2025/02/25 のログ
ご案内:「無名遺跡(待ち合わせ)」にメルリアさんが現れました。
ご案内:「無名遺跡(待ち合わせ)」にサラさんが現れました。
■メルリア > .
サラが駆け出した先は、やたらと長い通路。その奥はノブ付きの木の扉となっており、迷路の終わりであることは明らかだ。
通路は長いといえど、あなたの脳内のタイマーの進捗から考えれば余裕を持って到着できるだろう。
「おー、やるじゃん~。私の予定じゃまた夢中になっちゃうと思ったんだけどなー。
じゃ、予定変更っ♪もっと夢中になるもの、あげちゃおっか~♪」
どこからとも無く聞こえるメルリアの声。
その言葉が終わると同時に、ばふんっ、と通路に充満する謎の粉末。
毒…などではなく、毒性の無い虫癭付きの木の実。ただし、猫には強い酩酊効果を発現させるマタタビ。
とっさに呼吸を止めたとしてもそれは長い間通路に充満し続け、尽きれば補充され…無呼吸でやり過ごす魔法などの手段を持たない限りは有無を言わさずサラにそれを吸入させる。
そしてそれを吸入すれば、たちまち足元すらおぼつかない酩酊状態に陥ってしまうことだろう。
■サラ > 「……へっ、いつも思い通りになると思うなよ」
勝ち誇ってみせるが、結局は全てがメルリアの掌の上なのである。
突如充満する粉塵に、サラは防御するすべを持たなかった。
「っ……な、にゃんだ、これっ、身体が、かって、にっ」
半分人間の理性はまずいとわかっていても、半分猫の本能を御することはできない。
両手両足を突き出したポーズで、仰向けに床に転がってしまう。
うっとりとした目つきになって、床や壁に身体をこすりつけたり、
しっぽをゆらゆらと揺らしながら、爪を研ぐ仕草をし始める。
完全にマタタビがきまった猫の所作だ。
「ううう~っ、うにゃにゃ、うにゃにゃん……!」
こんなみっともない様子をメルリアに見られていると思うと顔が真っ赤になってしまう。
酩酊が去るのを待つしかないが、マタタビの供給が切れる様子はない……
頭がぽーっとして、何も考えられなくなる……
■メルリア > .
くすくすとあなたを嘲笑うメルリアの声はあなたには届かないだろう。
進行を止めてしまうどころか、痴態を晒してしまうサラ。そうして無駄な時間を過ごしてしまえば、先刻まで余裕にゴールできそうだったタイマーも、もう残り時間は1割もない。
マタタビの補充は続けられるものの、だんだんと濃度は薄くなっていき、かろうじて正気を取り戻すことが出来るかもしれない。
ただし、進んだ先には先程までなかったはずの怪しげな魔法陣。余裕を持って避けて通ることは出来る見え見えの罠だが、果たして今のさらにまっすぐ歩くことが出来るかどうか。
それに触れたのならば、『深化』の状態異常が付与され、猫化が進行し、より猫らしく…例えば手足が被毛に覆われたり、肉球の手足になったり…といった変化をもたらすだろう。より猫に近付いたことでマタタビの影響もより強くなってしまうはずだ。
■サラ > 「うっ……このぉ……」
ようやく、這うように進み始める。またしても半泣きになりながら。
以前のようにはいかないという意気込みもあり、そう簡単には諦めない。
が……判断力も低下し、まともに歩けない状態で進めば、普通は踏むことのない魔法陣の罠も、あえなく踏み抜いてしまう。
「……っ!? にゃ、にゃにこれえっ……」
身体が猫の被毛に覆われて、衣服が膨らみ、窮屈になる。
手足も柔らかい肉球へと。
身体のバランスは人らしさを保っているが、かなり猫の要素が強くなってしまった。
まっすぐ立つのも難しい。
「うにゃっ、うにゃああっ……」
再びマタタビに屈して、その場でごろごろと転がって、もはやわずかとなった残り時間を浪費してしまう……
■メルリア > .
「はーい、時間切れ~♪
あらあら、こんなになっちゃってさ~♪」
脳内のタイマーが終了を告げるとともに現れるメルリアの幻影。
ごろんと寝転がるサラのことを見下ろして、ニヤニヤと悪い笑みを見せる。
時限終了とともにマタタビの供給も終わり、次第に酔いが冷めてくるかもしれないが…。少なくともメルリアはサラの状態に関係なくあなたに呪を付与する。
「とゆーことで罰ゲームね♪どうなっちゃうかは次の部屋でのお楽しみ~♪
ささ、さっさと次の部屋にいくといいよ~。またマタタビ噴射しちゃうかもしれないからね~。そうそう、猫化が強くなっちゃう『深化』はあと10秒くらいで切れるんじゃないかな?
っと、じゃあね。えいっ♪」
最後の掛け声とともにメルリアはあなたに向かって飛び込み、掻き消える。…いや、最初にやったように、幻影に使っていた魔力をそのまま呪の付与に転用した。
メルリアの説明通り、『深化』の残り時間は10秒。メルリアは簡単に付与出来る状態異常ほど長く続かず、簡単に解除できる。
今回は迷宮の突破という条件を設けたことで、サラに付与された能力は相応に強力なものに違いない。
■サラ > にくきメルリアが頑然に現れても、ごろごろ転がったり、床や壁にこすりつける動きを止める事ができない。
ひどい屈辱に涙が滲む。
しかしそれだけではなく、笑みに見下されると、心臓が小さく跳ねてしまうのを自覚する。
ただ恥ずかしくてみじめなだけなのに、どうして。
「はあっ、はあっ……」
本当に猫になってしまうのではないかと恐れていたが、
メルリアの言うとおり深化は解除され、マタタビの影響は薄れる。
選択の余地などなく、十三階段を登るような心地で、次の部屋へと向かう。
“罰ゲーム”は長く重いものになるに違いない。
一体どうなってしまうのだろう。
また、あのときのように小さくされてしまうのだろうか……
■メルリア > .
次の部屋に向かおうとするサラ。ノブに手をかけ、回そうとするが…。
不幸にもそれは円形のノブ。猫の手には回すのは難しいものだろう。
或いは器用に両手を使ってノブを挟み、回すことも出来るかもしれないが、獣性が強くなっていることで今のサラは器用さもかなり衰えている。
そうして10秒。サラの『深化』が解けて通常の猫化に戻るのと、再びマタタビ噴射が起こるのは同時。
息を止めたり、素早く次の部屋に行ったり、回避手段は多くあるが、少なくとも若干の酩酊感を覚えつつ次の部屋に行くことになるかもしれず。
ご案内:「無名遺跡(待ち合わせ)」からメルリアさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡(待ち合わせ)」からサラさんが去りました。