2023/08/01 のログ
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
■ジャスミン >
王都マグメールの平民地区、その路地裏に佇む黒塗りの小屋。
表には『出張懺悔室 どなたでもどうぞ』と書かれた看板が掲げられている。
扉を潜ると中は大柄な成人男性ひとり分ほどの空間で、シンプルな椅子と照明、正面の壁に声を通すための小さな穴がいくつか開いている以外は何もない。
魔術の素養を持つ者が足を踏み入れれば、中の音が小屋の外に聞こえないようにする魔術がかけられているのが分かるだろう。
小屋の裏手に回り込むと、壁面に腰くらいの高さで丸い穴が開いていて、穴の上には『↓FREE♡』と書かれている。
いずれにせよ、壁の向こうには誰かの気配を感じる―――
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「出張懺悔室(表)」にジャスミンさんが現れました。
ご案内:「龍輝閣」にセレンルーナさんが現れました。
ご案内:「龍輝閣」にサウロさんが現れました。
■セレンルーナ > 金髪碧眼の容姿といえば、滅多にいない色…という訳ではない。
サウロに似た、サウロと同名の少女を思い出してついつい訪ねてしまっていた。
サウロの口調では、どうも思い当たる人物はいなさそうな感じではあるが…。
そうこうしていると、届いた料理に目を輝かせる彼に待ったをかける。
「だって、折角楽しくご飯を食べているのに、サウロだけ堅苦しい喋り方とか呼び方だと不公平かなって。
彼の人懐っこさも、彼の魅力のひとつではあるよね。
もちろん、立場をわきまえる必要があるときはその場に応じて対応は変えないといけないけれど。」
サウロの対応が間違っている訳ではない。
真面目なのはそれはそれでサウロの魅力のひとつ。けれど、彼の相棒のジャミルの人懐っこさもまた異なった魅力のひとつだろう。
料理を飯質にとれば、しぶしぶといったように了承してくれるのに、よろしいと1つ頷いていく。
「これ美味しいよね。皮がパリパリだし、身も柔らかいし…なんといっても、この茶色いソースがマッチしてて。」
あまりこちらの国でない、手づかみで食べるのも気軽で美味しさを引き立ててくれる。
やはり反応のいいサウロの様子に、うんうん頷きながら楽しそうに食事を進めていくだろう。
瓶から注がれた紹興酒にも口をつけていく。独特の甘みが広がって、脂分を流してくれる。
「このお酒は、瓶で熟成させる期間で味がけっこう変わるらしいよ。今日のお酒は10年ほど熟成させているものかな。」
お酒の説明をしながら、器によそった牡蠣の油炒めも食べていく。
じゅわっとミルキーな牡蠣の風味と油がいい感じに混ざり合って、こちらも美味しい。
■サウロ > (いないわけではないのだがどう切り出すべきなのか迷う話でもある。
そも、その姿を見せたことはない筈。何故知っているのか、という話にもなるのだが、思い浮かぶのは彼女の色合い。
そんな偶然が果たしてあるものなのだろうかと考え込むのは、また後でにしよう。
堅苦しいと言われてしまえば自覚はあるのだが、こういう時ばかりは相棒の物怖じしない性格がうらやましく思う。
ああなりたいというないものねだりではあるけれど。
彼女からよろしいと合格を得られれば、教えてもらいながらも巻いたものを咀嚼する。
なんとも不思議な味わい。複雑に練り込まれているソースと肉との相性は抜群だ。
アヒルを食べるのもそう言えば初めてかもしれないと、普通の鶏とあまり変わらないなと軽く首を傾げつつ。)
「ん、ん。油でここまで揚げたものを食べるのは初めてだ。
……このソースは何だろう、説明しがたい味で……んん」
(あっという間に口の中に消えていった。スッと手を伸ばしてもう一つ作る。
二度目ともなれば慣れた手つきで、もぎゅもぎゅと口の中で咀嚼しながらソースの味をじっくりと味わう。
脂っこさをお酒で流しながら、酒精の強さと麦の甘味を感じて、口当たりも良い。
黄酒の一種であるらしいが、それも熟成によってここまで黒に近い色合いになるのかと驚きだ。)
「十年も熟成させるなんてすごいな。
けどワインもそうか、やっぱりお酒は寝かせると美味しくなるのかな?」
(お酒好きの仲間が熟成物は美味いとよく言ってるが、なんとなくわかる気がする。
甘味と旨味がぎゅっと濃縮されているようだ。
気になっていたトーフを細かい肉と一緒に煮込み、濃厚な香りがする麻婆豆腐を器に乗せる。
ふうふうと軽く冷ましてから口に運べば、鼻孔を擽る美味しそうな匂いと一緒に、ツンとした辛味がやってきた。
白くてつるつるとしたトーフに鋭い熱がこもっていて、口元を押さえながらはふはふと熱を逃がそうとする。
思ったより辛い、というか、熱くて驚きながら眦に赤みが差して。)
「~~~……っ!」
■セレンルーナ > まさか。少女と青年が同一人物だなんて思っても見ないからこその質問だった。
雰囲気というか、空気というか…美味しそうにご飯を食べている様子を見ると、ほわほわ暖かい気持ちやもっと色々食べさせてあげたいとキュンとする感覚が似ていて、思わず問いかけてしまっていた。
迷っている様子は分からずに、心当たりはないかなと食事へと意識を向け直していく。
「どうやったら、こんなにパリパリになるんだろうね。
なんていってたかな……ジャン…?なんとかジャンていってたような…。シェンヤン独特の調味料なんだろうね。
甘辛いというか、まろやかなようで濃い味で不思議な感じかな。」
二個目を作っていく様子は慣れたもので、ソースの名前はなんだったかと思い出してみるものの、曖昧にしか思い出せなかった。
「手間暇かかってるよね。ワインなんかでも、初物を楽しむものもあるけど熟成させたものなんかは、味の深みがちがうよね。
ウイスキーなんかも樽で熟成させたりするし、時間が美味しくしてくれるのかな。」
一般的な酒の種類を思い浮かべてみても、熟成させるものが多いように感じる。
確かにそうだね、といいつつ酒の種類を思い浮かべているとサウロが真っ赤な麻婆豆腐へと手を伸ばしていくのが見えた。
「ふっ…ふふっ…刺激的でしょ?」
期待通りのリアクションをしてくれるのに、くすくすと笑いながら悪戯が成功したこどものように、ちょっと嬉しそうだったり。
「これは、チリペッパー(唐辛子)とスパイスが沢山使われててこんなに辛いんだって。
初めて食べると、ちょっとびっくりするくらい辛いよね。」
クスクス笑いながら、瓶から柄杓でサウロのグラスへと紹興酒を注いでいく。
自分のグラスにも注ぐと、くいっとグラスを傾けて味わっていき、次いでセレンルーナも麻婆豆腐に口をつけていく。
「ん~…っ…体まで暑くなる辛さかな。」
唐辛子の辛さと、ぴりっと刺激的な花椒などのスパイシーさにセレンルーナもほふほふと口元を押さえながら、吐息を吐き出して、ぱたぱたと手で火照る肌を扇いでいく。
蒸籠で運ばれてきた小龍包を蓮華の上に取ると、生姜を乗せて不慣れなお箸をつかって皮を割っていく。
すると中からじゅわっとスープが溢れ出して、旨みの凝縮されたそれを口の中に流し込んで、皮と具も食べていく。
「ショウロンポウも美味しいよ、食べてみて食べてみて。」
サウロにもそう言って勧めていこうか。
■サウロ > 「シェンヤン独自の調味料か……これが向こうで一般的だとなると、本当に異国なのだと感じるね」
(ジャン?と首を傾げつつも、シェンヤン系の料理は普通に食べるだけでなく、食べながら楽しめるものが多い気がする。
彩も鮮やかでかつ味付けも豊富ながら統一感も見える。
どう食べるのか分からないものからそのまま食べても美味しいものまで。
口に運び、咀嚼し、目を丸くしながら飲み込んで、美味しいという言葉しか浮かんでこない。)
「貴族の方や好事家の方がワインセラーを持っているという話も聞いたことがある。
ただ飲むだけでなくコレクションする、嗜好品の一種としても扱われてて、とんでもない額のものもあるとか」
(平民であるサウロが熟成したワインやお酒を飲む機会は早々にない。
そして今こうして飲んでいる紹興酒さえ10年ものと聞いて、実はとんでもなく高いものなのではと震えている。
麻婆豆腐を何の知識もなく食べたらこうなった、と言わんばかりの熱さと辛さ。
刺激的でしょと笑う彼女の悪戯が成功した時の笑顔に、ふっと笑って絆されていく。)
「すごく刺激的だ。……辛さのあとに、がつんと旨味が来るね。暑い時こそ食べたくなる味というか…」
(元々辛い料理だと教えて貰えば、いくつスパイスが混ざってるのかすら分からない。
以前食べた南国のカリーという料理もスパイス料理だったが、それとは違う系統だ。
それでも香りが良くて食欲をそそる。次から次へ、口に運んで、辛さと熱さを堪能し、
注いでもらった紹興酒で口の中の辛味を緩和させつつ、小さく息を吐いて。
次に勧められたのは蒸篭に入った小籠包。
彼女の食べ方を見よう見まねで、小さいけれど柔らかくぶよんとしたそれを、蓮華に乗せてから箸で生地を割る。)
「っうわ、すごい汁気が…!
……これ一口でいけるサイズだと油断して食べた瞬間に口の中が大火傷するんじゃ……?」
(危なかった、と思いつつ少し冷ましてからスープを啜る。
肉と香辛料の旨味がぎゅっと詰め込まれた味は深く濃厚で、それでいてサッパリと。
しかし口の中で巡る香りには碧い目を瞬かせ、輝かせながら息を吐く。
具ごと生地を口の中に頬張れば、じゅわりと溢れる肉汁に感動したような表情を浮かべて。)
「……~~っ、すっ……ごく、美味しい…!」
■セレンルーナ > 「こっちの国と全く味付けが違うもんね。
実際にその国に行って食べられたら一番だけど、こうやってマグメールにいながら、異国料理が楽しめるっていうのも有難いことかな。」
うんうんと頷きながら、美味しいと全身で表してくれる様にやはり笑みが溢れていく。
「うちもそんなに大きくはないけど、ワインセラーならあるかな。
凄く高いのになってくると、もう資産扱いになったりするからね。
美味しいお酒なんだろうけど、飲んでしまったら終わりなものを資産扱いってどうなんだろうね。」
ああ、うちにもあるよ。とサラリと答えていくだろう。
そうしたところが、貴族と平民との感覚の差を感じてしまうかもしれない。
それでも、高額なワインを資産として保有するのはどうなんだろうと首をかしげて。
「そうそう、なんだか癖になってもっと食べたくなるかな。
体が辛さで元気になっていく感じもするよね。」
頼んだ料理の中でも、辛さは異色だろう麻婆豆腐。
驚かせる事ができたことも、気に入った様子にも楽しそうに笑って、辛さを堪能するように食べていく様子を眺めながら紹興酒をちびりと。
なんだか、彼が食べている姿だけでお酒が進みそうだ。
「そうそう、気を付けないと口の中がずるずるになっちゃうかな。
でも、この熱々のスープの旨みと、皮と具の美味しさが病みつきになるんだよね。」
いくつでも食べられてしまいそうなくらいに、美味しい小籠包。
セレンルーナの食べ方を真似ながら、小籠包を食べたサウロの反応は…美味しさの感動を大げさなくらいに伝えてくれる。
やはり、その姿は学院であった少女に重なっていくだろう。
「最近はあんまり人と食事に行く機会ってなかったんだけど、やっぱりこうやって目の前で美味しいって食べてくれると嬉しくなるよね。
ほら、サウロに妹さんがいるんじゃって聞いたでしょ。
少し前に、サウロと同じ髪と瞳の女の子に会って、その子も凄く美味しそうに食べてくれて、なんだか嬉しくなったんだよね。
ストレスも溜まってたのが、その子が食べてるところを見てたらすっとしたかなって。
サウロも、その子みたいに全身で美味しいって言ってくれるから、なんだか重なって見えたかな。」
トンローポーを食べれば、とろっとろに煮込まれた豚が舌の上で蕩けていく。
フカヒレの姿煮は、一見するとなんだか分からないだろう。
あらかじめサメのヒレと説明したけれど、結びつかないかもしれない。
こちらも煮込まれてコラーゲンたっぷりのプルプルのコリコリの面白い食感。
水餃子は、あっさりとした白湯スープの中に小籠包に似たものが入っているが、つるりとした食感で小籠包とは違った旨みがあって美味しい。
それらを食べながら、先ほど問いかけた事の真意をなんとなく話していく。
■サウロ > 「はは、それは確かにそうだね」
(同意するように頷きながら、海があるからこそ北からだけではなく、色んな国の物が流れてくる。
まれびとの国らしいといえばそうだが、これで侵略者であったり腐敗であったい、国内が荒れていなければというところもあるが。
今は楽しい食事会なので、野暮なことは思考から払っておこう。
ワインセラーがあるとサラリと答えられればハッとする。
何でもないように言ってる当たりさすが貴族、と思いながら、顎に手を当てて考えて。)
「消費されるものだからこそ、希少価値がついてどんどん高くなっていく、とか?」
(貴族社会こわい。平民の年俸ほどもするであろうワインをいくつもセラーの中に隠し持ってるイメージだ。
辛さで活力が漲る感覚はなんとなくわかる気がする。
ジャミルは辛い料理と熱い料理が苦手だから駄目だろうな、と笑いつつ、美味しそうに頬張っていく。
小籠包もまた辛さはないけれど熱々の美味しい料理だ。
咀嚼しながらもう一つ乗せて、割って、スープを啜る。
ちゃんとした食べ方を知らないと、しばらく何も食べられないような状態になりそうだ。危ない。良かった。
とそんな風に思いながら、ふと話題は先ほどのモノに戻り。
妹についての話題に、どうやら自分と似たような容姿の少女と食事をしたと聞いて。
なるほど、それで、と納得した様子で頷きながら、顎に手を当てて思案する。)
「美味しい料理を誰かと一緒に食べるのは、なんというか、幸せに感じるから。
僕も以前、貴族らしい少年と食事をする機会があったけど、とても楽しかった記憶がある。
食べたことないぐらい豪勢な料理をシェアさせてもらったんだけど、セレンさんみたいに料理に詳しくて。
雰囲気も、なんというか年下には思えないような、優しい雰囲気で」
(そう言えば、なんとなく雰囲気も彼女によく似ていたなと思い出す。
色々な料理を今のように二人で分けあって食べたことを思い返しては、目元を和らげて微笑む。
フカヒレの触感に驚きながらも楽しんだり、口の中でほどけていくような柔らかなトンローポーには二度見したり。
野菜やエビやタケノコを透明な薄皮で包んで甘めのソースがかかった生春巻きも、美味しそうに頬張る。
いくらでも食べられそうな料理を頬張り、堪能し、味わって、空の皿も徐々に増えていくだろうか。)
■セレンルーナ > 「確かに、飲んだらなくなっちゃう訳だから、長く寝かせれば寝かせるほど数は少なくなるもんね…。
確かにそうなんだけど…なんか釈然としないかな。
私に投資の才能がないことだけはわかるかな。」
金だったり宝石だったり、後々も形に残り続けるものならば資産というのに納得だけれど、やはり消費すればなくなるものが資産と言われると首をかしげてしまう。
うーんと考えながら、冗談めかした結論へと行き着いて。
ジャミルはきっと猫科っぽいので、猫舌なのだろう…とサウロの笑いに、ジャミルの耳と尻尾を思い出してこちらも笑って。
「そうだね。最近は忙しすぎて、食事も疎かになってたから…そういう感覚って久しぶりだったかな。
家族とは違う感じというか。もっといっぱい食べさせたいって思ったのは初めてだったかも。
へぇ、貴族だといろんなものを食べる機会も多いだろうし、女性をリードするのにも知識が求められるからかな。
社交界なんかに出ると、けっこう揉まれるからそういう経験も多い子だったのかもね。」
何処かで聞いたような話だけれど、やはり性別という壁が厚くて学院であった少女=サウロと繋がらずに、そんな事があったんだと話を聞いていく。
世の中には、似たシチュエーションというものが起こる偶然があるものなんだなと頷いて。
初めて食べるであろうフカヒレの食感や、トンローポーの柔らかさなど一つ一つに驚いて、楽しんで、美味しそうにほおばっていくのをほくほく顔で見守っていれば、空の皿も多くなっていく。
チリンと呼び鈴を鳴らせば、給仕が入室してデザートを持ってきてもらうように頼んでいくだろう。
しばらくすれば、蒸籠に入った桃まんにゴマ団子、フルーツたっぷり杏仁豆腐、月餅にエッグタルトと甘い香りをさせながら、食べきれる量を盛られた皿が運ばれてくる。
それとともに、ジャスミンの花の香るお茶がテーブルへと置かれ。
「甘いものは別腹ってね。」
軽くウインクしながら、学院の少年と同じ事を言って。
■サウロ > 「はは。でも、形に残る物のほうが、っていう気持ちはわかるな。
幼い頃読んだ絵本に星の石というのがあるんだけど、それによく似た綺麗な石を拾った時に、
大人になる頃にこれはすごく価値が出るぞって信じてた時期もあったから」
(結局それはただの石でしかなく、価値なんて石ころでしかなかったのだが。
悪いことを考える人なら、瓶だけ手に入れて中身を違うワインに入れ替えて好事家に高く売る、なんてことも、話に聞いたことがある。
そんな風に笑いながら、彼女の結論に規模が違うなあと笑う。
彼女と同じ髪と目をした少年、今思えばそれは彼女の変装だったのかもしれないと、予想が浮かぶけれど。
当の本人が連想しない様子であれば、サウロも性別が変わる事象についても説明しがたく、苦笑を浮かばせて。)
「そんなに美味しそうに食べる子なら、食事に連れていくのもきっと楽しいね。
というか、セレンさん、ちゃんとご飯食べないと駄目ですよ?」
(食事が疎かになっていたと聞けば聞き捨てならない。にこりと微笑んで忠告する。
忙しくても体が資本であろう仕事をしている事は予想がつく。
貴族がこういう食事処でも、そういう知識を求められると聞けばすごいな、と素直に感嘆した。
初めて食べるものがほとんどだったが、どれもこれも美味しかった。
食事を平らげる頃には大分腹も膨れてくる頃合いに運ばれてくるデザートたち。
どれも適量で、満遍なくといった感じに整えられている。
初めて見る菓子もあり、不思議そうにしながらもどこかで聞いた事のある言葉を聞けば、楽しげに笑って。)
「ふふ、魔法の言葉だ」
(不思議と満腹に近かったのに、甘いものを見ると入りそうな気がしてくる。
そんな風に返しながら、丁寧に切り分けられたものをフォークを使って口へと運び、咀嚼する。
ふかふかの桃の形をした饅頭にはむりと噛り付けば甘さの引き立つ白餡。
砂糖やクリームをたっぷりつかってるような王国の菓子とはまた違う、けれど上品な味わいに幸せそうに頬が緩む。)
「んん……なんだろう、しっとりしてて甘いのに、くどくなくて美味しい。
こっちはモチモチした触感が面白いね、セレンさんも食べてみて」
(と、彼女にも勧めて、自然と和らぐ表情が「美味しいね」と伝えていて。)