2024/02/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」にムメイさんが現れました。
■ムメイ > 【お約束待機中】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 喫茶店」にノーマさんが現れました。
■ムメイ > (さて、存外この国で落ち着いて話せる場所は意外と少ない。
いや、個室だったら話は別だが――まぁ、国の性質上と言うべきか。
如何わしい部分がどうやっても目に付く事もあり、普通に逢って話す中で落ち着いた場所はどうにも見つけにくい。
ただ、幸か不幸か一か所だけ心当たりがあった。
平民地区の中央、富裕地区にも貧民地区にも同じ位の距離がある。
落ち着いた雰囲気で、客はそこそこいるが静かな喫茶店。
選んだのはそこで、お互い落ち着いて話せるからだった。
先に喫茶店につくと、店主に片手をあげて挨拶。
その程度には交友がある訳だが。)
「ちっと奥の席、使ってもいいか?
人と逢って話す予定があるもんでな」
(カウンター席でも良かったが、どうせならとテーブル席を選択。
そのままテーブル席にどっかりと座り、窓から約束をした相手を探す。
見つけたならばこちらへ誘導する為だ。)
■ノーマ >
「えーっと……確か、この辺……だったよねえ……?」
喫茶店など行き着けてないこともあり、どうも外観からそれを察するのは苦手である。
指定された場所を確認しながら、お上りさんのごとくきょろきょろとする。
「ああ、そうか。どうせ先にいるんだろうし、探ってみりゃいいのかな?」
ひくひくと、鼻をひくつかせ……なにかを嗅ぐようにする。
「ああ、あっちか」
そうして、カノジョは何故か正確に待ち合わせ相手のいる店を探り出す。
「んー、どっこかなー?」
軽く何かをかぎつつ、店を覗き込んでみた。
■ムメイ > (窓を眺めていたら、外できょろきょろとしている人型を発見。
そのままちょっと見ていたものの、すぐに見つけ出した。
やっぱりこいつすげぇわ、なんて思いつつ。
店を覗き込む頃には、一度店主に断って外へ。
会う約束をした彼女を見つければ、ゆっくり近づき。)
「お、きちんとした場所を伝えりゃ良かったな。
悪い悪い、とはいえお前さんなら見つけるだろうとは思ったけどよ」
(以前と違い鎧スタイルではなく、ごくごく普通の私服。
人ではない気配を限りなく抑えている辺り、人間に溶け込む努力はきちんとしている。
そのまま彼女に手を差し出してみせて。)
「ま、立ち話も何だ。 店入ろうぜ?」
(割とこういう所、待ち合わせに使えるからな。 とも付け加える。
自分は傭兵本業だが、冒険者でも人と逢う事はそこそこあるだろう。
そういった時に使える場所が一つある、と言うのは良いことな訳で。
そのまま彼女と共に、喫茶店内へ入ろうか。)
■ノーマ >
割と無遠慮に店を覗き込んでみたら、奥の方から目的の相手が出てきた。
なんだ、見ていたのか。まあ話が早くていい、なんて思ったり。
「や、ムメイ。おひさ。
元気してた……ってのは皮肉になるんかね?
まあいいよ、詳しく言われたってどうせわかんなかっただろうしね」
へらりと笑って小さく手をふる。
どうにもろくに見て覚えていない地理は理解しづらい。
「…
……
………ああ」
そうして、差し出された手に一瞬考え込んでから気がついたように声を上げる。
「こう?」
だぼついて中身を隠している袖から白い手を出して、差し出された手をとる。
「んじゃ、はいろっか?」
そうして導かれるままに店へと入っていくだろう。
■ムメイ > 「元気っちゃ元気だな
仕事の方も無事に元通り……とまではいかないものの
まぁ、食っていける程度にはやってるよ」
(具体的には死亡前の傭兵業の雇い主が失脚していたり。
前に護衛として雇ってくれた冒険者がパーティ組んでいたり。
色々とあったが、仕事をきちんとして収入を得ている程度には大丈夫である。
そう、一番恐れていた事態――無職ではないのだ。
差し出した手を見て、ちょっと考え込む様子に笑って見せて。)
「あのな、流石に俺だって男だからな。
呼び出した良い女相手をエスコート位はするぞ?
……細かいマナーまでは求めないで欲しいがな」
(そんな風に応じつつ、彼女と共に喫茶店内へ。
予め取っていたテーブル席に彼女と向かい合うように座る。
落ち着いた雰囲気で、普段の酒場やギルドの騒がしい雰囲気ではないものの。
こういった場所はそれなりに、自分は気に行っている。)
「取り敢えず俺は紅茶とケーキでも注文するか。
お前さんは? ほい、メニュー」
(彼女にメニューを手渡しつつ、あっさり自分のメニューを決めていた。
味覚が若干鈍いなりに、そこそこ気に入っているから来ているようだ。
気に入っているのは味なのか、それとも雰囲気なのかは判らないけれども。)
■ノーマ >
「あはは、いやそういう方じゃなかったんだけど……ま、いっか。
食っていけてるならなによりだ。」
どちらかといえば、生存しているかどうか、みたいな話であった。
そこをあまり言及するのもよくない、という分別はあるので曖昧にぼかしつつ。
「んー、あー……いや、なんていうかね。
そういう行為だって、思い出すのに手間取ったって感じ。
マナーとかはいいよ別に。知っちゃいるけど拘る理由ないし」
エスコートする相手に苦笑いをして返す。
使わない知識は引き出すきっかけがないと、なかなか出てこないものだ。
お陰で気づくのに一瞬間が必要だったのである。
そのまま、たどり着いた席ではエスコートの返礼とばかりにしとやかに座ってみせる。
せっかくエスコートとかの知識を引き出したのだし。
……違和感はバリバリかもしれないけれど。
「……ふぅん? 人がいる割には静かだね。
その割に奥までくれば多少喋っても良さそうな感じだし。
こんな店もあるんだねえ」
くるり、と辺りを見回して感想を述べる。
人とのやりとりなど、概ねギルドか酒場でしかやったことがない身としてはなかなかに新鮮だった。
「判断早いねぇ。やっぱ使い慣れてるの?
うちは……あんまりよくわかんないし、同じものでいいや」
味覚がないわけではないし、ヒトの旨い不味いの感覚もわかるはわかる。
……とはいったものの、最終的には食べられればいいや、という精神なので食には疎い。
そんなわけで雑な注文となる。
「さて……あー……」
そして落ち着いたところで……言葉に困る。世間話、なんてものは実は得意ではない。
というより、慣れていないのだ。
■ムメイ > (彼女の言葉の意味を知ってか知らずか、楽しそうに笑う。
まぁ、初対面があんなんだったので仕方が無いだろうけれど。
そうして、苦笑いの言葉にふぅむ。 と思案して見せて。)
「成程、確かに使って知識になると『ありゃ何だっけか』ってなるものな。
そう言って貰えりゃ幸いだな、何分仕事始めてから身に着けたもんでね」
(納得、と言うように頷きつつも引きだせたらしい彼女の座り方。
それにほー、と感心したような声を出した。
恐らくは前に話してた通りなんだろな、と思う。
彼女の言葉に頷きながら。)
「ま、傭兵だと人と接する機会がお前さんより多いんでね。
依頼人の中にゃ、ギルドやらで顔を合わせるのを嫌がる奴もいるんだ。
なもんで、こういう店を知ってる事もある、ってな」
(見た目からは意外に思うかもしれないが、それなりの気配りである。
後は、もう一つ。
話をする、と言うのも目的だったからこういう場所を今日は選んだ。
適切な場所・場面で話をするのも、一つの業務能力である。
同じものを注文して、困った様子に笑って見せて)
「しかしアレだな、手紙見て思ったが――割と色々ごっちゃになってる感じか?
全部お前さんはお前さん、としか俺は認識してないが」
(やりとりをした手紙で感じた事を口にしてみる。
彼女自身をもう少し知りたい、そう思ってのものだ。
なので、前よりももう少し深く突っ込んだ問いかけを向けてみた)
■ノーマ >
「お偉いヒトと会うならともかく、うちらみたいなのの間で気にしてもねえ。
めんどくさいだけだと思うよ。ま、気遣いはありがたいけどさ。」
そもそもヒトの理の外にいる同士だ。
幾分かは乗らないといけないだろうが、ヒトの敷いた決まりを気にしすぎても仕方がない。
「そういえば……あー……いや、うーん。
話の感じからして、傭兵家業、結構長いのかな?」
そもそも生きた時間が自分よりも圧倒的に長そうな気もする。
であれば、そういう経験もだいぶ長いのだろうか、となんとなく考える。
ただ、奥まっていて聞こえづらいだろうにしても大っぴらに聞いていいものかと微妙に濁した言い方になる。
「あー、あれね。んー……基本、うちはうちだよ。
ただ、知識とか引き出すと引っ張られることがあるって感じ。
なんだろ。知識を使うときは、使いやすいようなやり方にしてるっていうこともあるし。
それしかやり方がわかんないから、それっぽくなるときとか……んんー、説明難しいな。」
問われた内容。
自分のパーソナリティについて、であるが。
基本的にはカノジョはカノジョである。
とはいえ、他所から持ってきた記憶を扱う場合は、無理に自分に落とし込んでもうまく扱えないときもある。
なので、”記憶どおり再現する”ということもそれなりにある。
そうなると……今のカノジョっぽく見えないことも、それは、ある。
「やっぱ違和感とかある?」
■ムメイ > 「そりゃそうだが、まぁなんだ。
良い女に対する格好つけみたいなもんさ」
(まぁ、男なんて死んで黄泉還ってもこんなものである。
単純で分かり易い理屈。
気に入られようとかそういう事より、そうした方がいいというだけ。
次いで問われた言葉には、んー、と考えてから。)
「長いっちゃ長いかもな、少なくとも普通は寿命で二回死ぬ程度だ。
ただ、お前さんと逢ったような時期が挟まってるからなぁ……」
(後、地域によって地味にルール変わるし、とも付け加える。
はっきりと数えていた事は無いが、大体そんなものと言う感じ。
普通の人が二回程、生まれてから死ぬ程度の期間。
永遠に生きて時折死ぬ自分からすれば、長いのか短いのか。
長いと言えば長いし、短いと言えば短い。
そうして、問いかけに対する回答。
それを聞いて顎に手を当てて考えながら)
「違和感、と言うより……そうだな。
例えるなら、同じ顔で同じ声だけど微妙に性格の違う双子が書いた?
そんな印象はあったが、話の連続性そのものはきっちりあったしな。
何っつったらいいのか……上手く言葉に出来ないが、そんな感じだった」
(言葉を隠さずに言う。
受けた印象としては、そんなものだ。
同時に、基本は彼女なのだと知って安堵したのだが)
「いや、ふとな。
お前さんの中で、意識してないけどそういうのが残ってる?
……いや、どっちかと言えば混ざってるんじゃねぇの、って
そんな感じだよ――お前さんなりに思ってたの、聞いたしな」
(そんな事を話していると注文が来た。
紅茶とケーキ――今日はチーズケーキだった――を受け取りつつ、頷いて見せて)
「後はまぁ、こないだも言ったろ。
あの子の事は、何か思い出せたかい?」
(それも聞きたくて、今日は呼び出したのだ。
一人でも知っている方が多い方が良いだろうから、と)
■ノーマ >
「うちがいい女かっていうのは、わかんないけど。
まあ、なんかわかった。」
なんか男の中で色々と見えとかそんな感じのがあるのね、と納得する。
そういうのは一応、小説で見たので知っている。
……あまり理解はできていないのだが。
「……あー。
まあ、別に詳細を教えてほしいわけでもなし。
なんとなく聞いただけだから、なんとなく分かれば十分」
そういえば、死んでる時期もあったんだっけ、と洞窟で男と会った時の顛末を思い出す。
それにしても、気づいたら死んでて洞窟に流されたってすごい人生だな
「ふむ、ふむ……あー、なるほどね。
うん。うちは、うちだからうちの意志で手紙を書いてはいるけど。
文字の書き方だの何だのは、記憶じゃないと出来ないからさ。
だから、記憶にそうとちょっと他人っぽくなっちゃうのかな。
こうやって話してる分には、うちのやってることだから別人感ないと想うけどさ。」
相手の考察を仔細に聞いてから、自分でも考えてみる。
たしかに、あの手紙はそんな感じになっていたかもしれない。
そう考えると、手紙一つでも気にしないといけないのかもしれないな、と思う。
「ああ、あの話?
んー……思い出せた、というか……記憶に残っていることならだいたい分かるけどもさ。」
そういいながら、チーズケーキを受け取り一口、口にする。
「んー……ケーキ、ケーキかあ。
そういや、ケーキ、好きだったねえ姫さん。」
もぐもぐ、と味わうようにして考える。
「そうだなあ。今みたいな姫さんの話、まだあるから話してもいいけど……
全部話すと半分くらいろくでもない話になったり、そこそこ長い話になったりするよ?
適当に拾って話そうか。気になることがあれば聞いて?
どうでもよければ、別の話にしてもいいし」
軽く紅茶を一口。
ほんのりとした苦味と、漂う香りが意外といい。
「さて、何処から話すかな。
んー……そっか。姫さんがどんなやつ、からかな。」
ふむ、と考えてから口をひらく。
「姫さんは、王の血筋の下の下の下の方でね。
屋敷にすんじゃいたけど、一族の中じゃだいぶ貧乏な方だったみたいね。
で、そのうえ体弱くてずっと家にこもってたんだってさ。」
そういいながら、だぼついた袖の中から色素の薄い白い肌の手を見せる。
■ムメイ > (判ってくれたなら良いと頷く。
見栄ではあるが、結局切り離せないのだ。
誰かに見られて生きている、誰かと共に生きるのは人以外でも変わらない。
そうして自分の返答に、思い出したのだろう。
恐らくは、出会った時の事。
それに困ったように笑って見せて)
「誰かにやられるって事はあんま無いんだがな。
こう、妙な所で運悪くてなぁ……?」
(一番過去を考えても多かったのが事故死である。
それも間が悪かった、としか説明が出来ないアレ。
我ながら波乱万丈である、物理的に)
「成程、こうやって話せば納得はする。
記憶に沿う、ね。 ……なんつーか、便利ではあるんだが
難儀っちゃ難儀だな、そりゃ。
ただ、そこまで深い付き合いじゃなければ感じないかもな」
(俺みたいに勘違いしそうなやつも出るかもな、とは付け加える。
一言でいうならば、イメージの違いだ。
今の一人称の彼女を知っているならば、ズレを感じた。
逆に言えばそうでないならば、と口にする。
まぁ、じっくり話をしたからある程度判っているとそう思われる。
それを把握してくれればいい、と思う)
「言っただろ、憶えてる奴が一人でも多ければ良いってな。
その話を聞きに来た、ってのは嘘じゃないんだぜ?」
(だから、興味もあるが――忘れない事だ。
そんな人が居たと言う事を。
聞きたい、と言葉を重ねて彼女の言葉を聞く。
話の始まり、彼女がどんな生まれか。
それだけ下であると強調されると言う事は、ほぼ庶民か何かか)
「ふむ、兄弟姉妹はいたのかい?
子供の頃から割と難儀だったみたいだが」
(そうして、疑問を一つ口にする。
終わってしまった話だが、全く知らないならば知ることは大事だから。
邪魔にならない程度の疑問を、ひとつまみ)
■ノーマ >
「まあねえ。そこはどうしても借り物だからねえ。難儀なところはあると思う。
うち自身の勉強が進めば、また変わるのかもしんないけど……
ただ、それくらいは残っててもいいのかな、なんて思ったりもする。」
自分でやったわけではないにしても、形としては一方的な搾取そのもの。
それであれば、相手の残り香みたいなものくらい、消さないでおいていいのではないか。
罪滅ぼし、というのとはまた違うのかもしれないが、そういう気持ちもある。
「あはは、いやごめんね。
なんか妙な話につき合わせちゃったみたいでさ。
こんな話、あっちこっちでホイホイ話すわけにもいかないしさ」
自分はヒトではない、という前提から始まって。
色々と繊細な内容になってしまう。
そんなことを話したら頭がおかしい扱いならまだしも、どういう目に合うか想像もつかない。
それくらいの分別はある。
「うんにゃ、兄弟はいなかったみたい。
だから、金がそこそこはあるやつと結婚が決まってたんだってさ。
家を残すのとお金もらうのが目的のやつ。
……ま、それが姫さんの不幸の始まりってやつなんだけどさあ。
予想、つく?」
兄弟は、というもっともな質問に応える。
王家の血筋とはいえ、傍流の傍流。
金はなくとも名誉だけはあり。名誉があるのでそこに妄執があり。
だからこそ、子が女ひとりしかいないというのは致命的であった。
かくて、無垢な姫君はドロドロの世界に叩き落されることになる。
「こーいうとこ、ヒトってばろくでもないねえ」
そういって肩をすくめた。