2023/11/01 のログ
ご案内:「九頭龍山脈:街道沿いのキャンプ傍」にペッツルームさんが現れました。
■ペッツルーム > (九頭龍山脈の街道沿いに幾つかある整備された平地。
冒険者等が夜を此処で過ごす事も多い場所。
傍らには水があり、山の恵みも多く、当然の様に火種を作り易い枯れ枝や枯草。落葉等も多くある。
石で竈を作ろうと思えば手ごろな石は使われた後でやや黒ずんでこそいるがそこらへんに落ちている。
下は柔らかな草が生い茂り、テントが無くともマントだけで寝る事自体は可能なその場所は今日は運悪く悪魔がいた。)
「――良い月だ」
(満月が近い。自分自身がもっとも能力を開放出来る月齢が近く。
更に十分な体積を自分の塒である迷宮に残してある。
今日此処に来たのは、獲物探しでもあり付近の偵察。それと月見を兼ねての事だ。
水銀がスライムの様に軟体化したそれは木の幹を這い上り。
太い枝に到達すると銀色の人型となって木の葉の隙間から見える月を眺めていた。
酒や肴の代わりに本体は今も尚捕まえている獲物達を嬲り、調教し。
そこから響く叫び声や鳴き声を共有する事で心を満たしている。
眼も鼻も口もない。つるりとした顔面は、けれど月の様子を見る事が出来る様にどこかで五感を補っているのだろう。)
■ペッツルーム > (共依存とも違うが人間と魂を分割し共有する。
その分割した魂、人間の部分が時折胸の奥で騒ぐのだ。
月が満ちれば悪魔の側に天秤は傾き、欠けて行けば人間の側に若干引き寄せられる。
今は満月も近い。自分の方に比重が多くあるはずだが。
――何故か地上に出て月でも眺めようという気にさせられていた。
長い間封印されていたが月は変わらず、人も悪魔も変わらず敵対する。
人間の欲望も悪魔の欲望も際限なく膨らみ続ける風船の様な物。
限られた空間に複数の風船が膨らんでいけば、両方が潰れるのか。
それとも片方だけが残るのか。)
「水も食事も必要は無い、ガ。」
(魂だけではなく肉体を捕えている相手には食事も必要だ。水も。
必要な魔力と魂さえ手に入れれば後は用が無い。勝手に死ねと思っていたが、どういう訳か食料と水を与える形になっている。
餌は元気な方が良い。その方が様々な魔力や魂の形を目に出来る。
そう思っていたが、昔に比べれば考え方は変わっていた。
しゅるん、とスライム状にまた形を変えると、水場の水を木桶に汲み、鳥の卵や鳥その物を捕まえ、木の実や穀物代わりになる植物を少しずつ集めていく。)
■ペッツルーム > (獲物になりそうな冒険者もいない。雑用をこなすだけの夜になるが。
痕跡を残さない様に迷宮への隠し入り口に戻っていく。
捕えた獲物には水と食料を。――淫猥な宴の為にも体力は残してもらう方が良いだろう。
そう考えた事にする。
実際にはどうなのか。封印されている間の心変わりか。それとも取り込んだ魂や契約の影響なのか。
後者だとは認めない。悪魔がたかだか封印を抜ける為に利用した人間の影響を受けた等、笑い話にもならないのだから。)
ご案内:「九頭龍山脈:街道沿いのキャンプ傍」からペッツルームさんが去りました。