2024/04/21 のログ
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
■E・T・D・M > ダンジョンが居る
ダンジョンが在る
辺りには神聖な空気が立ち込めていた
街レベルの教会などで良く用いられるお香が焚かれている為に、そのような印象を持たせようとしており
壁際には神聖なる神々、ヤルダバオートだけではのみならず、他数多くの有名な精霊達を模した像が建てられている
雑然なばかりに聖具が所狭しと自暴自棄気味に配置され、びっしりと壁面には司祭達の唱える聖句が走っていた
神聖な雰囲気には違いないが、如何なる層を目的としているかは判然とはしていない
そして此処は冒頭で明言した通りにダンジョンであり、洞窟内であり、陽射しの差さぬ地下に松明の明かりが灯り照らしている閉所の空間であった
■E・T・D・M > 「…来訪者よ。どうか助けを。貴方の力が必要なのです…」
陰々と響き渡る音声出力の出所は他の誰でもないこのダンジョンの支配者からとなる
試行錯誤を幾ら繰り返しても人間の肉声には何処か及ばず、如何にも独特な合成音声の堅さが出てしまう
それを誤魔化す為に声を震わせ、エコーをかける創意工夫
男性のものよりも女性の方が油断を誘いやすい為に柔和で年若い、20代から30代までの間ぐらいの透き通った声質だ
そのようにして迷宮に立ち入る者にへとアナウンスを広げ、道筋をこの部屋にへと誘導しようと繰り返している
「…暗黒の魔竜が奈落の底より蘇ったのです。精霊と神々の加護を賜りしその剣を、貴方の力をお貸しください…」
録音したものを繰り返すばかりの誘導にもしも誰かがしたがってきたならば、先程の描写通りの景観と共に部屋の中の最奥の祭壇
ゴージャスな赤い天鵞絨の布の上に横向きに置かれている長剣を目にする事になるだろう
白銀仕立てに宝石を幾つか埋め込んだ豪華な鞘に雪のように白い両刃、駄目押しに魔術をかけていかにも魔法の品物、という自己主張に淡い燐光を絶えず放っている
詰まる所はそのような物語仕立てのロマンで誰かを釣り上げようという手を込ませた罠であるのだ