2025/03/20 のログ
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ご案内:「王城 中庭」にバーバ・ヤーガさんが現れました。
バーバ・ヤーガ >  
 王城中庭。
 王城の内部に存在する緑のある場所であり、外側とは違い周囲は王城で囲われている。
 囲われた空間と緑の絶えない場所。
 昔からこういった場所は籠の中の鳥と称されるような、王族の姫などが一人佇んでいそう。
 此処か数少ない息抜きできる場所なのだろう、手入れは行き届いており東屋のような場所も設けられている。

 外側の庭とは違った安全地帯で緑を楽しむ場所ながら、其処の一角で夜中。
 一人捩じれ気味な紙巻を咥え煙草のままで歯列に咥えた赤い蛇眼。
 黒、黒、黒で構成された衣装は妖艶で、やや目立つ。
 そのまま夜会にだって出られそうな姿だ。

 しかし本人は壁の花よりもさらに存在感は消えている。
 煙草を吸うその甘い香りだけが少しだけ存在を際立たせているだろうか。
 時折吸うたびに、煙草の先端の赤く燃える部位が、少しだけ濃い色を燻しだしている。


   「あの御人がまぁだおったら、やりやすいんやけどなぁ
    こん齢で現役復帰みたいな真似、することになるんなら、長生きなんてするもんとちがうわぁ。」


 両手に備わる前腕部位を覆う籠手のような肉厚な防具を撫で、密やかなはずなのに煙草を吸い
 その咥え煙草のまま、やや柔らかく訛った独特な弁。
 独り言なのか、誰かに話しかけているのかはわからない。
 今存在してそこにあると薄くわかるのは、山姥と徒名されている女人一人だ。

ご案内:「王城 中庭」からバーバ・ヤーガさんが去りました。