2024/08/17 のログ
ご案内:「魔族の国・森の中の泉」に宿儺姫さんが現れました。
■宿儺姫 >
魔族の国の深い森。
薄暗い森の奥の泉にて、裸身にて身を清める一匹の女鬼。
「──やれやれ」
泉の岩に脱ぎ捨てられたボロ布はべっとりと赤黒い血に濡れ、なんとも言えぬ血生臭さを放っていた。
森の魔物、巨大な蛇の魔物相手に立ち回ったは良いものの。
とどめのばかりに顎を力任せに引き裂いた瞬間、全身に魔物の返り血を浴びてしまった。
近くに広い澄んだ泉があったのは幸いだったと、水浴みの最中というわけである。
辺りには魔物の血の匂いが漂い、それが先程の魔物より格上の何者かを呼び寄せよう気配もあるが…それはそれ。
強敵との邂逅は鬼とて望むところである。
■宿儺姫 >
滑りを帯びた血はなかなか落ちはしない。
薄く長い亜麻色の髪にまでべったりと絡んだ魔物の血を洗い流したいところだが…。
髪を梳いて洗うなど、細かい作業が苦手この上ない。
泉の水を大きく跳ねさせ、泉の中へと姿を消す女鬼…。
数秒の後、ざぷっ…とその姿を現し、大きくその頭を振って、多くの飛沫を辺りへと飛散すれば。
「ぷふー…。ま、闘争の火照りも冷めて丁度良いな…」
しっとりと濡れた髪をかき上げ一息。
泉の水は随分と冷たい。薄暗い森の奥、陽光が届かぬのもあるのだろうが。
普通の人間であれば凍えてしまう程の低温であるが、鬼である女にとってはその基礎体温の高さも手伝い、むしろ丁度よい。
■宿儺姫 >
やがて身を清め終われば、
女鬼は洗い流した襤褸を纏い、その日は畔で一夜を過ごす…
ご案内:「魔族の国・森の中の泉」から宿儺姫さんが去りました。