2025/05/25 のログ
ご案内:「王国軍第4師団司令部」にアーデルヘルムさんが現れました。
ご案内:「王国軍第4師団司令部」にれあさんが現れました。
アーデルヘルム > ここは、王都郊外にある王国軍の第4司令部。
大きな本部施設に併設された兵舎。
騎馬部隊のため、大量の厩舎など、色々な施設が建っている。

その本部施設の最上階、師団長執務室に男はいた。
先日向けた依頼について、彼女は早く帰ってくるとは言っていたものの、流石にまだだろうと思っているので、特に意識も心配もすることもなく。

とはいえ、依頼を受けたものであれば、司令部内の騎士に声をかければこの場までやってくるのは容易いことだろう。

れあ > 「まあごりっぱ」

初めて訪れた王国軍の駐屯地、その第四師団司令部。
大きな本部に、兵舎、厩舎、訓練施設からは掛け声などが流れてくる。
人通りも多い。

施設に近づくだけで、当然衛兵に呼び止められる。
冒険者の女が何の用だ?といいたげな態度の彼らに、諂わず、師団長からうけとった「カメオ」を見せ、密偵の仕事が完了したのでその報告に行く、と告げた。
失礼しました!と施設への立ち入りを許してくれた彼らに尋ねる。

「で、その第四師団の師団長様ってドコにいるの?」

本部の最上階の執務室であると教わり、お礼を言っていざ本部へ。
一言でいってヤバイ。建築様式はまるで違うけど、天守並みに立派。
本部前でまた「カメオ」を見せて同じセリフを言い、そして尋ねる。

「第四師団長の執務室はどちらですか?」

流石に本部なだけあり、先ほどの衛兵とは違って「騎士」が行く先をエスコートしてくれる。
そんな彼は、執務室の前で扉を叩き、「アーデルヘルム師団長はいらっしゃいますか」等のやり取りの後、私を室内へ招き入れ、そして去って行った。

さて、私の目の前には今、あの冒険者ギルドで出会ったイケメンがいる…。
まずは天気の話題から!…ではなくて、仕事の報告をすべきでしょう。

「おはようございます。砦の司令官からの返書です。それとこちらのカメオ、ありがとうございました」

執務に追われていたであろう彼のデスクに歩み寄り、懐から返書を取り出し、その上にカメオを置いて、差し出した。

アーデルヘルム > 「ああ、どうぞ。」

師団内の騎士の一人が来客をお連れした、と扉をたたいた時、そんな先約などあっただろうか?と少し首をかしげていた。
だが、扉を開いて入ってきたのは、先日冒険者ギルドで依頼をした女。
腕利きだとは思ったが、これは完全に予想を超えてきていた。

「……凄いな。正直、幾ら早く帰ってくるとは言えど、もう数日は掛かると思っていた。」

れあを送ってきた騎士に、来客用のティーセットを、と指示をして、れあは返書とカメオを差し出してくる。
頷いてうけとってから

「では、改めよう。」

そう告げて、返書の内容を確認する。
中身をしっかりと熟読している間に、応接セットの方へとお茶の準備を進めていく師団付きの使用人。
それが終わるころに返書を閉じて、封筒に入れてから引き出しにしまい、れあに視線を向けてから

「……問題ない、ではないな。期待以上だ。この期間で行き来してくれたことで、もう少ししっかり準備してから奪還戦に向かえる。本当に助かった。」

立ち上がりつつそう告げれば、応接セットの方を手で指し示しながら促して。

「時間はあるか?あるなら、どんな道中だったか少し聞かせてくれるとありがたい。
茶飲み話の延長くらいで構わんし、何か問題があったならそれを含めて教えてくれ。」

そんな言葉を向けてから、ソファに腰掛けて、紅茶とちょっとした甘味をれあに勧める。

れあ > 報告に来た私を見て、彼の表情に感嘆の色が浮かんだのを察知する。
なるほど、もーすこし掛かると思っていたのか。言ったじゃない!5日くらいで戻るって。
言ったっけ?言ったかな…?
言ってなかったかも…。

返書を確認した彼の長いまつげとか見ていたら、期待以上との評価と、お褒めの言葉。
道中の報告をと促され、それも報酬のうちだろうからと頷き、素直に応接セットへと導かれ…。

甘味が!!!!

イケメン+甘味の破壊力!!!!

ちらっとソファに腰掛けた彼を見る。

「お言葉に甘えて」

対面に座り、超我慢しての一拍を開けた後、甘味を口に運び、ゆっくり咀嚼して、舌の上で味わい、十二分にクラッシュしたそれを紅茶を飲む…。
手は止まらない。
更なる甘味に手を伸ばし、同様に食して、全部食べて終わった後で美味しさのあまり、両手で顔を覆って3秒突っ伏した。
それからパッと顔を上げ、イケメンさんの鼻先くらいを見つめながら、話し出す。

「早く戻ってこれたのは運が良かっただけですよ。理想的なタイミングで雨が降ってくれましたから」

まずは謙遜?から。
イケメンを前にして体温が上がり始め、どこか浮ついた気分を抑えるために横髪の髪先を指で巻きながらお話開始。

アーデルヘルム > 促したお茶に応じた彼女。
自分もお茶を手にしながら、彼女の様子を見ていれば、甘味をとても美味しそうに食べる様子と、突っ伏す姿。
やはり面白い反応をするな、と小さく笑いにも似た吐息だけを漏らすが、顔を上げてしてくる話を頷きながら聞いていく。

「ほぅ、雨が……なるほど、壁越えを計ったか?
雨が降れば確かに視界は悪くなる。」

頷いて聞きながら、彼女の行動は一つ一つが理にかなっていることを理解していく。

道中の色々な話を聞いて、途中、隠し通路を教えていなかった、と指摘されれば、額を抑えて申し訳ない、などと口にしたりと。
『女好き』も上手にあしらって特に被害なく帰ってきた様子を全て確認すれば

「……とても興味深い話だった。腕利きだとは思ったが、市井で遊ばしておくのが惜しい位だ。
どうだ?俺と直で仕事を請け負わないか?
まぁ、今回と似たような仕事ばかりだし、れあの能力では物足りないかもしれないが……」

結果を見れば、話しを聞けば、その全てが彼女の有能さを証明するもので。
だから、自ら誘いを向ける。このような腕利きは子飼いにしたいと思うものだからだ。
そのまままっすぐ彼女を見やる。
顔を上げていれば、その瞳を見据えるように。
そうではなくても顔を、頭の部分をしっかりと見つめながら。

れあ > 顔。
イケメンに顔を覗かれてる。
こんな時の為にやや長めの前髪にしている。
いえ、戦いにおいては視線を隠すことに意味はあるので、別にイケメン男子と話すときのためだけに伸ばしてる訳じゃないけどね。
帰りに温泉に寄った事までは隠しつつ、本当は衣装を新調してからここに来たかったな~なんて考えつつ。

「私にとっても、いい仕事だと思います。危険度の割にお手当がいいから」

率直に言って、彼の申し出を断る理由がない。
あるとすれば一つだけ、その任務の最中でまた「コロシ」をすることになるかもしれない。精神安定上、それは望ましい事ではなかった。

目を覗き込まれて更に体温が上がり、目を逸らす訳にもいかないので少しだけ視線を下向けて、小袖の胸元を引っ張ってパタパタし、衣服の下に風を送り空気を通して体温を調節しながら、口調だけは真剣かつ真面目にお返事する。

「今すぐ新しいお仕事をいただいてもいいですよ?」

アーデルヘルム > 応じてくれそうな話をしてくる彼女の様子。だが、その中に少しの逡巡を察することも。
顎に手を当てて、少しだけ考えてから、今一度まっすぐ彼女を見つめつつ。

「もし、何かほんの少しでも懸念があるならそれを教えてくれないか?
れあのような腕利きとは出来るだけいい関係でいたいと思っている。
だから、こういう仕事は避けたいとか、こういう仕事をすると苦しい等があるならば、それを聞いておきたい。」

仕事の全てに問題があるわけではないだろう。
でも枝葉の部分や、細かい部分で気になる点があるなら聞きだしておきたかった。

これは、先程「コロシ」への懸念を、それと理解していないまでも雰囲気で察したからか。

「今すぐ仕事をお願いしたい気分はあるんだがね。でも、その辺を聞かせて欲しいと思うのは、ちょっと踏み込み過ぎか?
依頼人と冒険者としては。」

もしかしてプライベートなのかも、とも考えて、一言付け加えておいたけれど、その根っこの部分を彼女が語ってくれるかどうか。
おだやかな表情と雰囲気のまま、言葉を待つ。

れあ > 「あー…ええとですね」

コレは打ち明けるべきなのだろうか?
迷った挙句、雇用主としては商品たる私の性能を知る必要があるだろうとの結論に達して、口を開く。
その前に紅茶を一口…。

「私、2歳半くらいから、いろいろお稽古してまして…」

この語り出しで良かっただろうか。

「その中には、敵を殺すものもあって。母国では結構そんな事もしていました」

これを明かして軽蔑される心配はしていない。警戒される恐れはあるけど。

「でも結構そんなに好きじゃなかったんですよ。コロシ。こっちに来てから数人、殺めて…なんか以前よりも少し気分が落ち込むようになったというか」

王国軍の師団長様にメンタルケアしてもらえる女冒険者が何人いることでしょう。

「この前の砦でも、男性兵士が、その、えーと、魔軍で嬲られていて。あのまま死ぬまで嬲られるが見えちゃってたから、無視できずに、私がこの手で射ったんです。そしたらもう、帰り道に温泉によって暫く浸かってないとダメな感じになっちゃって、それだけじゃダメで夜には…」

自分の惨状を正確に伝えようとして、温泉で死んだように浮かんだあと、王都に戻って、夜通し、実にさっきまで自慰にふけってたことまで漏らしそうになり、両手で口を覆い。なんどか瞬きした後、ふーっと深呼吸する。

「あ、あんまり寝れなくて……でも、私も生きていくために稼がないとアレだし、師団長様のお仕事は割がいいしで、多少そんな事があっても、私にはメリットの方が大きいと思います」

ここで顔を正面に向け、イケメンさんの奇麗な金色の瞳を見つめ返した。まぶしぃ。

アーデルヘルム > 語ってくれるかを待っていたが、結局は語ってくれた彼女。

この国ものではない事、
小さい頃から色々と仕込まれたらしいこと。
そして、『コロシ』は好んでいないこと。

それらを彼女なりの言葉で説明をしてくれれば、なるほど、と得心して頷いて。

「多分、どうしても殺しが入ってくるのは、軍の仕事である以上仕方ないことなんだが、それをしてれあが苦しくなってしまうことはないか?」

どうしても、軍の仕事は生死が絡む。
大抵は、殺すか殺されるか。
それをどのように効率的にこなしていくかが究極的に言えば、仕事だ。

でも、それで気分が落ちこんでしまうのなら、それで彼女自身が苦しくなってしまわないか?と向けた問い。

「……正直、れあはイイ女だ。
そういう意味で考えるなら、別に軍の仕事にこだわらなくともやっていけそうにも思える。

もちろん、その腕利きに力を貸してほしいと思うし、なんなら部下として欲しいとも思うが、同時にれあが楽しく仕事ができるかどうかの方が、俺には重要に思う。」

そのまま暫し、れあの顔を見つめた上で、ふっ、と笑顔を向けてから

「本当に軍の仕事でいいのか?
なんなら軍と関係のない仕事も多少なら紹介してやれる。
れあの言う、『コロシ』の関わらない仕事がな。

流石に軍の仕事ほど、割りは良くないが、ある程度楽しく暮らしていくには難しくない程度の収入になるような、そんな仕事もあるにはある。

それでも、軍の仕事を請けたいというなら、そっちを頼む。
でも、もう『コロシ』はしたくない、っていうなら、別の仕事を紹介しよう。」

どっちがいい?と首をかしげて向けた問い。
おだやかに笑んだままの問いかけは、どちらを選んでも問題ないことを伝えていくだろう。

れあ > 母国なら城主をこえた家老・大名クラスの人であろうアーデルヘルム様がめっちゃめちゃ気を使いながら、私との会話に臨んでくれている。
その上で気品漂う、トイレしないんじゃないかと思えるようなイケメン。

そんな彼が不意に私を褒めた。
私の容姿を、と受け取れる文脈。

──イイ女だ──

その言葉でソファーから腰を3ミリ浮かせて目を丸くした後、彼の言葉が耳に入らなくなってしまう。
言った!今私の事をイイ女だと言った!
「おもしれー女」程度に思われているかと思ってたら!確かに言った!
私の脳内で10人くらいの私がわぁわぁと騒ぎ出す。
一人だけ冷静に「おちつけ!」と皆をなだめようとしてるけど、脳内クラスは学級崩壊状態。
トドメに笑顔を向けられて、もはやNOなんて言えなくなった。

「あ。え。ぜんぜんっ。ぜんぜん軍のお仕事でだいじょうぶですぅ」

イイ女と言われたからには、頑張って意識してイイ女度(?)をあげようと考えて、口調がブレる。
挙動不審者レベルでそわそわしてるし、顔は確実に赤くなってる自覚もある。

イケメンと応接で二人っきりって状況はかなりヤバイ。
夜の接客業(絶賛閑古鳥中)の訓練のつもりで耐える。ああ、バタフライマスクつけたい。
あと猫と甘味がほしい。

アーデルヘルム様の前、ソファーの上でもぢもぢしつつ。
この流れは「では次に任せたい軍の仕事だが…」っていう感じになるのかな?と思う。
仕事の話になれば浮ついた時分も少しは落ち着く事でしょう。

アーデルヘルム > 向けた言葉に返ってきた反応は、やっぱり少し面白いもの。
だが、イイ女とおもしれー女は並列できる。
だから、イイ女であり、おもしれー女なのだが、そこはそれ。

そして、なにやら彼女の中で色々とあったらしい、起きたらしい。
若干の挙動不審な様子が見えるが、それはそれとして。
ただ、この前のギルドでも、今目の前でも思った事だから、言っておくことにした。

手を伸ばして、避けられることが無ければ、ぽん、と彼女の頭に手を置いて、軽く撫でながら

「この前もそんな感じだったが……れあ。もう一度いうぞ?
お前は、イイ女なんだから、無理に作ろうとするな。
普通にしているだけで充分にイイ女だ。」

そう告げてから手を離し、元の位置に座り直してから言葉を紡ぐ。

「では、次の仕事をお願いしようか。
軍の仕事、偵察任務だ。
今回のターゲットは、城塞都市アスピダ。

正直、あの戦線は完全に膠着している。
噂には聞いているかもしれないが、金属の巨人がどうあっても突破できない。
だからこそ、幾ら木っ端を潰そうが、効果的な打撃にならない。

とはいえ、そこを考えるのは王宮の魔術師の仕事だ。
となれば、騎士団の仕事は、アスピダ戦線と安定させて、なるべく被害を出さないこととなる。

なので、れあにお願いしたい。
現在のアスピダの敵軍の配置状況を偵察してきてほしい。
今回は、攻略が目的ではない。相手に合わせて配置するために相手の配置の強い所と弱い所を知りたいんだ。

もちろん、見つかれば配置も変わる。出来るだけ見つからずに、情報を集めてきてくれ。

期限は無理には切らないが、だいたい15日以内くらいに終わっていれば十分だ。」

どうだ?と首をかしげて意向を確認する。

れあ > アタマに手を置かれるのは、子供扱いされている証拠な気もする!
それとイイ女がはたして並列できるのか!
再び始まる脳内会議。
10人が「ほら!言ってるじゃん!普通にしてるだけでイイ女だって!!!」
1人が「えー。メンタルケアでしょ。アーデルヘルム様やさしいしぃ」
と、そんなカオスが繰り広げられる中。

「あ、軍のお仕事って、アーデルヘルム様の軍の、慰安とかでもぜんぜんいいですよぉ」

みたいな需要の無さそうな事を真っ赤な顔して口走っていたら、師団長様の口から出てきたのは城塞都市アスピダでした。
イイ女攻撃が相当すごかったので、お仕事モードに切り替えるのが結構大変。

お話は…こうだ。
なんか戦線は膠着。金属の巨人なるものを崩せない。
それはそれとして、敵軍の配置などの詳細情報が欲しい。
そこから突破口を見出すのだと。

「えーと…」

脳内学級崩壊が終わり、世界地図を思い描く。
どこだっけ?アスピダ。九頭龍山脈の中に…?
考慮すべきは行軍(私単身だけど)時間。行って帰ってくるだけなら、今回の任務とさほど変わらない5日もあれば十分。
15日以内というのは、それだけしっかり動向を探って欲しいゆえの期限だろう。
それだけ長く潜伏し、敵軍の流動を見極める。
あわよくばその金属の巨人っていうのも少し手を出してみましょうか。

「わかりました。お任せを」

首をかしげて聞いてくれた彼に、鏡映しに首をかしげつつ、ほぼ即答で「OK」のお返事を返した。

アーデルヘルム > 彼女から飛び出してきた、ある意味びっくりするような提案。
つい口走ってしまった言葉なのだろうけれど、それにはクスッと笑いをこぼしたうえで、
不意を突いて鼻先が触れ合うほどに顔を近づける。
お互いの吐息が感じられるほどの距離で、囁くように告げた言葉は

「……それには及ばない。お前は軍の慰安に使う様な安い女じゃない。
そういう風に使ってほしいなら、俺だけで使ってやる。」

外で誰かが耳を立てていても、聞こえない程に押さえられた声。
これは、彼女のためだけに口にした言葉であることは察せられるだろう。

その後で、仕事モードに苦労しながらも戻ってきた彼女。
少し考える様子をしばし穏やかに見つめていたが、了解の返答を口にする彼女に頷いて。

「それじゃぁ、頼む。今回も期待しているぞ。」

仕事を任せることを口にして。
その後でソファから立ち上がれば一度デスクに戻り、書類を一枚取り出して。
なにやらさらさらと書きつければ、それと、先程のカメオを手に彼女のもとへと。

まずは、紙を差し出して

「この紙は、信書の仕事の報酬受け取りだ。
1階にあるカウンターに出せば、金を受け取れる。
大分早かったので、ちょっと色を付けておいた。」

確認をすれば、当初提示した金額の3倍付けられていた。
そして、カメオを今一度、彼女に押し付ければ

「これからは、俺が雇う。だから、このカメオもお前のものだ。
うまく使って、うまく立ち回れ。
余程ダメなことをやらかさない限り、俺が責任をもってやる。」

そう告げた。
この後は、今少し他愛もない歓談をしてから任務に向かうのか、
それともすぐに任務に向かうのか、
……もちろん、先程の言葉をもとに、『使って』欲しいなら、この後暫し待たせた後で、連れ立ってどこかへ消えていくのかもしれない。

この辺りは、二人だけのお話。

れあ > 「ひ」

イケメンの顔が、ガチ恋距離に迫る。
それは吐息どころか、それ以外の諸々まで感じ取れるし取られちゃうような、至近距離。
戦いで言うなら死の間合いでしょう。
あまりの衝撃に、脳内クラスの全員が逆に無言になるレベル。

一人が言った「え?今…なんか…告られて…」
もう一人が言う「コクっていうか、性的に扱ってやるみたいなのじゃね?」
更にもう一人(一番拗らせてる奴)が言う「アーデルヘルム様に性欲とかありませんから!」

身体中の雌スイッチがオールオンされて、ドクン!と心臓が跳ねて、くのいち任務の為に訓練されてきた身体が盛大に勘違いして、フェロモンを放出し始めた。

脳内クラス委員長が「ちがうから!」「おちつけ!」
って言ってるけど、膣内がびっくびく言うレベルでもうゾクゾクしてる。
でもその間口はオートで「お任せを」とか言ってる。
勤勉な東邦人の鑑。

お股が盛大に濡れて香り出すその寸前で、アーデルヘルム様が「期待しているぞ」と言いながら、身を遠ざけ、デスクに戻る。
胸を抑えて深呼吸して、小袖の前垂をパタパタして下腹の熱を逃がしまくり、カメオを報酬を受け取る。
足が震えて金額とかみてられないけど、かなりの色がついてるらしい。
ややガクガクの膝で立ち上がった。

「はーい。確かに…」

受け取ったカメオと仕事は、神聖なイケメンとの絆。
魔軍を掌で転がして、更なる信頼を勝ち取るのだ!

そう決まったからには、今すぐにでも身支度(次ここに来るとき用の着替えを新調しないといけない!)を整えて、件の城塞都市へと向かうべきなのだ。
昼夜問わずで疾駆すれば1日か。

「それでは行ってまいります」

イケメンの言葉だけで下半身を絶賛発情させつつ、顔は一応クールに決めて、即任務へと旅立つ東邦から来た女冒険者なのでした。

ご案内:「王国軍第4師団司令部」からアーデルヘルムさんが去りました。
ご案内:「王国軍第4師団司令部」かられあさんが去りました。
ご案内:「毒沼」に毒龍ヒュドラテンタクルさんが現れました。
毒龍ヒュドラテンタクル > 陽光が届かぬ毒々しい沼地。
空気は湿り気を帯び、紫がかった霧が漂い、足元には粘液にまみれた泥が広がる。
そこかしこで「うぞうぞうぞ…」と不気味な音を立て、濃い紫色の触手の肉塊群が蠢いている。触手の表面はぬめり、発光する無数の目玉が獲物をじっと見据え、毒液が滴る先端はまるで生き物のように小刻みに震える。巨大な口が時折開き、鋭い歯と長い舌がちらりと覗く中、毒のオーラが辺りを覆い、近づくだけで息苦しさと異常な感覚が襲う。

この肉塊群は「毒龍」と呼ばれる単一の巨大な怪物である。複数の触手を操り、紫を基調とした粘液質の体は、まるで沼地そのものと一体化しているかのよう。触手の目玉は知性を感じさせ、獲物の動きを追跡し、毒液は強力な神経毒を含む。体から放たれる紫色のオーラは、近づく者に毒や麻痺を誘発し、精神さえも侵す。
この怪物は単なる獣ではなく、獲物を捕らえて弄ぶかのような狡猾さを持つ。

ここに踏み入る雌を待っているかのようだった。

ご案内:「毒沼」から毒龍ヒュドラテンタクルさんが去りました。