2025/05/17 のログ
れあ > 今回の契約は明らかに失敗だった。
とりあえず一月はここで週何時間か働かないといけない。
戦いとか殺しとか、そういった血なまぐさい仕事から足を洗って今までとは違う生き方をしよう!
そう思っていた心の隙間に入り込まれたような気もする。

このお金にならない仕事に時間を取られる以上、空き時間には普通に冒険者ギルドに顔をだして、別の仕事をしないといけないのだ。

ホールの雑用。グラスの上げ下げ。汚れたテーブルや床の掃除。お店のシステムの説明。

酒場がオープンして数日が経過していて、馴染の客もちらほら出てきてる。
やってきたお客様に「いらっしゃいませ☆」って言いに行ったら、こちらに一瞥くれただけで「~~さんを」なんて言いながら、空いてるテーブルにさっさと座っちゃうような輩だ。

ちなみに。この輩が指名を受けた「美女」にとって切りたい客だった場合は、「今他の客を相手にしてるから、アンタが付いたら?」みたいに雑に押し付けられることになる。
そして、「え~」って顔をされた後にグチグチネチネチ言われながら体を触られ続ける。嫌な事をされながらも、笑いながらなんとか対処する。こんな地獄のような状況で、高いお酒を何杯も飲ませるテクニックなんて私にはナイ。
酔った相手がどんどん攻撃的になり、髪の毛引っ張ってきたり、胸や腰を叩いてきたりと結構暴れ出すけど、男性キャスト達は見て見ぬふりして止めに来ない。
口元ひきつる笑顔で、必死に酔っ払いをコントロールして、結局、お酒5杯+おつまみ料理二品で男は帰って行った。
あっちこっち赤くなった肌を見て、がっくりと肩を落とす。

「ここに来る時間、普通にギルドの仕事して違約金払う方がマシかも……」

結局その日も閉店時間まで良いお客様は現れず。
後片づけして、まかないのご飯を食べて、フラフラしながら帰宅しました。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 怪しい酒場」かられあさんが去りました。