2024/10/31 のログ
■アーク > 丁寧に研ぎ出し、ついには仕上げを終えて満足気に頷き、透かして見たり、刃を見詰めてニマニマ。
そしてお客様から声が掛からなければ自分の腕を証明するために少年は新たな一本を取り出し研ぎ始める。
ご案内:「タナール砦」からアークさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に宿儺姫さんが現れました。
■宿儺姫 >
闘争の匂いに惹かれやってきた女鬼
此処に来るのははじめてではない、どころかしょっちゅう乱入して暴れまわっていたが
今宵、目にしたものは普段とは違う様相だった
砦は閑散とし、おそらく激しい戦闘があったであろう痕跡が風晒に残されている
特に目立つのは剛腕、怪力に叩き潰された様な破壊跡と、遺骸
名つきの巨鬼でも暴れたのかと目を見張るが、それは主に魔物側が喰らっているのだ
「…こいつは凄い。どれ程の剛腕が振るわれたのか」
ただ力が強い、というものではなく、巨大
人間側が受けた痕跡ならば納得もゆこう
魔族の国側の軍勢には大型の魔物だけで構成されたような軍も在った筈、しかし…
「ふむ…これではあべこべだな」
まるで巨鬼が力任せに圧殺したかのような多くの魔物の死体を眺め、女鬼はただただ興味深くそれを眺める
これほどの者が人間の国側の軍に混じっているのか
で、あれば──是非にも死合いたいところ
女鬼の闘争欲求が沸々と湧き上がる
■宿儺姫 >
「……む」
ほどなくして、砦に人の気配が増えはじめる
砦周辺の警戒に出ていた兵士でも戻ってきたか
さすがにこの場を見られるのは都合が悪い
面倒事は避けるかと疾風が如く魔族の国側の城塞へと飛び降り、耳を立てる
人のものよりも遥かに良い聴覚で以て、改めてこの破壊撃の真相が知れぬものかと
しかし兵士達の会話から聞き取れたそれらしいものといえば…赤い髪と、巨人女、といいう言葉くらいのもの
──そういった者が暴れた痕跡か。と口元を緩める
この砦に訪れる強者は様々
魔王、魔将、悪魔
人間の国の軍の長、熟練の傭兵…様々であるが
己が膂力と暴性で以て戦場に闘争と破壊を齎すのであれば、それは非常に唆られる
しかもそれが女であるとなれば尚の事
「…しばらくの間、此処の戦火には注視させてもらうとするか」
牙を剥いて嗤う女鬼は、人間の兵士達で騒々しくなってくる砦内から黒い一陣の風の様に駆け、去っていった
ご案内:「タナール砦」から宿儺姫さんが去りました。
ご案内:「タナール砦」に宿儺姫さんが現れました。
■宿儺姫 >
戦火燃え上がる月下の戦場
砦の主戦場に躍り出たのは荒ぶる戦鬼
拳の一振りで甲冑を着込んだ兵を拉げさせ、足刀一撃で太刀を叩き折り持ち主を壁の染みへと変える
──普段は負けている側につくのが慣わし
しかし今宵の鬼は、魔族の国…魔物に混ざり現れた
面白い相手が人間の国側にいる
それを知ってしまったが故に、敵側に居座るのだ
「くく、脆い脆い…雑兵では相手にならんぞ!
高らかに叫ぶ女鬼の咆哮が月の下、血風吹きすさぶ戦場へと轟く──
■宿儺姫 >
「そうら、吹き飛べ!!」
無造作に振り抜かれた剛腕に追随する逆巻く風が
力任せに叩きつけられた野太い豪脚によって巻き起こる衝撃が
"暴"そのものに弾き飛ばされる木っ葉の如く、名もなき人間の兵では足止めにもなりはしない
射掛けられた矢など意にも介さず
咆哮、そしてほとばしる戦気に阻まれ鬼の肉体に突き刺さること叶わず、地に落ちる
「──とっとと出せい、切り札をな」
牙を剥き獰猛に嗤う女鬼
口ぶりでは平静を保ちつつも、その気性は戦火に燃ゆる
死合うに相応しくない雑魚であろうと、同じ戦場に立った以上は容赦なく屠る