2025/02/26 のログ
ご案内:「無名遺跡」にノア = セシルさんが現れました。
ご案内:「無名遺跡」からノア = セシルさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にノア = セシルさんが現れました。
■ノア = セシル > 数ある名も無き遺跡の中のひとつ。魔物の出現も比較的少なく、例え出てきたとて新米冒険者にも対処できるものばかり。そんな、いわゆる“初級ダンジョン” と呼ばれる遺跡。
九頭龍山脈の洞窟での探索が不発に終わった女は、このまま手ぶらで帰るのも癪だと ふらり立ち寄り。トラップの類いを難なく躱しながら、奥へ奥へと進んでいく。
「︎︎ 余裕 余裕 ♡ ︎︎」
いかにもトラップと言わんばかり 一列だけ盛り上がった加圧式の石畳にも、余裕綽々と鼻唄混じり。トン と跳ねると同時、手持ちの鞭を進行方向の手頃な柱上部に巻き付け。脚を浮かせたまま振り子のように前方へ飛び移る、盗賊の華麗な身のこなし。髪なんかも ふわりと靡かせたりなんかして、つんとドヤ顔着地を決めた ── かに思えた、が…
「 ︎︎ ─────── ─ ︎︎ッ、!? ︎︎」
一列だけ盛り上がった石畳はフェイク、本当のトラップはその先… 丁度、女が華麗にドヤ顔着地を決めた部分だったようで
「 ︎︎ ……………… ︎︎」
今、捕獲ネットの如く複雑に絡み合った蔦によって、天井から吊り下げられる形で捕らえられている。まるで電池でも切れたかのように それはそれは無気力なゲンナリ顔で、四肢の自由も効かぬまま ぶらんぶらーん…
■ノア = セシル > 「 ︎︎ ねぇー ︎︎誰かいないのー ? ︎︎」
……なんて緩く呼びかけてみたものの、返事など返ってはこなくて。予想通りの静けさに小さく舌打ちをしつつ、きょろきょろと絡まる蔦の観察を始める。なんとか片手だけでも自由を取り戻せたらと、右手を引いてみたり手首を回してみたり試行錯誤すれば
「 ︎︎ …………… っ、 ん… ︎︎」
数分後、右手に絡まる蔦を解くことに成功。腰からナイフを取り出し、まずは両脚の拘束を解いて。最後に残る左手の拘束を解けば、よろけながらではあったものの 無事着地に成功して。
今日はツイていないと見切りをつけ、溜め息混じりに踵を返す。あんなに調子に乗っていた行きとは違い、帰りはやり過ぎなくらい慎重に… 先に小石を投げてみたりと、一つ一つトラップに警戒しながら遺跡を後にした。
ご案内:「無名遺跡」からノア = セシルさんが去りました。