運にも立ち入ってしまった。

照明器具はおろか光の類が一切存在しない、城内のような厳かで冷たい空間。
ここがマグメールの王城や魔族の国のどちらでもない事は、格子のついた窓の向こうは木々も雲も何一つ見えない黒一色、人はおろか生物の気配も何ら感じられない重苦しい孤独感と虚無感から本能的に察しがつくかもしれない。

―――…………――――

曰く、死者の魂を引きずり込むあの世とも。
曰く、罪人を永劫に罰する神霊の領域とも。

様々な解釈がなされるであろう、無人で一切の明るみのない城のなか。
辺りには人骨や死体といったたぐいのものも見当たらない……否、見えないのだ。

それなのに、ただ不自然に一直線に続くカーペットの向こう側……冷たい鉄の扉だけが微かに見えるような感覚。
この先へ向かえば果たして出られるのか。あるいは……

後ろを振り返っても、ただ黒一色の闇だけが広がっている。
まるで底なしの谷底へ落っこちてしまうのではないかというような危うささえ漂わせて、奥へ奥へと追い立てるように背中をぴったりと追うだろう。


―――…………――――

今宵もまた、忌まわしき地から光が消えるのを微かに感じる。

扉で隔てられた部屋にて、静かに魄を待ち受けるもの。
一言も口を発さず、寝台のような柔らかいものの上へうつ伏せに寝そべるものは空間を隔てる扉の向こうを冷徹な双眸で凝視する。

生物一匹とて存在を感じないこの空間で、唯一の気配を放つもの。
暗闇に君臨する女帝の放つ尋常ならざるオーラはドラゴンといった魔獣や神獣の類よりも更に恐ろしく、思わず身の毛がよだつだろう。

ご案内:「闇の向こう(過激描写注意)」から暗闇ノ帝さんが去りました。