2025/04/25 のログ
リス > 今日に関しては……ではない。
 今日も、というべきだろう、縁という物はなさそうだ。
 静かに酒を飲んでいるだけの、人。
 連れと共に、会話を楽しんでいる人。
 皆、リスの事に気が付いていても、会話をしよう、という意志は見えない人ばかりだ。

 そして、しばしの時間を断っていたが、新たな客の来訪もなさそう。
 酒を飲んで、つまみを堪能していて、それでもあまり遅くなり過ぎると家人も心配するだろう。
 余りよろしくないわね、と小さく笑って見せる。

 ゆっくりと、グラスを開けて、つまみを食べて。

 マスターに代金のゴルドを渡して。

 リスは、静かに店を出る。
 そして、護衛を呼んで、家に戻るのだった―――。

ご案内:「静かな酒屋」からリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 狭間地区 「道場」」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 半端な地区 半端な位置 半端な身分
 何かを全うして何かを置いてきた者らは半端で、そして“均一”だった。

 狭間地区「道場」
 決まった団体 決まった者らで組み合わせて行う訓練ではなく、一種の修行と鍛錬
 個々の各々が強くなりたいという意思だけで通う場所
 騎士団 ギルド 先達者 ではなく、こういった場所に通うことで強くなりたい者らは
 上手く斬れるように 続く体を どこまでも高める術を 欲する。

 偉くなりたい 褒められたい 持て囃されたい 復讐したい 見返したい
 それは強くなりたいための理由であり、切っ掛けでしかないのなら
 もう切っ掛けを踏んでいる以上 此処では強くなることだけが在る場所。
 メイラはそんな道場で、普段居る騎士団での稽古とは違い一人で黙々と行っている。

 金をかけ、貴族らしく鍛錬できる影法師との飽くなき限界までの打ち込みあう無限でもなく
 指導でもなければ超重量で行う練りでもない。
 二刀の刀の内、白糸編みにされた四凶の一種が柄頭に表れている刀でひたすら横一列に並べられた木材や竹の列
 それらを袈裟斬りや逆袈裟 または固い粘土状で作られた土属性の術か
 肉人形を相手に唐竹に割って見せる一刀でゴロリと二つに分かれたものが左右に倒れる。

 額からは汗 黒いいつもの私服姿で滲ませた姿で集中して振るう必要があるイーヴィアの刀
 何度上手く斬ることができても、気持ちは晴れない。
 数多の敵に挑みかかる気質はあっても、クシフォスとエイコーン相手に今だ苦汁を嘗めさせられているのは事実だ。


   「―――くそっ。」


 一人で振るうのも、悪態をつけるのも、目上の立場である以上、こういう場所で独りぼっちでなければ吐けなかった。
 顔は苦いものを含んだ肉を嚙んだような顔。
 怒りでも焦りでもなく、ただただ自分に苛立っている。

ご案内:「王都マグメール 狭間地区 「道場」」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。