2025/01/14 のログ
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虹石の獣 > 知性を持たぬ単純生物だからこそ、其の習性と本能に従い群がるのか
これがもし、囚われたのが鬼ではなく、人間や他の生き物であったなら
獣が辿り着くまでには、其の形が残って居たかも怪しかっただろう

―――響く声には、力が乗る。
其れを獣が意図して居るか否かは、誰にも判らぬだろうが
微かな魔力の気配を察知した粘体は、僅かに動きを止めるが
其処で恐れるならば、鬼の存在に近付く事も無かろう
ぐぶりと、其れが雌肉に潜り込み、臓腑へ侵入を始めた所で

――獣が、通路より姿を現した。

「―――――クゥルルルル……?」

首を傾げ、不思議そうに視線が、鬼へと向けられる
されど次の瞬間、其の巨躯からは相反する軽やかな跳躍で
鬼の傍へと距離を詰めれば、身体に群がる粘体生物を、自らの尻尾で払い落とす

――ただ。 其れを、純粋に助けた、と考えるのは的外れでも在ろう。
女の記憶が鮮明ならば――只、脅威が粘体から、獣に変わったと言うだけ。

「……クゥルルルル…。」

続いて――尾の先端が、まるで槍先の如くに、構えられる。
理由は簡単だ。 胎に潜り込んだそれを、追い出さんが為の。
――腹上からの、強烈な、刺突を浴びせんが為、の。

宿儺 >  
「く、ぅ……ッ、や、め……ッ」

静止の言葉など知性なき魔物に通じる筈もない。
堅牢な肉体を誇る鬼とて臓腑は例外なく柔らかい。
種として、甲羅に覆われた魔物すらも捕食してきたであろう粘体生物は早々にそれを悟り、
中身を貪ることと決めたのだろう。
四肢の自由も効かぬ状態ではそれを阻むことすらも適わず、粘体の胎内侵入を許してしまう。
しかし、その最中。

「──な」

見覚えのある獣。
同種か、あるいは同じ個体か。
後者であるのなら、討伐すらもされず生き延びていたのか──。
数瞬、思考が巡るも──。

目にも止まらぬ速度で距離を詰め、浅黒の肌を這い回る魔物を一瞬で薙ぎ、払い落とされる──そして。

「──ぐふッッ!!?」

ズンッッ

堅牢な鎧を折り重ねた様な女鬼の腹が拉げる。
背後の壁にびしりと亀裂さえも生む程の一撃が鬼の腹を穿っていた。
腹の奥の胎までが外から圧し潰され、その股座からは圧された粘体が逃げ出す様に、どろりと溢れ落ちる──。

──容易く己の肉体を打ち抜くとは。
やはり、以前合間見たあの獣に変わりない。
翠の灯を燈す瞳が、ごほ、げほと吐瀉きながら獣を睨めつける。
歪んだ表情には、光条に縛られていなければ存分に雪辱戦といきたかっただろう口惜しさも混じっていた。

虹石の獣 > 鬼の腹の中で、強烈な圧力を受けた粘体が、溢れ出す
其れだけでは収まらず、先刻よりは加減した殴打で胎を幾度か殴れば
もう、他に流れ落ちて来ない事を確かめて、尾を下げた

次に獣の興味を引いたのは、鬼を戒めている光の枷の存在だ
試しに尾の先で触れようと試みる、も、其の刹那、獣の魔力と衝突したか
ばちりと小さな光と共に弾かれて、少しばかり獣の瞳が見開かれる
枷自体に影響はなく、矢張り、そう易々と解ける物で無い事は確か
獣も、幾度か干渉を試みるも、直ぐに飽きたか、視線を外して

「―――――……クゥル…。」

上から下まで。 鬼の姿を見回せば、その首元に鼻先を触れさせ
伸ばされる舌が、肌を柔く舐め回してから、ゆっくりと首を擡げて、其の顔を見やり。

「―――――御前、前ニモ見タナ、ニンゲンデナイモノ。」

其の咽喉から、人を模した言葉が響く。
いつか鬼が遭遇した時よりも、其の流暢さが増して居るのが感じられるやも知れぬ
知性ある獣が、次第に、知識を増やしている、と。
同種では無い、かの時と同じ個体が目の前に居ると言う事実を教えながら
ならば、何が起こるのかも、きっと。

「捕マッタカ、ニンゲンノ罠デ。 ……ココハ、ソウイウ場所ダ。」

人の罠や、人の残した遺産だけではない。 魔族の手も加えられた場所。
獣にとっては、人も魔族も、同じ形の別種、程度の差異しか未だ理解出ていないが
こうして、捕獲される者が他にも居るのだと、言外に告げよう
――再び尾の先端が、鬼の腹に触れる。 しゃらりと、初めは羽毛の如き柔らかさの体毛は。
されど程なくして、針の如き鋭さを帯びて――

「孕ンダカ、其レトモ、孕マナカッタカ。 ……モウ一度、試ス。」

するり――針先が、筋繊維の隙間を縫うように、突き刺さって行くだろう
殴打の奥で苛烈に押し潰された、鬼の子袋を針先が捉えれば
――鬼の脳裏に、違和が生じるだろう。 其の違和が、加速して、鮮明に変わって。
すぐに、胎の奥が、異様なる熱に苛まれ始めると、気付けようか。
腹を、鋼の様な其の肉の鎧を、保って居られなくなるほどの――異様なる、熱と、疼きを。

宿儺 >  
「か、ふ……っ」

数度の殴打を受け、だらりと光の枷に自重を預けるように、女鬼の身体がずり落ちる。
それでも枷は動かず、両腕を吊られる様な姿勢を保ちつつ、鬼を壁へと拘束していた。
起動条件がある変わりに効果時間が切れるまでは頑強な拘束力を誇るのだろう罠は、未だ煌々と輝き鬼の剛力を封じていた。

「───…言葉を、介した獣、であったな…」

ごふ、と咳き込みつつも、獣を睨めつける。
以前出会ったのは、此処とは別の場所ではあったが。
どうやら同じ個体であることに間違いはないらしい。

罠にかかったことには油断ゆえ言い訳も何もない、しかし───。

「…? 鬼が、鬼の精以外で孕もうものか───、ぐ…ッ!? ……ッ、ぅ……っ」


ちくり、と。
闘争を糧に生きる鬼にとっては痛みにも入らぬような痛覚。
しかしその針が堅牢な肉体に守られた胎へと届けば、その最奥に滾る様な熱が生まれる。
──まるで、牝として身体が疼かされているかの様な───。

「───、何、を…した……っ」

呼気を荒げ、視線を上げる。
鋼の如き筋肉が弛緩してゆくような感覚、淫毒の類か、と勘ぐるも正体は掴めず。
しかしてそれを示すかのように、曝け出されている股座…牝孔からは糸引く熱い蜜が零れ落ち…牝の匂いを立たせてゆく。

虹石の獣 > 「――ダガ、試シタ事ハ、ナイダロウ。」

その知見を、得ていない。 それに何より、決して少なくない数の、ニンゲンの雌は
今の鬼と同じ様な事を、さも当然の様に言い放つのだ
一度では、結論を出すには早いとでも言うかに、鬼の言葉を聞き流し
其の胎へと突き立てた尾針から、熱、其の物を流し込んで行く

その針を抜かぬ儘に、今度は量の前足を持ち上げ
鬼が戒められている石壁へと、自らの体重を乗せながらに、膂力任せの蹴り下ろしを放てば
戒めごと石壁を、背後の空間へとぶち抜いて、鬼を床面へと押し倒し――

「……ニンゲンニハ効イタ、オマエハ、ドウダ。」

――答えと言うには曖昧な。
だが、言葉よりも、鬼自身の胎の方が余程雄弁に、答えを得よう。
狂わされて居ると感じる筈だ。 理性とは乖離して身体が、胎が、蕩けて行く。
それは、鬼の上に身体ごと伸し掛かった獣の、其の下肢に
鮮やかな桃色の陰茎が垣間見え、鬼の腹へと擦り付けられた刹那、酷さを増す

――尾針が漸く引き抜かれ、尾が、鬼の腰元に巻き付くだろう
磔とされて居る其の身を軽く浮かせ、獣の胴へと僅かでも引き寄せれば
体毛の中に埋め、その拍子に、擦り付けていた陰茎の先端を、鬼の股座へと捻じ込んで

無防備となった、其の肉路を。 抉じ開けるようにして、奥まで。
子袋を叩き付け、肉の輪すら拉げさせて、勝手知ったる様に、貫かんとする。
――一度、叩き伏せた雌に対して――其れが、雄として、当然で在るかの様に。
文字通りの蹂躙を。 ――されど、其れが雌である事を解っているかに。
獣よりも寧ろ、人、に近しい探り方で――暴いて、往くのだ。

宿儺 >  
「──、ふ、……ふーっ……」

壁をぶち抜き、瓦礫と共に組み伏せられた女鬼。
その様相は獣を睨めつけている、も。
身体から匂い立つ牝の匂いは強くなる一方。
獣の言葉には応えない、しかし──。

「っく……ぅ……っ♡」

鮮やかな逸物が見事に割れた腹をなぞれば、熱がより高まる──。
引き締まった胴が引き寄せられ、弛緩した下肢、股座へ…熱塊が捩じ込まれてゆく。

「う゛、あ゛ッ……♡♡」

その威容は如何程か。
人の娘と比べれば大柄な女鬼、ではあろうが──その先端は悠々と胎を穿ち、濁りつつも色のある声色を女鬼の口から零させる。
淫毒か、あるいは別の何かによって弛緩しきった女鬼の胎は締め付けも程よく、牝として牡を迎えるに相応しい柔らかさへと変化えられて──。

「(力が──、籠もらぬ…っ……♡ 腹、が……暴、かれ……っ♡♡)」

身を灼く様な牝としての快楽が背を貫き、女鬼の脳神経を焼き切りながら、その肉は雄の獣を受け入れてゆく。

虹石の獣 > 「――――――クゥルルルル……。」

返答がなくば、其れ以上の言葉は無い。
再び、独特な獣の鳴き声を響かせながらに、交尾が、始まる。
割り拓く様な陰茎の先端が、余りにも容易く鬼の腹を貫けば
巨躯たる獣の、人の其れとは形を違えた砲身が、子袋をも、暴かんとするのだ

獅子よりも大きな体躯の獣、身体の小さな物では、到底受け入れきれぬ長大な其れが
女の胎に、其の輪郭を、子袋の存在を、浮き上がらせて仕舞い兼ねぬ程に捻じ込まれ
普通であれば、結末はどうあれ、抗う事は叶ったであろう胎奥を
無防備を良い事に、拉げるほど力強く、抉り崩して行く

「―――オマエハ、怯エナイノダナ。」

――獣が、ふと、そう問うた。
其の胎を暴かれながらも、ぎ、と睨みつける視線を変えぬ儘の鬼
獣の経験上、大抵の雌は、自らに為す術が無いのだと理解した途端
怯え、恐れ、諦めの感情を見せる事が殆どだった。
だが、この鬼は違う。 隙あらば、狩る側へ舞い戻らんとする圧を失くさぬ。
其れが、獣にとっては珍しく感じたのだ。 ――人間ではない、オニ、と自らを呼ぶ、雌を。

そうして、胴に巻き付いた尾が、するりと先端を伸ばして
鬼の股座を辿り、交尾に使われて居る孔とは違う、もう一つの孔を辿る
そして、其処に――尾の先端を、突き刺すようにして押し込めば
中から、ひっそりと潜り込んでいた、粘体生物の居残りを
ぐじゅりと、腸奥から引きずり出すようにして、追い出してやらんとするだろう

其の儘、放って置けば、臓腑が食われるのは同じ
今は隠れ潜んで居たが故に、食い破られたりはして居ない筈だ、が
――尾に絡ませ、無理やり引きずり出さんとする其れは
交尾に使われる孔の方とは、また異なる感覚を齎して仕舞うか。

宿儺 >  
ふー、ふー、と呼気を荒げながらも、牝の肉が穿たれる快感に抗わんと睨めつける様。
それは罠にかかったとて、容易に組み敷かれていることへの屈辱故か。

「っぐ…♡ がっっ……♡」

め゛り、と腹を押し上げる程に深く突き込まれれば、さしもの女鬼もその口から色混じりの苦悶を零す。
深く彫り込まれた腹の下、下腹部を迫り上がり、そのカタチを浮き上がらせる。

「──、おび、え…? 莫迦なことを」

五体さえ満足であればすぐさまその巨体を蹴り穿ってやらんと、意気を見せこそする。
少なくとも諦めとは無縁なのだろうが、相手が強き獣であるならば余計に闘争心が勝ってしまうのが困った鬼である。
獣が、そんな牝を組み敷いて何を想うかなぞ、知る由もないが──。

「──、つ…其方、は……ッ ───、っ♡?!」

しかし不浄を暴かれることまでは想像にない。
まるで内容物を穿り出されるかのような感覚に耐えかねた様に四肢を張り、震え跳ねて──。

虹石の獣 > 「――――オマエハ、強イ。 ニンゲンヨリモ。
ニンゲンノヨウデ、ニンゲンデハナイ、ダガ。 ――強イ雌ハ、強イ仔ガ産マレル。」

故に、好ましい。 獣としての合理的な考え方。
相手に敵愾心が在ろうと無かろうと、獣にとっては無関係だ。
襲って来るならば打ち払い、倒したならば、孕ませ、種を繋ぐ
其れが自然の摂理。 ヒトの摂理では無い、獣の道理。

一際律動を強めれば、本格的に仔袋は拉げて行く。
肉の輪が、熱塊の先端を押し留められなくなれば、其の瞬間が
雌にとっては、致命的な、蹂躙の瞬間に等しかろう

其の上で、後孔側から引きずり出さんとする粘体生物は、抗って、奥へ、奥へと逃げ込もうとする
残滓を遺すまいと、うねる其れを起用に尾で絡め取り、徐々に引き抜いて行けば
幾度かの抽挿を繰り返したのち、堪えんとする鬼の抵抗を嘲笑うかに
粘体が、徐々に引きずり出されて行くだろう
抵抗した分、大きな個体。 其れを、最後は一息に、ずるずると引き剝がしては
べしゃりと、遠くに放り捨てて――

「―――オマエ、食ワレルノハ、惜シイ。」

――雌として、か。 其れとも。

再び尾の先端が、粘体を引きずり出して一瞬、空虚となった後孔へと捻じ込まれ
腸壁越しに、子宮の裏側を、ごりゅ、と押さえ付けて、閉じ込める

逃げ場を、奪う、様に。

宿儺 >  
獣の目的が、獣の口から語られる。
故に喰らうでなく、犯す。
生殖本能、より強き種へとつなぐための自然の理か。

「か、はっ……♡」

ずるりと後孔からスライムを引き摺りだされ、顎先を跳ね上げ喘ぐ。
身を跳ねさせ、豊かな乳房を揺らす様は組み敷き凌辱する獣にとっては人間の雌をなんら変わりはないだろう。

「喰われるのは、惜しく…貴様の、仔をはらめ、と…?
 御免、被る───ぐ、ううッッ♡♡あ゛、ぎッッ♡♡」

同時、両孔を穿たれる。
人と変わらぬ形の仔袋を圧し拡げられ、その中へと先端を捩じ込まれれば、さしもの鬼も耐えかね悲鳴にも似た嬌声があがる。
瞬間に両腕、そして両脚を封じていた光条が音を立てながら砕け、黄金色の魔力の粒となって散る。
とはいえ、淫毒──らしきものに侵された女鬼の肢体がすぐに抵抗の力を取り戻すかといえば……。

虹石の獣 > 「ナラ、退ケレバ良イ。 ……オマエガ、強ケレバ、ソレデ済ム。」

抗う事もまた、赦された権利だ。
雄が雌を選ぶように、雌が雄を選ぶ事も道理である
今回は、鬼が既に捕らえられて居たと言う状況なれど
其の四肢が無事であるならば、再び相まみえた時は、獣を退ければ良いのだ

だが、退けられなければ。 ――結末は、同じとなるだけ。

仔袋が抵抗を緩め、熱塊の蹂躙を赦したのと
鬼の四肢が自由を取り戻したのとは、殆ど同時であったか
枷が弾け飛んだ光景は、獣も又見て、理解していた。
だが、其の寮でが、或いは両脚が揮われる事を危惧するよりも
磔から自由となった鬼の身体を、尾で持ち上げ、自らの体躯に、体毛にしがみ付かせるよう押し付けて遣れば

「――――――グゥルルルルルゥ……!」

其れ迄とは異なる獣の咆哮。 空気を静かに振るわせる、魔力帯びた其れと共に。
熱塊の根本が、逆流を防ぎ、栓をするかに、ぼこりと膨らんで隙間を埋める。
仔袋の一番奥へと槍先を向け、後孔から押し込んだ尾の行き止まりへと
叩き付ける様に、繰り返しの暴虐を齎せば、其の果て

――濁流めいた、人の其れとは比較にならぬ、熱が、精が、爆ぜ上がる

一瞬で仔袋を満たして、其れでは到底収まらぬ精が、ぼこりと、鬼の腹を押し上げ
尾の先端が、張り詰める子袋を、腸壁越しに、ぐりぐりと捏ね上げて"悦"を齎さんとす。
其れが――獣を、単なる獣に留めない、知性の一面、か
覚えている。 間違いなく、人間の知識を覚え、実践して居るのだ。
覚え込んだのか、或いは、誰かが教えたのか、何れにしても。

――性質が悪い事には、変わり在るまい。

宿儺 >  
四肢が解放される。
女鬼の気性であれば即座にその首を狙うか、腹を蹴り上げるか…。
しかし身体が弛緩し自由が効かぬままではそれも適わず、寄り逃げさぬといわんばかりに身を寄せられ───。

「──、ぅ、あ゛……ッッ…♡♡」

腹の奥で熱が爆ぜた。
屈強な腹を圧にてゆうに押し上げる程の濁流、
大柄な女鬼の胎内とて収まりきるものではない。

自由となった四肢を幾度も激しく痙攣させ、やがてそれが収まる頃には、憔悴したかの様にだらりとそれは垂れ落ちて。

「───、♡ ……ッ、……♡」

ぐりぐりと、捏ね回す様な腹奥を穿たれ続け、その度に浅黒い肉体は跳ね、合わせ暴れる様に豊かに実った肉鞠が踊り跳ねる。
結合部からは果てた証ともいうべき雌の蜜が噴き出し、石畳に溜まりを作り始めて………。

虹石の獣 > 鬼の四肢から力が抜け、戒めが無くとも、抵抗の気配が消える。
脈動し続けている陰茎が収まらぬ内だと言うのに、律動が続き、奥を抉る
まるで、精を僅かでも奥へと押し込まんとする様な――獣らしい、本能的な、其れ

無抵抗となった鬼に構わず、寧ろ、其れ幸いとばかりに其の身体を掘削し
絶え間ない絶頂に胎を昇りつめさせ続けては、鬼に、獣の種を根付かせ
仔袋を屈服させんとし続けるのだ。
一度で終わる筈も無い、全てを溺れさせるような精の濁流が
胎へと目一杯に詰め込まれた、其の後で。

「――――――グゥルルルル…!」

再び弾ける、熱塊。 雪崩れ込む様な勢いで、仔袋を襲う二度目の吐精。
みちり、みちりと、胎を張り詰めさせて行きながら、その内側
卵巣すらもが拉げ、無理やりに命の欠片を絞り出されるかの、苛烈な交尾を続けるのだ。

――鬼の言う通り、獣と鬼では、命は根付かぬのかも知れぬ。
だが、其れを証明できぬ限りは、獣に其れを、止める道理は無い。
鬼を抱えた儘に、其の上から、自らの体躯を覆わせれば
床との合間に鬼を挟み込み、柔らかな体毛の中に、鬼を埋めて
外界からは、其の姿が見えなくなる様に閉じ込める。

――逃れられない、孕み袋とするかの、様に。

宿儺 >  
どれほどの精を放ち終えれば獣は鬼を解放するに至ったのか。
巨大な獣の体躯に覆われ、姿が見えぬままに苦悶の声が僅か、漏れ抜けるのみ。

獣の腹の下、まるで無数の魔物に種付けされたかの様の姿に変えられ、
淫毒も薄れようといった程の時間が経とうも、凌辱され続け、獣の孕み袋かの様に扱われた肉体はその四肢に抵抗の意思を伝えず。

「──、ぅ……ぁ…、ァ……」

か細く漏れる声は、獣に揺り動かされる度に漏れる程度のもの。
既に鬼にまともな意識はなく、突き上げられるたびに白目を剥きかけては僅かに意識を覚醒させるに留まる。
その腹の奥に渦巻く熱は歪に鬼の肢体を歪め、排卵を促す──荒々しき鬼の卵命は獣の精と喰らいあい、着床を許さない。
だからこそ、獣もその行為を終わらせようとはしていないのだろう──。
既に腹に収まりきらぬ白濁とした熱精が、鬼の腹を穿つたび結合部から耳を覆いたくなる様な音と共に溢れ噴き出す有であったが、生憎と女鬼は不死身の肉体を持つ悪妖…息絶えることすら、許されず。

虹石の獣 > ――――遺跡の奥底、其処は、人が踏み入るにも難しき場。
種を継ぐ獣の傍に、最早他の獣も魔も近寄る事は無く
"それ"を、止めようとする者もまた、他に居る筈も無い
時間が過ぎる感覚すらも曖昧と成り果て、鬼の自我すらもが曖昧となる頃

――虎の如くに、数え切れぬ吐精を繰り返した獣が、其の動きを一度止める。
熱塊を引き抜く事はしないまでも、鬼の胎に根付く気配の無い命に
少しばかり惜しむ様、小さく喉を鳴らしてから。

「――――……クゥルル…。」

――精を、噴き上げる。 されどそれは、其れ迄とは違い。
仔袋に蓋をするよう、肉の輪付近で徐々に固まり――栓代わりを、果たすだろうか
目一杯に詰め込まれた精をそれ以上漏れ出さぬ様に塞ぎ
胎の中で、余りにも強靭な鬼の卵と、獣の精を喰らい合わせる。
鬼が全てを喰らい尽くすか、或いは――挑む遣り方を変え、代わりに
ぐったりとした鬼の身体を、抱えながらに立ち上がれば。

「―――……覚エ込メ。 ……今ハ孕マナクトモ、何時カハ。
ソレマデノ、仕込ミ、ダ。 ……ニンゲンデナイモノ…、……否、オニ。」

――尾の先端が、歪に膨らんだ鬼の腹上を、捏ねる。
張り出した両翼を直に捉え、排卵を、促す様に。
そうして、鬼を抱えながら、遺跡の奥へと進んで行けば
先刻自らが身を休めていた場所まで、連れて行くのだろう。

其れは、この移動の合間が、僅かに赦された小休止であると言う事。

ご案内:「無名遺跡」から宿儺さんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」から虹石の獣さんが去りました。