2024/07/23 のログ
■イェルド > 「……――ほう?」
だが、堪えたか。それともたまたま運が良かったのか。本当に?
先頭を切った騎士が落ち、後ろから押さえていた兵士たちがまとめて落ち、残るは数人。
身なり含め、装備が統一されていないのは兵士というよりは傭兵、あるいは冒険者か。
後者だとしたら若しかした、見覚えがあるかもしれない。偽装でもあるとはいえ、この身は冒険者でもある。
「――面白い。オレが直々に剣を交えるというのは、名誉なことだと思うがいい……」
尤もらしい、あるいはいかにもらしげな事を口上として宣いつつ、立ち上がる。
立ち上がりつつ鞘を払う剣の色は金色。だが、それも直ぐに白い霜が覆い、冷気を噴き上げる極低温の刃と化す。
先ずはこの一撃に耐えられるか。先程まで見落としていた獣と兵士、騎士の攻防を聞きつつ、自分は自分の趣味に興じよう。
願った通りのものが手に入るかどうかは、運次第だろう――。
ご案内:「タナール砦」からイェルドさんが去りました。