2024/08/02 のログ
ご案内:「とある夜会」にロゼールさんが現れました。
■ロゼール > 【お約束待ち】
ご案内:「とある夜会」にキュリアスさんが現れました。
■ロゼール > 王都ではよく行われている夜会。
王族が貴族が集まって、社交や交流のために使われるものの総称だが、
より細かい目的によってもいろいろと変わってくる。
例えば、軍事系の家々が集まっての情報収集や、
文官系の家々が集まってのオフレコ話。
趣味人系の家々が集まれば、その趣味にまつわるものにもなるだろう。
そして、マグメールだからこその夜会もあり、今日の夜会もそういうもの。
とある王族妃は、招かれたからやってきたものの、
主催の家を聞けばあまり期待はできないか、と最初から飲食と歓談のみのつもり。
そして、実際にやってきてみると、案の定。
見目麗しい者は確かに眼福ではあるが、線が細すぎて精力と言う観点では落第点。
そういう者でこの王族妃の相手は務まらぬがゆえに、
案の定かと小さく笑えば、豪奢であり良いものが集まっている酒や食事のテーブル近くで
声を駆けられたら軽い歓談をする程度の時間を過ごしていた。
■キュリアス > そんな各人各様の夜会となれば、当然貴族や王族が集まる。
それも有数の、であり。だからこそ奴隷、ましてやミレー族など見ることはないはずだが。
しかし、彼女の視界には貴族や王族が着るような衣類に身を包みながら、確かなミレーの証である猫の耳が生えている青年の姿があった。
さらにはよく見れば、首には黒い首輪。つまり奴隷の証が備わっている。
「ふんふんふふ~ん♪」
楽しそうに飲食をするその猫は、ワインやらを自由に楽しんでいるが。
周囲の人間はそれを咎めることはなく、まるで視界には写っていないかのようにふるまっている。
目前を横切っても、その人がさらに載せている物を食べても、知らんふりをしており。
しかし、あなたにはその猫の存在は確かに目に移っており……猫がそちらに、視線を向ける。
「おこんばんわにゃ。麗しきご婦人?」
などと、軽薄に話しかけてくる始末。
背丈はかなり高い。線も細めに見えるが、首筋を見れば太くはなくとも細すぎることはない。
運動の心得があるのなら、決してやわな体はしていないのが見て取れるだろう。
見た目も若く、その透明な青い瞳はあなたを見通すようにも感じられて。
よどみなくあなたが離れないようならば近づいていき。
「お暇そうですにゃあ?よかったら話し相手なんて探してなかったりしませんかにゃ?
ぼくちゃんみたいなミレーの奴隷とか」
■ロゼール > とはいえ、こういう爛れた夜会に招待される程度にはスキモノでもある王族妃故に、
多少は参加者をちらちらと物色したりもするのだ。
男で精力的に足りないのなら、今宵は女を相手に徹底的に攻め立ててやろうかなどと、
少し責めっ気が強くなっていた所で、ふとかけられる声。
そちらに目をやれば、ミレーで奴隷の首輪をつけている青年が。
本来こういう場には現れないものゆえに、少し不思議そうに見やるけれど、
周囲を見渡せばどうやら自分以外にはこの青年は見えていない様子。
「ミレーの奴隷、ねぇ……ミレー族は魔力に長けるというけれど、
他の方々の認識から逃れているのかしら?」
魔法関連には己も多少は心がある故に、そんな問いかけを向けてみる。
会話を返したことで、はっきりとイエスとは言わなかったものの、
話し相手としても構わないという意思表示をしたようなものか。
■キュリアス > こちらへと視線を向ける彼女と、その言葉ににんまりと笑う。
相手をしてくれることがうれしいのだろう、まぁ、そうでなくても。
こっちから勝手に話しかけるからあまり意味はないのだが。
「ご名答だにゃ。えーと…その顔、見覚えがあるにゃ。
まぁでも、まずは僕から自己紹介をさせてもらおうかにゃ」
尻尾で白いワインが入っているグラスを持ち上げてクイッと煽りながら。
見目麗しく、しかしどこか冷めたような眼をする彼女に続けて声をかける。
「僕ちゃんは奴隷のキュリアスだにゃ。今やってるのは、みんなの目や耳から僕を消してるんだにゃ。
だから僕ちゃん、最初からあなたに会いたかったのにゃ」
などと、ネタ晴らしをしながら彼女の近くにあるテーブルに腰掛ける。
不作法、などと声を荒げられることもなく、それが当然であるかのように周囲は構わず話し続けており。
「でも、それはそれとして自己紹介はやっぱり大事だと思わないかにゃ?」
なんて、ニコニコと笑いながら、グラスをそちらに傾ける。
■ロゼール > 「ん?私の顔に見覚えが?」
彼の話す言葉に少しだけ怪訝そうな様子を見せる。
少なくとも、ここまで特徴的な人物と出会っていれば分からないことはないはずだ。
だが、自己紹介と口にするのであれば、まずは静かに拝聴しよう。
「キュリアス、ね。まぁ、奴隷とは言っているけれど、私が認識している奴隷とは毛色が違ってそうね。
ま、それはどうでもいいことだけれど。」
この辺りは考えたことがそのまま言葉に出ていっただけの話。
だが、続く言葉には小さく笑いがこぼれる。
「あら、最初から私と?……それは光栄な話だけれど、どうして私を最初から狙っていたのかしらね。」
多少の値踏みを見せるものの、そこまで本質が見えるような相手ではなさそうだ。
娘の一人であれば看破するかもしれないけれど、いないのであればそれを考えていても仕方がない。
元々他者の作法など気にするでもない王族妃にとってみれば、多少の無礼や無作法は気にするほどでもない事なのだけれど。
「奴隷、と言われるのであればさほど大事な事とは思わないけれど、最初から私が目当てと言ってのけた肝の太さに免じて応じましょう。
……ロゼール・イフレーア・カルネテル。よしなに。」
最初から狙っていたのならば知っていように、とは言わない。
少なくとも目の前の彼の言には一つの理があったから。
理をひっくり返してまで我を通すほど己は悪辣な方ではないのだから、
名を返す程度ならばきにするでもないことだと。
■キュリアス > 「そうだにゃ。まぁ、絵でちらっと見ただけなんだけどにゃ」
本人とではなく、肖像画の類で見覚えがあったらしい。
対面そのものは初対面であるようだが…この猫の言っていることが本当なら。
実は会っているが目には見えなかっただけという可能性もあるだろう。
「ま、ご主人様とはもうしばらく会ってないからにゃ。奴隷といっても奴隷の役割なんてもうしばらく果たしてないにゃあ」
笑いをお互いにこぼして、もう一度ワインを一口飲み込み。
続けてくる言葉には、うなずいた後顔を向けて。
「簡単だにゃ。”あなたが求めている”から」
そう、何の気もなしに。彼にとってはそういう理由でしかないと、そうわかるだろう。
言っている意味はよく分からないが、何かを彼があなたに近づけさせたという意味かもしれないが。
「ロゼール様だにゃ。こちらこそ、どうぞよしなに。だにゃ」
そう、しっかりと作法に則った礼をする。
動き方、足運び、呼吸、それらを完璧にこなしているあたり、教養もなくはないのだろう。
しっかりとほどほどに頭を下げた後、グラスをテーブルにおいて改めて話し始めて。
「僕ちゃんは人の”満たされない感覚”に惹かれて動くにゃ。
その先に、ロゼール様がいただけの話だにゃ。勿論、その感覚は曖昧で本人も気づいていないものも多いわけだけど。
なにか心当たりはあるかにゃ?…例えば、”昔”みたいに自由奔放に、誰かと遊ぶ、とかなんて」
そう、彼女の瞳を覗き込みながら嗤う。
■ロゼール > 「絵姿、ねぇ……」
何か絵のモデルになったことなんてあったかしら、と少し考える。
記憶にないほど昔ならあったかもしれないか、とここは深く考えることはやめた。
奴隷の役割を離していない奴隷、と言う言葉を本人が口にするなら、苦笑めいた笑いを浮かべるだろう。
そして、不思議な言葉を告げる彼。
だが、その言葉自体には納得は出来た。
少なくとも、この場においては満たされていない。
正しくは、己を満たすことのできる相手がいない夜会だったというだけの話。
そして、心当たりを問いつつに、過去のようにと告げる言葉には、楽しげに笑って。
「貴方は一つだけ心得違いをしているわ。
私は、『昔』も『今』も奔放に遊んでいるの。
とはいえ、今宵この場に関していえば、物足りないとは思っていたわね。」
普通に考えれば、婚姻して夫を持てば、王族妃とあろうものなら貞淑な妻を演じるものだろう。
だが、己と夫は好きにしている。
故に、己はこの年にして、相変わらずの猟色家だし、夫とその事実を共有すらしている。
夫もまた、好きに女を抱いているし、夜に床を一緒にするときは、その事実の話をお互いに暴露して、
それにお互い燃えるのだ。
普通の王族や貴族では測れぬ理。
とはいえ、少なくとも今日この場では満たされないという彼の言葉は事実だった。
己の性欲を受け止め切れるような相手がいなかったのだから。
「じゃぁ、君なら私をうけとめられると?」
口元意味深な笑みを浮かべてまっすぐに見据え、楽しげに問う問いかけは、出来るなら相手をしても良いという雰囲気のもとに。
■キュリアス > 楽しげに笑う彼女の姿を見ながら。
しかし告げられた言葉には、虚を突かれたような顔を浮かべて。
くすり、と悪戯をされて困ったような笑顔へところりと変わる。
「ひゅぅ♪さすが遊び人と言われてただけはあるにゃ。
でも……やっぱり、ここじゃあそれは叶わないにゃ」
事実、彼女が品定めをしている様子は横から見ており感づいていた。
その上で、お眼鏡にかなう者はいなかったのだと気配で感じることができたのだった。
こうして話しかければ、その言葉の裏にある感情はさらに強くなっているともわかる。
なればこそ
「受け止められるにゃ。ロゼールさまが満足するまで、何時間、何日、何か月……。
いつでもどこでも、僕ちゃんはあなたが満たされない時、呼べばくるにゃ。
……何よりも」
その楽しげな雰囲気の笑顔を浮かべる彼女の視線をずらさず。
まっすぐに視線を交わして、己の矜持を持って伝える。
「僕ちゃんは誰かの秘密をばらさらないにゃ。知ろうとはするけど……。
知ったからって、それをどうこうするような口の軽い猫じゃあないにゃ。
……僕ちゃんが欲しいのは満足感。満たされない人が満たされる時を共有したいんだにゃ。
代わりに僕ちゃんから提供できるのはその感覚と……ん-。
珍しい薬草や鉱石ぐらいなら、探すことはできる、にゃ?」
■ロゼール > ここではかなわない、と言ってくる彼。
その部分の認識においては、同意がとれているということか。
そして、己の問いに対して可能だと告げてくる彼。
ほぅ?と興味を惹かれれば、会話距離から一歩踏み込む。
そして、その体を不躾に、避けられさえしなければ、ひとしきり、
見ているだけではわからない肉体を確認するために触れて回ってみて。
「……まぁ、いいでしょう。出来るというなら試してみましょう。
結果、楽しめたのならば儲けものだし、そこまで大口をたたいておいて、
問題外、という無様を晒すこともないでしょうしね。」
触れてみて、恐らくは大丈夫と言う関心があってなお、
敢えてくぎを刺すように向けた言葉。
少なくとも、誂えられた確実な失敗を選択するよりはよさそうだ、と。
「今宵の伽を命じます、キュリアス。たっぷり楽しませてね?」
そう告げて右手を差し伸べる。
手を取って、エスコートすることを認めるとの意味。
この夜会では自由に使える個室が無数にある。
その一部屋に入り込めば問題はないだろう。