2024/03/18 のログ
ご案内:「タナール砦」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ >
タナール砦 午後
既に冬は過ぎ去り、寒暖が半端に顔をだす。
夜は凍てつき、昼は蒸し、苛つく気候の中でもタナールは動く。
山の中のエイコーンが訪れてから進展が著しく 更に停滞した空間
其処よりも此処は変わらない。
血肉が 鉄の悲鳴が、奪い奪われるこの場を、たらしめる。
「―――シィ ィ ィ ィ…、…。」
鋭い呼気と共に、長い黒髪が解けその長さを異形の黒い女兜から伸びるのが見える黒鎧。
小柄よりも伸び、長身よりも下といえる丈も鎧で身が増し、雄の動きと謙遜ないそれ。
両手に握りしめた剣よりも身が膨らみ、槍のように身を伸ばした特大剣丈の鉄塊。
それがまるで、片手剣を振り回すように超重量を両手で同じ速度で振り回す。
それの威力はどれほどのものか。
魔族国側から溢れている此の奪い合いの場で、亜人も人型も獣も全て
人間と同じように殺せるように詰んだこの身が、発揮させるように。
メイラ・ダンタリオは赤い瞳を鈍く兜の内側で光らせ
外側に反った乱杭歯の兜の境目から、白い吐息を零す白いギザ歯が見え隠れしながら。
目の前の数体を、横薙ぎにした一撃による体ごと廻した剣閃が、四つを八つにするように
頭上に ぐ る ん ぐ る ん と、血の螺旋をリボンのようにくねらせて舞い上がり
そして目の雨でただの肉となって落下し、散らばる。
「うじゃうじゃと沸きやがりますわね
アスピダも見習ってほしいものですわ。」
そう言って、恐れも怯えも無く、形作る口の口角は笑みを浮かべるかのように
その黒い片手を内側へと手招いた。
「さぁ、来なさいな。
“エイコーン”以下ならば今すぐお前らは肉ですわ。」
ご案内:「タナール砦」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。