2023/08/31 のログ
ご案内:「魔族の国(過激描写注意)」に天ツ鬼さんが現れました。
天ツ鬼 >  
「湯治というには、些か泥臭いが已む無しだの…」

やれやれ、と自然に沸き立った岩場の湯へと腰を下ろす
タナールでひと暴れ、楽しんだは良いものの随分と手傷を負わされた

以前見つけた自然の岩場、熱湯が沸き立っているのを見つけたのを悪い頭で覚えていた
人間が入るには熱すぎる温度だが、頑強な鬼にはちょうどよい…のかもしれない

天ツ鬼 >  
襤褸を脱ぎ去り、岩に突き立てた大鉈へと投げ掛ける
月光の下、惜しげもなく裸体を晒す
豊かに実った乳房や括れた腰など、女性らしいシルエットこそ保っているものの
起伏の激しい筋肉に覆われた頑強な肉体には新古数々の傷痕が浮かぶ
どうせこのような場所に他人の視線なぞなし
まあ、あったとしても、羞恥の色などは見せないだろうが

煮え立つ湯へと身を沈め、深い一息を吐く
今日の闘争は佳きものだった、と思いだしながら
もう一歩、命に刃が届く程の危険が在ればよりよかったと、月を見上げる

天ツ鬼 >  
砦で暴れたついでに掻っ払った祝勝用の酒を手繰り寄せると、豪快に口を漬ける

「ぷぅ」

慣れ親しんだシェンヤンの酒とは違った、果実と樽の香る味だが酔いはまわる
口の端を拭い、まだたっぷりと残った酒を岩場に戻す

──真新しい疵も既に塞がり、薄く傷痕を残すのみ
不死身の如き生命力と、驚異的な回復力の為せる業

「も少しいい肉喰っておれば、湯治も不要じゃったかな」

くぁ…と牙が目立つ大あくびをあげて、ふたたび胸までを湯へと沈めて