2025/03/05 のログ
■キュリアス > 「ナニ、と言われても……」
考える、いくら考えても……原因は一つしか思いつかない。
粗相をしそうでしない、微妙な気配がずっと猫からしているのがこの扱いの原因であろう。
いつしてもおかしくないが、本人も我慢しているようであり。
そもそも出すもんを出すような生き物なのか?というツッコミはさておいて。
「えっと……なんか、封印の祠っぽいのが壊れてて、たぶん神性失いかけのサソリっぽいのがいたと思うんにゃけど。
あんまりにも弱ってたのが面白くって手で転がしてたら死んじゃって。
お腹が空いたから……そのままパクッ、と」
どう考えてもその神性を失いかけているサソリの呪いと毒である。
100%この猫の自業自得であり、謹んでその呪いを受けるべきである。
最後っ屁でそうなっているわけであり、生きていられるのはひとえにソイツが弱っていたおかげなのは間違いない。
「でも、でもぉ!いちおう人を食ってたような魔物の類だったし!
僕はいいことをしたはずなんだにゃ!こう、偶然だけど!
そんな意図はなかったけど!いちおう人を襲う前に僕が倒したから褒められていいはずにゃ!」
などと主張して、暖かくしてくれるのなら素直にそこで温まる。
かなり体調は悪くなっているようであるが、近場に知り合いがいるせいか、猫も安心した様子。
「甘やかされた~い!孤独を誰かに癒してもらいた~い!
というか、ミホちゃんは以前僕を持ち上げた事なかったかにゃ?
いや、あれはのしかかったが正解か……?ともかく。
いつもなら自分の体重ぐらい操作できるにゃ。
でもあんまりにも調子が悪くて、自分の体重が最大限かかちゃってるせいなんだにゃ。
……いつもならこんなことないのに」
と、不安そうにぼやく。思った以上に猫のほうは精神的に参っているようだ。
言い返す言葉には覇気がなく、そして勢いもそこまで続かない様子であった。
■ミホ・クギヤ > 「へえ、そう。じゃあソレだ。毒もあるけど滋養にもなるのかな。
いずれの神様と思えば寂しい最後だけど、祀っておいて放置したヒトを祟るとはならなかったのか……
腹を壊すくらいで済んで良かったじゃないか。
災難したね、とは言えないねえ。 場所は?」
どんな由来があったのか知らないが、勿体ない事をしたのではないかという思いが少し。
それに、まるで親戚のような神霊とのお付き合いにも親近感を覚える。
……あれ?まさかウチの祠じゃないだろうねと宙を仰ぐけど、今は分からない。
その祠はどこにあったと、詳細の聞き取りを試みながら。
そのうち治ると聞いていれば、自業自得だと和やかに。
「――オモチャにされて食われちまうような有様じゃあ…… それでもヒトをどうこうする力はあったのかね?
そのつもりが無かったなら少なくとも偉くはないけどな。 あんまり簡単に済んでると褒めろってのもどうかね。
事情が分からないからありがとうとも言い難いんだ、
ヒトの管理不行き届きを尻ぬぐいしてくれたって、単純な話ならいいんだけどさ。」
謙虚におなりよと、書き取りする反対の腕で猫の寝る火鉢を肘掛けにしながら。
でもまあそういう経緯ならもうちょっと優しくしてやっても罰は当たらないかなと思うけど、
甘やかされたいとか声を大にして言われると、その図々しさを後押しするような事はしたくなくなって。
「どっかの猫好きに飼われてやりなよ。好き嫌い別れるだろうけど人語を解する猫ってのはそれなりに需要……
いややっぱりああいうのは、言葉なんて通じないからこそ成立するものか?
――おっと余計な事を言うんじゃないよ?」
持ち上げる云々の話にはチラリと周囲を見回すが、寂しい場所である。
案外平気そうにも見えるけど参っている様子には、よしよしと頭に手を置いて。
「御坊が寝てりゃ治るって言ってたでしょ。あの人の見立ては確かだ。
辛いのに悪かったね、お眠りよ。」
■キュリアス > 「恐ろしいから祀られたのか、それとも感謝して祀られたのか……。
まぁ今にして思えば、やっぱ全部僕が悪いにゃあ……」
はぁ、と溜息を一つ。こんな猫でも弱れば反省の一つでもするらしい。
祠があった場所をすらすらと思い出せる限り答えていけば、まぁ幸い敷地とは違う場所であり。
にしたって近いところでもあり、何か理由があって調査できなかったのだろうか。
近いところでもなきゃ、こんな風に食い倒れの猫がここまでくるわけもないし。
「はうぅ、正論がつらいにゃあ。まぁ、その通りとしか今は言えないにゃ。
悪いことしたつもりはなかったけど、もう少しぐらい正直に生きるとか考えて見てもいいのかもにゃあ。
因果は巡るものとはいえ、巡り方の予測がついたらいいのににゃ」
肘をかける彼女を横目で金色の瞳で見ながら、尻尾が揺れる。
カリカリと後ろ足で耳の裏を掻きながら、多少は落ち着いた様子。
わがままで気ままな猫の姿を取ろうとしても出来ない現状。
それを完全に理解したようであり、耳を犬のようにペタンと閉じる。
「飼われるのは嫌。というか、どこにも行けなくなるのは嫌だにゃ。
わがままなこと言ってるのはわかるけど、ずっと同じ人だとその人の感情しか食べられないし。
味がずっと同じものばっかりのバリエーションになるから飽きちゃうし。
いろんな人と会える今がちょうどいいんだにゃあ。
…………そう言ってるから悪いのかなぁ」
よしよしと撫でられて、少しばかり嬉しそうな顔と同時に、浮いた顔。
ふぅ、と全身を伸ばした後、もう一度改まって横になって。
「お医者さんの言うことは信じるにゃ。まぁ正確に言うと医者とはちょっち違いそうだけど。
…………寝る前に水が欲しい、後、寝るまでずっと撫でて欲しい。
本当はねこまんまも食べたいけど、今は食欲がないし…………。
と、口にわがままを出してみたけどやっぱりいいにゃ。
こうして撫でてもらえたし…………」
■ミホ・クギヤ > 「でも楽しくて美味しそうに見えたから、そうしたんじゃないか?
自業自得だと思う、けど悪いって言うとそれはそれで違うかなあ、言葉選びの難しいトコロで。
一応よからぬモノだって認識があって、それをオモチャにしても非難するってほどのこっちゃない。コッチとしてはね。」
慰めるでもなく、悪ではないと思うよと注釈つけて、とはいえどう感じるかはお猫様の自由だ。
やっぱり弱ってるんだろうねと様子を見守って、
正論と言ってしょげられると、こちら側の正論を採用してくれるのかいと面白がるように。
「私達が、私がどう答えるかって話さね。
理解してくれてありがたいけど、別にそっちはそっちの言ってるような願望を持ったっておかしくないと言うか……
厚かましい、とこっちが感じるのに合わせて、自分を悪いとか嘘ついてたみたいに言っちゃうのはどうなんだい。
求められるようにはしてやれないけどね、別に悪だとは思っちゃいない。」
因果の巡り方には「そうなりゃ楽でいいねえ」としみじみ。
飼われる云々についても「悪いんじゃなくてわがままだ」と。
「――あいよ。水ならあるよ、ヒトはこういう時なるべくたくさん飲んで悪いもの出せって言うんだけど。」
排泄はするのだろうか、するなら猫砂くらい用意しておくか。
水は頭を持ち上げる力があれば自分で飲めるだろうか。用意しているのは背の低い湯のみで、他に必要なら持って来ないといけないが。
水と撫でてるくらいなら…… 所要時間にもよるが、叶えてあげようと撫でている。
別に猫好きでもないけれど可愛いとは思うしそれを撫でていて悪い気はしないし。
体よく暇にしているからねとまったりした雰囲気で――
目が覚めたら巫女はもう居らず、座敷牢とは言っても閂がかけられるでもなく出入り自由。
職員に声をかければ猫まんまくらい貰えそうだし、出て行くなら止められず、留まっても追い出されはしないだろう。
次に様子を見に来た時にキュリアスがいなくても、では無事に回復したのだろうとホッとするだけ。
あるいは何かが起こるのかなんて、今は露知らず――
ご案内:「霊桜教施設」からミホ・クギヤさんが去りました。
■キュリアス > 【後日継続】
ご案内:「霊桜教施設」からキュリアスさんが去りました。