2023/09/11 のログ
ご案内:「魔族の国」に魔王ダークロードさんが現れました。
■魔王ダークロード >
「良いか。我は魔王、暗黒の魔王ダークロードである。
人間ども根絶やしにすべく従僕を集めているところだ」
魔族の国…魔物達の跋扈する荒れ地の一角にて
ちみっこい魔族の少女が何やら御高説を垂れていた
少女の前には魔界の魔物……の子供
ブラックドッグ──成長すれば凶悪なる魔犬となり人間達の脅威となり得るモンスターだ
生まれたばかり程度でも、通常の成犬ほどのそれはへっへっへと舌を垂らし、少女を見上げていた
「貴様は見所があるぞ。
幼い時分にも関わらず、我を前にして逃げることもせずその威風堂々たる立振舞
うむ、我が下僕に相応しい」
───ブラックドッグの子犬はただ目の前の珍しいモノを見ているだけなのだが、それはそれである
ご案内:「魔族の国」にクラリッサさんが現れました。
■クラリッサ > 辺境の魔王としてはこうやって偶にはパトロールすることも必要。
何体か分身が手分けして見回りをしているがさすがにこんな荒れ地にはにも無い、と思いきや。
「あらあら、ダメですよこんな所に一人で出歩いたら」
どうも子供が犬と遊んでいるように見える。
犬は……どうやらブラックドックの子犬の様だが襲われればあんな子供では危ない。
慌てて近寄って声を掛けようと。
「こんな所に一人では危ないですよ、お母さんかお父さんは?」
■魔王ダークロード >
「我が前に平伏すならば、先日魔族のキャラバンがバイコーンの馬車から落としたこの肉の燻製をくれてやろう?
くくく、どうだ?悪い条件ではあるまい? …ぬ?」
懐から取り出した肉の香りにブラックドッグが幼いながらもその本能を刺激される
ぐるると牙を剥き、今にも襲いかかろうとするが───現れた人影、その者の存在に即座に反応し、怯えたように明後日の方向へ駆けていってしまった
「むっ!コラ!逃げるでない!!……ん?」
犬を見送って、こちらに誰かが近寄ってきたことに気づく…くるぅり、と振り返る
投げ掛けられた言葉は、まるで迷子にかけるような言葉ではないか
この見た目では仕方ないといえば仕方がないが、それはそれとして気に入らない
「我はこう見えても魔王なのだぞ!! …はっ」
女である……魔族の国に似合わぬ白の修道服……どこか、見覚えがあった
「貴様…クラリッサ、クラリッサであろう!
なんと、あの頃とまるで変わらぬ姿ではないか」
如何ほど前になるだろうか、まだ封印という辛酸を舐める前、その顔にははっきりと覚えがあった
かつての魔王同士、互いを知る間柄であった
「これはいい!まさか貴様がまだ此処に在ろうとは!
くくく、いいぞ…一気に我の計画が……」
しかし目の前の少女に当時の面影は一ミリもなく、妙な独り言を喋っている変な子供にしか見えないのだった
■クラリッサ > 「……はい?」
首を傾げる。
可愛い子だが会った覚えがない、こんなにかわいい子なら間違いなく覚えている。
だが目の前の子は自分の名前を知っている、名乗った覚えもないのに知っている。
どうも覚えがないが目の前の子は自分のことを知っているらしい、辺境の魔王とはいえそれなりに名を知られているのか。
(と言うにはちょっと様子がおかしいですね)
反応がまるで昔からの知り合いのそれだ。
こんなかわいい知り合いに覚えがないとは自分はそこまで耄碌していないはずだ。
「あの、失礼ですがお名前はなんて言うのかな?」
もしかしたら忘れているだけで知り合いである可能性が僅かにあるかもしれない。
とりあえず名前を聞いてみることにする、知り合いであるにしろそうで無いにしろ誰か分からないと始まらない。
■魔王ダークロード >
「我のことを忘れたのか!?
ロード・ブラックモア!暗黒と暴虐の魔王ダークロードといえばこの地で知る者はおらぬ!
……という時代もあったではないか!今はともかく!」
随分と時間も立ち、当時の魔族でも特に興味を持っていなければ記憶の彼方
しかし目の前のこの修道服の女は、互いの顔をしっかりと知っているはずなのだ
身振り手振り激しく、主張する少女
よくよく見れば瞳や肌の色、喋り方などにも覚えがある…かもしれない
随分と昔の話にはなってしまうのだが
■クラリッサ > 「ええ、その名はしっかりと覚えておりますよ、あれほど強烈な方、忘れたくても忘れられませんよ」
ロード・ブラックモア。
その名前はしっかりと覚えている、自分よりもはるかに強い魔王だった、だがずいぶん昔に人間に封印されたはず。
ましてやこんなちんちくりんの子供ではなかった、だがこの子はロード・ブラックモアを名乗っている。
「つまり……」
かつての知り合いの魔王の名を名乗っている。
だが姿は似ても似つかない、しかし面影はある。
この条件から導き出される答えは。
「あのダークロードさんに子供がいたなんて!」
あまりの可愛さにぎゅっと抱きしめようと。
■魔王ダークロード >
「そう!そうだ!復活したのだ!
しかし封印からの復活が不完全で、えっ違う!そうじゃなぐわー!!?」
必死に訴えていると唐突に抱きしめられる
全盛期の自分に負けないくらい豊満な彼女に抱きしめられる
なぜそうなる!!と否定しようにも顔が、顔がその豊満なバストにに押し付けられるように抱かれ、声が出せない
というか、呼吸ができない
かつては彼女より強かった魔王かもしれない…
しかし今は見た目通りの子供程度の戦力!
逃れられるはずもなく、ちまちまぱたぱたと抗議するように手足を動かすしかできなかった
■クラリッサ > ぎゅっと抱きしめると子供特有のぷにぷにした肌。
かつてのダークロードも綺麗な肌をしていたがそれとはまた違う抱き心地。
「はわ~とっても可愛い~」
幸せそうに抱きしめるがやがて呼吸ができていないことに気が付いて力を緩める。
「あ、ごめんなさい……ええっと」
なんか抱きしめる前に封印からの復活が不完全と言っていた。
もしかして、と思い。
「つまり、封印から復活したけど完全復活じゃない、子供じゃなくてあのダークロードさん本人、だと?」
子供ではない、けど本人とは思えないほど弱い。
あの人間どころか魔族も震え上がるダークロードがこんな形で復活していたとは。
「それは失礼いたしましたダークロードさん、復活、誠にめでたく存じます」
一旦離して膝まつきダークロードの手の甲にキスをしようと。
■魔王ダークロード >
ちっこい身体、胸と尻はまぁ…見た目の割にはちょっとぷにっとするくらいには、ある
元の長身と豊満さを見れば見る影もないが…
そんなちんまい魔王、ようやく圧迫から解放される
「ぶはっっ!死ぬっっ!」
不死身だけど
「そ、そうだ!我が魔力の殆どがまだ封印の魔水晶の中に残ってしまっているのだ…」
ぜえぜえ、と荒い呼吸をしながら、とりあえず説明
力もともかく、強大だった魔力すらも残っていないのだと
子供の姿になっているのはそのせいであると、口早に説明する
「う、うむ…我を知る者にようやく会えたこと、嬉しく思うぞ」
割りと本当に嬉しかった
だってせっかく復活したのに誰も自分のことを知らないんだもの
手の甲にキスを落とす修道服の魔王を見下ろす
昔と、見た目は変わっていないように思える
あの頃は…根を伸ばし地下から王国を侵食しようとする…ある意味で力による支配を目論む自分とは違うタイプの魔王であったなと
懐かしい記憶に思いを馳せて