2024/05/12 のログ
ご案内:「タナール砦」にサロメさんが現れました。
■サロメ >
鳴り響く怒号と剣戟。
火の手があがり、陽の落ちた空が紅く灼ける。
……肌で感じることが出来る。"帰ってきた"と。
掲げし御旗は王国軍。
そして恐れを知らず、戦場を駆けるは対魔族戦闘に図抜けた荒々しき精鋭達。
「蹂躙しろ。捕らえた魔族の処遇は好きにして構わない」
御旗の下、下す命令はただそれだけ。
斬り捨てても構わない。
見せしめに磔け、処刑するのも良いとする。
女の魔族であれば手籠めにし凌辱することも各々の自由──。
かつての己よりも、遥かに冷徹に命令を下すことが出来るようになったな、と。
女はその黄金の双眼を細め、内心に沸々と湧くドス黒い感情を抑え込む──。
それは言葉にするまでもない。すらりと引き抜いた長剣を手に、己もまた戦場へと足を進める。
■サロメ >
射掛けられた複数の矢を一薙ぎで振り下とす。
放たれた邪悪な魔法すらも剣で以って斬り裂き前を進む歩みを止めない。
大型の魔物が突撃しようものなら、真っ向からそれを一刀両断にして見せた。
──鬼気迫る。そう形容するに相応しい女将軍は、魔物の軍を正面から割る形で力による進軍を続けた。
「──…有象無象だな。前将軍の頃には多くの魔王が跋扈していたものだが」
人間の国の情勢と同じく、向こうは向こうで何らかの動きがあったのだろうか。
他愛もないと斬り捨て文字通りの蹂躙が始まる。
王国軍第七師団は対魔族戦闘特化のタナール方面を主戦場とした軍である。
魔王クラスとの戦闘すらも想定した特化大隊の前に烏合の衆では攻勢に転ずることすらも難しいというものだろう───。
「…瓦解したな──追え。逃さず仕留める。
生き延びた魔物や魔族はまた此処へやってくる」
追撃の司令を出した後、伏兵を警戒し探知魔法の式を組み上げ、その場で展開する。
専門家のように超広域、とまではいかないまでも一つのエリアを精査することくらいは可能だ。
■サロメ >
女将軍を中心に広がった大きな魔法陣。
その魔法陣の円にいくつか淡い光が灯される。
円を方角に見立てた探知魔法、火の点った方角に敵性存在がいる。
それを確認した第七師団の兵士達は即座に動く。
全ての魔族を滅する。第七師団という巨大な意思に動かされるかのように。
───………
「(規模の大きな一団だと聞いていたが、数だけだったな)」
率いている者も見当たらない。
たまたま、魔物や魔族の集団が重なり肥大化しただけの暴徒か。
「──…後は友軍に任せ帰還する」
その背を覆う黒の外套を翻し女将軍は踵を返す。
その後に続くのは、屈強なる第七師団の面々──。
その日タナールを攻めた魔物の軍は壊滅。
女性型の魔物や、女魔族などは捕らえられ、牢獄にて人間による手酷い凌辱や拷問を受けることとなった──。
ご案内:「タナール砦」からサロメさんが去りました。