2023/12/02 のログ
メイラ >  
 軽い足取りで少しだけ速く走る愛馬
 冷たい空気の中、重量級を引きずることのできる毛並みと筋量を持つ馬に比べ
 短毛な肌の上から身に付けた黒い衣超しと、生気の無い首の被り物では化生の具合が増しているだろうか。

 何もない部位から吐息や馬声
 吐く空気こそないものの、メイラを跨らせて自由に草原地帯を歩くのは妖馬となっても同じことのように
 友人・主人を連れ立って歩くのは好ましいのかもしれない。
 山間部の戦闘では基本的に二本の脚で立つことが多く、ハテグやタナールのように長時間共にいることもないせいか。


   「向こうに比べれば王都の腐れ具合も、ここの空気もずいぶんとマシに思えますわね。」


 ね、と同意を求め、街道沿いまでいってしまえば遠くなるせいか、飽くまでも周辺
 馬の脚と速度で行ける短い時間で済む範囲を散策しながらも、冷え込みは一段と厳しいらしい。


   「冷えますわね…、…あと少ししたらアスピダへ戻るけれど、雪が濃くなれば
    山の中もまた閉ざされそうに思える。」


 足場もない雪面を赤く染め続けることは不可能
 狩人のような迷彩や弓 罠が光る季節ともなればなおの事か
 水辺や食事を必要としない妖馬の前 休憩も特に必要もないものの、時折歩くような速さに切り替え
 ゆっくりと来た道を戻ろうか。 

ご案内:「王都マグメール周辺」からメイラさんが去りました。