2023/12/07 のログ
ご案内:「タナール砦」にエリザベートさんが現れました。
■エリザベート >
暇じゃ暇じゃと喚いていたのは、そう。
では宜しければ、と侍女の持ち込んだ話が、これ。
タナールの防衛戦に戦力が足りぬ、との一報。
転移魔法による迅速な移動。
そして多種多様なサポートを軍の背後から広域に行うことが出来る。
お誂え向きであったのも事実。
「しかし暇潰しと言うにはちと血生臭すぎるじゃろう…」
扇を口元に当てつつ、ため息一つ。
継続回復の魔法陣。身体能力増幅強化の広域魔法陣。
そして防御用の積層型立体魔法結界。
それぞれを同時に行使するはただ一人で戦況を大きく揺り動かしていた。
この女をどうにかしなければ、形勢は変わらぬだろうと確信できる程に。
ご案内:「タナール砦」にアクラさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にアレンシアさんが現れました。
■アレンシア > 【失礼します】
ご案内:「タナール砦」からアレンシアさんが去りました。
■アクラ > 勝ち戦に乗り豪華にディナーを
つい一時間程前まではそう認識していたし実際魔族側が有利に進んでいた
いつもの様に魔族に紛れて適当に暴れていたが現在はというと
「(いきなり人間達がしぶとくなった?)」
傷が勝手に塞がったり動きがよくなったり挙句の果てに砦に放たれた攻撃も何かに防がれた
明らかな異常に困惑が広がる魔族側、そして押し返され始めた勢いと共に有利は覆りつつあった
そしてアクラは異常をいち早く感じ取り…
「(私は死体…ただの死体…)」
適当な兵士の攻撃に思いきり血を流して死んだふりをしていた
劣勢から勢いづいた兵士達が魔族側に押し進み手薄になるのをのんびりと待っているらしい
■エリザベート >
出不精もあり、こういった戦場に出張ることはほとんどないと言える。
金で動く人物でなければ、信用で動く人物でもない。興味で動く者故に。
今日はたまたま、退屈していたところに侍女の悪知恵が働いた結果…。まぁ、それでも王国に身を置く者の一人。
王国軍の勝利に貢献できること自体は気が悪いわけでもない。
故に『今日は特別』であることをしこたましつこく言いながら、この場へとやってきたのだ。
傷ついた兵を陣で癒やし、活力を与え、後衛に及ぶ被害を防御ぐ。
やっていることはなんら普通のことであるが、その規模と継続力は個人を超越している。
無尽蔵の魔力の持ち主、という噂を自ら肯定する結果にはなってしまったが已む無し、である。
「大勢は決した、か」
流れは王国側に大きく傾いた。
前線が押し上げられ、後衛がそれに続く。
「どれ、もう良いか?祝杯の時間までのんびり……というわけにもいかんか……やれやれ」
来た以上は仕方がない。
数分前まで主戦場となっていたエリア、あたりにはやられた魔族や魔物が転がる、如何にもな戦場といった様相が拡がっていた。
いつまでこんなことを繰り返すのか…と、長命な女は内心思うが…此処は殺し合いの場。そのようなことを口にしても何も生まれぬ変わらぬと心に押し止め、一歩ずつ歩みを進めてゆく。
無論、その膨大な魔力で魔法の陣を展開しなおしながら。
勢いづいた兵たちは前線へと飛び込み、後方はやや、手薄になった頃合いか。
■アクラ > 「(無理だろうなぁ…)」
近くに転がっていた兵士の指をこっそりと味わいながらこの後を考える
今回の砦争奪戦はここからは恐らく返せない
魔王が突然やってくる位の異常事態でもない限り
なら自分はどうするか、ここで命懸けの抵抗を見せ英雄を目指すか?
否、決して否である
「(適当にこのまま隠れて隙を見て逃げる…2つ3つ位ならばれにくいだろ。うん。)」
暫くは平気なくらい食べ貯めしておきたかったが、無理な時は諦める
森への逃げ道とそこまでに転がっている死体に目星をつけていると…
「(ん?何だぁこれ…)」
凄まじい魔力の塊が人間側から近づいてくる
加えて、やたらテンションというか士気が高い兵士達が前線に走っていく
死体らしく首をかなり回して件の方向を見ればとても目立つ存在が目に映った
「(人間の子供…じゃないなぁ。………美味しそう。)」
くぅ、とお腹が抗議する
男よりも柔らかく肉付きのいい女…それも小奇麗でいい匂いもする
女の視界から自身が外れれば、立ち上がり大きく跳び上がった
■エリザベート >
士気も上がり、活力と戦気に満ちた兵士がなだれ込んでゆく。
流石にこれを押し返す程の力は魔族側の軍には残っていまい。
一服といったところか…と。
エリザベートが歩みを止める、瞬間。
「──!」
飛び掛かる何者かの気配に気づく。
視線を向けた先、翻る外套が月を遮るようにはためき、向かってきている。
「伏兵か!?」
咄嗟に手に持った鉄扇で叩き落とそうと振り上げる、が。
格闘戦など得意とするわけもない、その飛び掛かられた勢いのまま、背後──砦の一室へと揉み合うようにして飛び込むこととなった。
■アクラ > 「上等肉ううぅぅぅ!!」
思い描くは最高の晩餐
食べ放題も奪われた恨みと共にとびかかった勢いそのまま砦の中へ
「なんか!白くて柔らかい肉ぅ!」
魔術を得意とする者の相手をする心得はただ一つ
超至近距離で何もさせず死ぬまで派手に暴れる事
幸い砦の室内と言う最高のロケーション
兵士達がなだれ込む前に細い首を両手で掴みあわよくば骨が折れろと締め上げる
魔族の兵士であれば生け捕りを狙うのだろうがそんな手加減できるとは思っても居ない
■エリザベート >
「グ、ッ───!?」
自分に襲いかかったということは、魔族の軍に与する者か。
咄嗟に伺っただけのシルエットでは理解らなかったが、眼前で自らを組み伏せようとする姿は人の少女のようにも見える。
──が、そんなことを言っている場合ではない。
「か、はッ───ぁぐっ…!!」
細い首が両手で絞め上げられ、一瞬でその血流と呼吸が断たれる。
締め上げる手を己の両手で掴んで引き剥がそうにも、並の人間程度の力ではまるで叶わない。
ミシミシと首の骨が悲鳴をあげる。目の前が白くなってゆく感覚──これは、ヤバい───
自身に多少影響やダメージがあっても致し方なし。
慌ててエリザベートがとった行動は…目の前で瞬間的に高めた魔力を爆発させること。
互いの身体の間でそれを炸裂させ、衝撃に変える。
本来攻撃に転ずる魔法など使うタイプではない、が…単純に魔力を暴発させるだけならば咄嗟にも間に合うか。
■アクラ > 「ふんぐぐ…このままぁぁ!」
最大限の純粋な殺意と共に手に力を籠める
速攻のパワープレイ、ここまでは上手くいっている
このまま目の前の獲物を肉に変えて逃げのび料理する
そんな期待がまたも裏切られる
「ぶぁっ!!
……くそっ!これだから魔術師はきらいなのだっ!」
衝撃と破裂音に眩い光
自爆に近い何かをされ手が離れたアクラは壁に打ち付けられる
身体の傷は痛みもあるがそれよりも手から零れ落ちたチャンスが悔やまれる
立ち上がり、女に再び襲い掛かるか否か…加えて外の兵士達の動きが気になる
■エリザベート >
「ごほっ、げほッッ…!!」
なんとかその手から開放された女が大きく咽る。
そんな衝撃に耐え得るべくもない服が無惨な感じにはなったが…起死回生、危うく首をイかれるところだった。
余りにも迷いない殺意、戦場なれば当然か…と、自身を襲った相手をギッと睨みつける。
が…相手は既に立ち上がっている、自身はまだ尻もちをついたまま。
おまけに狭い部屋の中ではどうあっても不利は不利。
何やら外を気にしているのか、すぐに襲いに来る様子こそないが、転移魔法で逃げさせてもらえるほど暇を与えてくれるのかどうか。
部屋の外では既に戦勝ムードでいえいけGOGOな状態である。わざわざ後退する兵士がいるとも考えにくい…。
「ち、近づいてみろ…とっておきの必殺魔法をお見舞いしてやるのじゃぞ…」
ぜーぜーと乱れた呼吸に胸を上下させつつ、魔力を練り上げる。
無論そんな魔法あるわけがなく…相手が少しでも警戒してくれればという、逃げのため…転移の魔法。
空間を歪曲させる関係でどうしても時間がかかるが故のハッタリだが…通じるのか否か。
■アクラ > 「…ガァッ!」
低く体を沈め、前に跳ぶ
魔力の流れを読み転移だと見破った…なんて事はない
外には士気が最高潮な兵士の群れ、魔術師から距離を取ればその分不利
最早何かの魔法を出されるにしても至近距離で自爆させた方がまだマシ
近付くのが間に合えば首ではなく体に抱き鼻先の距離にアクラの顔が近付く
「魔法でもなんでもやってみろ!
お前事吹き飛んでも頭を噛み千切ってやるからな!
でも変な動きをしないなら噛まないでやる!」
安全に逃げ延びるにしても何にしても彼女から離れれば望みは薄い
距離を取られて絨毯爆撃の様に殺される、それが最悪の光景として想像は出来ていた
脅しにしては弱腰のセリフを口にした
■エリザベート >
「(ダメじゃったー!!)」
ああ…ここで妾は傷物にされるのじゃな…。
なんてことを思いながら、組み敷かれ、高めていた魔力が霧散する。
…が、目の前に顔を近づけた仮面の奥からの声は意外なことを伝えてきた…。
どうやらブラフであると見破られた様子ではなく…?
言葉を信用していいものか否か。
しかし今有利なのは相手のほうである。…下手に出ていたほうが得策かもしれん。
「わ、妾をキズモノにしないと誓うのなら、何でも言うことを聞くのじゃぞ♡」
ちょっと笑顔が引き攣りはしたが、精一杯可愛げをもってアピールしてみた
■アクラ > 「傷物?
あ、齧るなって事か?抵抗しないなら齧らない…」
傷をつける=肉を嚙み千切ると理解する
正直な所アクラは目の前の彼女の事を強力な魔術師としか理解していない
それ以外は少々の考えと本能で動いているだけ
魔力の集まりがなくなれば一先ず安心する
「とりあえず外の奴等を何とか誤魔化せ、もし裏切ったら…内側から食い散らかす。」
異音と共にアクラの体は細い白蛇になり彼女の首元に数回巻き付く
はたから見ればマフラー替わりにも見える蛇、尻尾は首元から胸元へと垂れており脅しなのかチクリと胸を突いている
■エリザベート >
──とりあえず齧らないということは約束してくれるらしい。
この状況でまだ口にするのだ、嘘ではあるまい、と一応の信用をする。
一先ず、外から邪魔が入る可能性が気に入らないらしい。
よく見れば、死に体のような怪我をしている…ようにも見える目の前の相手…。
この戦場でピンチに陥っていたのか、あるいは偽装か。
考えても理解らぬことは一旦おき、部屋の入口に向け手を翳す。
この状態でも簡単な魔力操作ならお手の物、特にこういった…結界術は
「…不可視と音無しの結界を張った。妾が死なぬ限りは…日の出くらいまでは保つじゃろう」
首に白蛇が巻きつけば、先程の絞め上げを思い出してやや身が強張る、
とりあえず言われた通りにしたじゃろ?と、顔色を伺って……。
■アクラ > 「ㇱー…んっんんっ!
魔法って便利だなぁ、すごいぞ白いの!」
このまま出ていくかと思って変身したが無駄に終わった
だが変な動きをされても面倒なのでこのまま話を続けることに
「美味しそうな白い肉よ、私は魔族側に居たけど人間を食べたいから戦ってただけ。
だから別に人間に恨みとかないしお前を殺さないと帰れないとかもない、だから私を安全に……
食べ物を沢山持たせて逃がしてくれるなら何も文句はないぞ?」
食べ物を~の辺りから尻尾がつんつんと胸を突く
妙な動きをすれば尻尾を突き刺すかこのまま口の中にでも入る腹積もりは有る
■エリザベート >
人喰いの化性とは、また厄介な者に絡まれたものだと眉を顰める…。
「に、逃してやることなど造作もないが、食べ物なんぞ言われてものう…」
此処が食料庫ならあるいは…と辺りを慌てて見渡してみるが、そんな都合の良いコトもない。
魔法で食い物を出す。なんてことも出来はしない。それは魔法ではなく奇跡と呼ぶ。
「あ…ちなみに妾ふつうの人間じゃないから食べても美味しくないぞよ?たぶん……。
もうどれだけ生きたか忘れたし…賞味期限切れとるかも」
へらっと笑って誤魔化せ…ると良いのだが。
なんかないかなんか…と考えを巡らせる。
!
そういえば、不要かと思いますがと侍女に持たされたものがあった。
……小麦の粉をおもいっきり固く焼いた保存食。戦場でバリバリ食べるヤツだ。美味しくはない。
「…こ、これとか…!」
如何?と乾燥簡易食料を手に、ぷるぷると目の前に差し出してみる…。
■アクラ > 「食べ物は大事だぞぉ、私の安全と同じくらい大事なのだ。
他の奴らと違ってお前は肉付きがいいからできれば食べたかった…丸焼きとかで。」
ゆらゆら蛇の頭は揺れる
ここまで来てお土産もなく帰れば最初はよくても後々悲しくなってしまう
ぺちぺちと尻尾が不満げに胸を叩く
「…馬鹿にしてるか?私は人間の料理をちゃんと知ってるぞ。
これは小麦粉を使ってるけど味も触感も石だ、前食べてがっかりした。
お前みたいなのは人間の国でも大事にされてるだろうし美味しい物とかないのか?
無いならこのまま着いて行くぞ…」
シャー!と怒りの声を上げる
これはある意味食べ物への冒涜だと思っている、小麦粉そのままもらったほうがマシなのだ
脅しとも思える事を言いつつも心の中は美味しい食事にありつけなさそうで悲しみが広がっている
■エリザベート >
「あ、安全第一ならばこのようなところには来ないほうが良いのじゃないかのー…?」
なんちゃって。
ちょっとお茶目に冗談っぽく言ってみよう。
怒らせてこのまままた首絞められたら次は死にそう。
…にしても危うくバーベキューにされるところだった。恐ろしい。だから戦場なんて来たくなかったのに。
「ばばばばば馬鹿にしてはおらんのじゃ!
手元にあるものがこれぐらいしかないのじゃから仕方な……えぇー!!!着いてくるのはもっと困るが!?」
形態変化してるとはいえ魔族を連れて王国になんか帰れるわけがない…。
しかも人を喰う魔族を…やはり、ここでなんとかしておくべきか…!
不満げに叩かれる胸が揺れる…さっきの爆発で服が破損して零れそうなのだから正直やめて欲しい…でも逆らうと殺されそう。
「……姿を変えられるのなら上手いこと化けて戦勝の宴に混ざれば良いのでは?」
美味い酒も飯も多分たっぷりじゃぞ、と。
名案をひらめいた顔。
……そこで人にこの子が襲いかかったら…ま、まぁ兵士と傭兵ばっかりだしなんとかなるじゃろ…みたいな
■アクラ > 「人間も肉を求めて狩りをするだろ。
それに今日は明らかに勝ち戦だったから混ざったのだ、途中からな~んかおかしくなったけどなぁ?」
何でだろうなぁとつぶらな蛇の目で見つめる
アクラも流石にそれは理解していた、原因は目の前の彼女だと
「これは食べ物じゃなくて石だからだめだぞ。
そうかぁ?人間の街なんて魔族も色々居るし、お前の家で私をもてなして帰らせてくれても良いと思うぞぉ?」
それに街中なら少なくとも相手から派手な魔法は使えないだろうという打算もある
アクラの名案を拒絶され不満げにベチン!と胸を尻尾が叩いた
「人間を5人程連れてっていいならそれでも良いけど、街の高級料理が食べられるならそっちの方が良いのだ!
それに、お前から距離を取って人間の宴に参加なんてする程馬鹿じゃないぞ。
やっぱりお前私の事を馬鹿にしてるな!」
■エリザベート >
「せ、戦場の風向きなぞふとしたことで変わるものじゃし…」
目そらし…。
誤魔化してはみたものの、自分のせいだということはバレている空気だ。
そりゃあ、傷ついた兵士が片っ端から復活しパワーアップして前線に戻ってくるのだから形勢も変わろうもの。
「しーっ!表向きは平和でそんなん王国にはおらんことになっとるんじゃってば!
い、いや馬鹿にしてはおらんがちょっと短絡的な思考じゃなとは…あひー!」
再びおっぱいが叩かれた、イタイ!…ギリまろびでずには済んだ。
「わ、わかったわかった!王国のレストランのフルコース1回!それで手を打とう!!
ただし絶対絶対ぜーーーーーったいに魔族とバレないでくれぬと困るぞ!?」
埒があかぬしこのまま機嫌を損ねて殺されるのは御免被る。
…リスクが高い気はするが……已む無し。
…‥今日は已む無しなことが多い。
■アクラ > 「風向きが変わるどころか無理やり変えられたら文句ぐらいは言ってもな~?」
魔族側からしたらたまったものではない
あと少しの所で驚くほどきれいにひっくり返されたのだから
今ここに居るのがアクラでない場合血眼で彼女を殺しにかかってきていたことだろう
「私でも街中を歩けるんだからそんな事言われてもなぁ…短絡的と言うのは馬鹿って事も知ってるんだからな!」
まだ叩いてないほうの胸を叩く、中途半端に知恵をつけてからは悪口や嫌味もちゃんと理解できているのだ
「フルコース…!
うんうん、それはとっても良いぞ!聞いた事は有ったけど食べたことは無いぞ!」
ドレスコードやラマナーやラは当然としてそもそもかなりの金額を要求されるフルコース
それはまだ大衆食堂の料理初心者のアクラには雲の上の存在でもあった
目の前の丸焼きより未知のフルコースにテンビンは傾いたのだ
「白いのは話が分かる奴で私は嬉しい、私の事はペットとか言っとけばいいぞ。名前はアクラだ!」
ルンルン気分のアクラは尻尾がゆらゆら機嫌よく揺れる
■エリザベート >
「あひー!叩くのをやめれ!?」
位置的に都合がいいのかおっぱいばかり叩かれる!
服びり状態の今はマズいのだと言っているのに!
「魔族狩りに目を光らせとる者もおるからあんまり歩かぬほうが良いのじゃぞ…?」
理由を詳しくは知らないが、王国領内では魔族の力が著しく減衰することは知っている、
それこそ奇跡の類の何かの力が働いているのだろうという風にしか思ったことがなかったが。
ナイトウォーカーというわけでもなく普通に闊歩しているのならやめとけやmとけ、と一応の釘刺しである。
相手が魔族だとしても、知った顔が酷い目に合うのは気分が良いものではない。
「ペット…ペット入店させて大丈夫かのう……不安じゃ……。
う、うむ…ではまいろうか、アクラ」
ちなみに妾は白いのではなくエリザベートというぞ、と付け加えて、魔力を集中させる。
王国への転移魔法を練り上げ、発動。…‥正直魔族を連れて行くのは気が引ける、が。
幸い言葉も通じる、手段と状況によっては無害でいさせることも可能か、と。そちらに賭けた。
無論王国に戻って即刻騎士団なんかに突き出すこともできようが、そこはそれ。約束は護る主義であった。
王国随一の高級料亭は無事エリザベートの顔パスで入店することが出来…。
人間の料理の中でも屈指の、贅に贅を凝らしたフルコースを与えられ、魔族の君は何を感じ思うのか。──それはまた別のお話
ご案内:「タナール砦」からエリザベートさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からアクラさんが去りました。