2023/12/09 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 モンスターの巣」にアドラーさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 モンスターの巣」にノーマさんが現れました。
アドラー > 自然地帯の森林、その奥地に位置する場所。
時間帯は昼間というのに、草葉が厚く生い茂り、木漏れ日を遮る。
そんな中、ナイフを片手に邪魔な草葉を切りながら、先導するは青い瞳の男性。

後ろにいる赤髪の女性が付いてきているか、ちらっと一瞥しながら前へ前へと進んでいく。

始まりは王都内の酒場、そして直近では遺跡探索で偶然邂逅した女性。
対象を食べることで力を吸収するという、恐らく人外である彼女と先日、遺跡探索でパーティーを組む宣言をした。
彼女の力のおかげもあり、遺跡での依頼は達成。祝杯を挙げたのだがその際に次の依頼について話し合ったのだ。

今回の依頼は同じパーティーとして、彼女との初の協働となる。
依頼内容はモンスターの巣の駆除、および生き残っている人員の調査・救出。
この先にある洞窟は虫系のモンスターが巣を形成しており、何人か攫われた人間がいるようだ。
モンスターの駆除のみであれば洞窟を燻せばよいが、攫われた人の中には貴族も混ざっており、その安否確認も依頼に含まれるとのことだ。

要するに、モンスターの巣に2人で突入して行くしかない。

「…目的地は、あそこだ」

目的地の洞窟が見えてきて、彼女にそちらを指差しながら告げる。
周囲の安全確保をしながら、コートに付いた草葉を払って、そちらの方へと近づく。
洞窟の入口付近まで来ると立ち止まり、くるっと彼女の方へと顔を向けて

「いいか。ここからが本番となる。
 お互いを守りながら、連携して戦おう。モンスターの巣に突入するなど、狂気の沙汰なのだからな」

モンスターの巣に突入。それはまさしく蜘蛛の巣に自ら飛び込むような行為だ。
わざわざ不利な立地に行くのだから油断をしていなくても足元を掬われる可能性が高い。
連携して事を進めようと、真剣なまなざしで彼女に告げる。

ノーマ >  
「やー、結構奥まで来たねー」

先導する青い瞳の男に存外しっかりとした足取りでついていく女。
その女は、男の真剣さとは対象的にどこかのんびりとした口調で感想を述べる。

女としては、誰かと組んで行動する、などということは初の試みであった。
否、正確にはたまたまの遭遇で協働するにはしたのだが。
本格的に、意識して行動するのは初めてである。

まあ、それでも。眼の前の男ならさほど問題はないだろう、などとゆるく考える。

「それにしても、面倒くさそうな依頼引いてきたねー。
 モンスター駆除だけじゃなくて、人探しもだっけ?」

言っている内容とは裏腹に、間延びした声で声をかける。
言っているだけで、面倒だとは思っていないのだろうか。

「……おっと。 目的地到着ね
 ふぅん……? こりゃまた、臭いねえー」

改めて、真剣に告げられた言葉。
女は涼しい顔で受け止めて……しかし、目線だけは鋭く洞窟に向けていた。

「狂気……まあ、狂気、かあ……好き好んで入っていく奴は普通じゃないのかもねえ、確かに。
 それでも、うちらはやらなきゃいけない、と」

当然のことながら、それが依頼を受けた冒険者の使命である。
たとえそれが一般的には狂気だろうと、彼らは進むことが運命づけられていた。

「ま、いいけどねー。
 はは、いいよいいよ。連携、協働。しっかりやってこー」

口調はあいも変わらず軽いままだが、しっかりと男の目を見ていた。
それから、女は軽く自分の体のあちこち……おそらくは何かをしまっているのだろう膨らみを叩く。

「よし、よし……と。準備ヨシ。こっちはいつでもいけるよ。
 で、それと一応、言っておくけどさー。
 頭を回すのはあんまり得意じゃないから、必要なことは言ってねー」

そういって、ひらひらと手をふってみせるのだった。

アドラー > 自分とは相反してのんびりとした口調の彼女に怒るでも苛立つでもなく
むしろそのような口調でいられるという事はそこまで緊迫した状況ではないという安心材料ともなり得る。

彼女はこう見えて自分よりも直感的な部分は鋭い。
道中で何か大事があれば、彼女の空気も変わるだろう。

「その分、報酬はそれなりにいいはずだ。
 攫われた人の生存は望み薄だろうな。知能の高い個体が居るなら保存食とされている場合もあるが…
 すでに捕食されている可能性が高い。」

間延びした声の彼女に対し、こちらは真剣な声色で返答する。
今回の依頼で気になるのは攫われたという点。もしかしたら、女王のために虫の兵隊たちが獲物を運んで行ったのかもしれない。
そこで即座に食われるか、保存食となるかは不明だが…

「何か感じるか?」

珍しく眼光が鋭くなる彼女に、こちらも洞窟の暗闇に目を向ける。
低く、怪物の鳴き声のような環境音が洞窟から聞こえ、目を細めて。

「誰かが苦労を買って出なければいけない時がある。
 …そうだな。まずは生き残ることを考えようか。

 知っている敵が居たら攻撃方法や弱点は簡潔に言おう。」

請けた以上はこなすのが冒険者。二人でこなすのは難易度が高いが、その分報酬は美味しい。
だけど、それに浮かれずにまずは生き残ることを優先しようと彼女の方を見て伝える。

そして、知っている敵が居たら対処法を教えると約束して

「―――では行くぞ。『ライトボール』」

魔術を詠唱し、周囲を照らす光球を作り出すと、暗闇に足を踏み込み始めた。

ノーマ >  
少なくとも、道中についてはさほど問題はなかった。
任せておいてもいいだろう、などという他力本願が通じる状態、ということだ。
……今のところは。

「そうねえ……お気の毒だけど、食べちった、がある意味一番楽っちゃあ楽なんだよねー。
 いっちばん最悪なのはー……んー、虫だしなー。寄生の類……かねー。
 卵つき、とかねー。折角見つけても……ねえ?」

のんびりとした口調で、さらりと怖いことを口にする。
その言葉の先に意味するものをわかっているはずだが、まるで意に介した様子はない。

「ま、こればっかりは見つけてみないとわかんないか。
 情報少ないのも困ったもんだね。気をつけていくしかない」

やれやれ、とばかりに大仰に肩をすくめて見せる、
そして、問われたことには鼻を摘むような仕草をしてみせる。

「んー……そうだ、ねー……
 くっさい。まあろくでもないニオイがするかな。」

くさい、と女は言うが悪臭の類が漂ってきてはいない。
一体、それが何を意味しているのか。

「『生き残る』……か。そう……だ、ねー。
 うん、りょーかいりょーかい。じゃ、行こうか。
 って、おお。まほーだ、まほー」

生み出された光の球に感心したような声をあげながら。
男に並びついていく

アドラー > 「その時は介錯するしかない。相手にとってはそれがせめてもの救いだろう
 …その場合は私に任せてくれ」

寄生や卵を産み付けられているというパターンも想定しているが
その場合は諦めて介錯をするしかない。治療をする魔術も技術も、ここには用意が出来ていない。
もしそうなった場合は、依頼を請けた自分に責があるし、やるべきことをやる、と申し出る。

「ろくでもない、か。気が引き締まる言葉だ」

自分には悪臭の類は匂ってはこないが、きっと彼女とは見える世界も感じる匂いも違うのだろう。
その言葉に一層気を引き締めて、両手にナイフを握り逆手に持つ。

彼女と共に暗闇に足を踏み込む
中はジメジメと湿気にまみれた生暖かい温度で、風通しが悪く空気が淀んでいる。
ぴちゃ、と地下の水が水滴として地面に落ちる音が時折聞こえて。

「…早速お出ましだ」

眼前に、人と同等のサイズの蟻型のモンスターが見え始める。
浮遊している光球を先行させると、床と壁、天井に夥しい数の蟻が蠢いている。
足と身体が個体同士でぶつかり、こすれあう音はワサワサと不快な音を発して。

「ソルジャーアント。女王の兵隊と言った所だな。
 目は暗闇で退化しているが、音や振動などでこちらを特定し攻撃してくる。…あの個体だと、攻撃方法は主に噛みつきだな。
 
 一本道で避けては通れん。外骨格の隙間、"節"を狙え。そこなら脆い」

こそこそとやや小さめの声で彼女に伝える。
相手も異物に気付き始めたのか、せわしなく動き始める

懐から赤い液体の入った瓶を取り出す。
爆発ポーション。この程度の洞窟なら崩落しないように調整した一品。
それを大群の居る場所へ投げると…

ドカン

大きな爆発音と火炎を伴い、数体を吹き飛ばす。
急激な音と衝撃に敵の群れは混乱状態に陥り、せわしなく動き始める。

「!」

そのうち、近場に居る一体。
それの首と足の関節を狙い、切断して動きを止める。

「生命力が高くしぶとい!仕留めるといより、まずは動きを封じろ!」

大声で彼女に叫び、混乱状態の敵に向かって走る。戦闘開始だ。

ノーマ >  
「えー……そんなに責任感出さなくてもいいのにさー」

任せてくれ、と言われた。
まあ、そういうのなら……とも思うが。
自分が適当な分なのか、向こうはどうにも真面目というか……

そんな軽口なのか真面目なのかわからない会話を打ち切り、洞窟の中へ……
とはいえ、男と違い女は何も持っていないようにも見える。

「やっぱりジメッとして……ん。
 おや、蟻か。ふーん」

わさわさと集まる蟻たち。
見るものが見れば、その量の恐怖もあるがまずは悍ましさすら感じるかもしれない。
だが、女は変わらず涼しい顔のまま。

「あー、やっぱ固い系……って、うわ」

解説を真面目に聞いていた女は、放られた爆発ポーションの衝撃に軽い悲鳴をあげる。
どちらかといえば、びっくりした、という風情であるが……

「動きを封じる、ねえ……
 ごめん、アドラー。うち、細かい狙いは……まあ、できなかないんだけどさー。」

せわしなく動き出す蟻の群れ。それを前にして走り出す相棒と同時に走り出しながら、声をかける。
だらり、と伸ばされた袖から、ドス、と。音を立てて丸いナニカの塊が落ちた。

「大雑把な、方が、得意、なんだ、よ、ね!」

いいながら、そのナニかを振り回す。

ドズン、バゴン

重く、鈍い音を立てながら塊が蟻たちを吹き飛ばす。
吹き飛ばされた蟻は、後続の蟻たちを巻き込んでいく。
無論、それで死ぬような連中ではないが、足留めにはなっていた。

そして、無造作に振り回されてはいるが、相棒にその塊がかすめることはない

アドラー > 集団で蠢く人間サイズの蟻など、見る人によっては卒倒するような光景
それでも自分とバディの彼女は慣れているようで、そこは安心したように息を吐く。

爆発が戦闘開始の合図となり、目の前の敵を片っ端から攻撃する。
相手もこちらの存在に気付いたようで、噛みつきの攻撃を繰り出すもスピードと小回りを生かして
攻撃を回避しつつ、ナイフで首と足を切断していく。

「なるほど、鈍器か?
 いくら硬い装甲でも、それで叩かれれば中身は平気ではないな!」

掛けられた言葉に、そちらに目をやる。
ドスンと重く鈍い音が聞こえたかと思えば、質量のある物体が空を切る音と風を感じる。
相手が持っている得物の正体は何か。それを確認するために自身と相手との間に光球を持ってきて

「見せてくれる。流石は私の戦友!」

彼女の一振りで吹き飛んでいく蟻たち。
その光景を見てニヤリと笑いながら、彼女の攻撃が自分にあたらないことを信頼して
動きの鈍った相手を複数、首を切っていく。

「一体一体丁寧に相手はしていられない。突き進むぞ、ノーマ!」

彼女と自分の攻撃で一本道を埋め尽くしていた蟻が一部手薄になる。
そこを一点突破すると彼女に指示を出し、真っすぐに駆けていく。

ノーマ >  
「んー……虫って、中身はスカスカなのが多いんだよなー。
 殻の硬さの割に、微妙なのは微妙だし。海産物のほうがよほど、身が詰まってていいんだけどなー」

どちらかといえば、恐怖の対象であるそれに対してなんだかトンデモな発言を繰り出す。
それは余裕とでも言うべきものなのだろうか……

ともあれ、女は変わらず鈍器を振り回す。
外骨格である蟻は折れるような骨は持ち合わせていないが、風を斬って襲いかかる鈍器がぶつかれば。

ミシリ ベギ ゴズン

ひしゃげ、まがり、あるいはへし折れ 吹き飛んでいく

「お、さっすがアドラー。いい感じに仕留めていくねー」

見れば、相棒の方は自分で処理する相手だけではなく、こちらが吹き飛ばして大人しくさせたやつに止めをさしていっている。
その姿に素直に感心する。やってくれるだろう、という思いも確かにあったのではあるが、実際に目にするのではやはり違う。

ああいう動きは……頑張ればできるかもしれないが、蟻相手だとうまくいくだろうか。
まあ、無理はしない。任せられるものは任せる、そう思い直す。

「んー……まー、数多いし、ねー。全部とやり合ってたら時間ばっかかかっちゃうか。
 蟻ってことはどーせ女王とかいるんだろうし。そっち探したほうがいっか」

逆に、時間さえあれば自分たちなら仕留めきれるだろう、と。
そんな自信をのぞかせる。

「で、あっちね。りょーかいっと!
 さあさあ、道をあけろー。うちらのお通りだー!」

指示された方を向き……共に駆け出しながら、鈍器を振るい更に道を開けていく