2024/09/22 のログ
■アルマ > 無名遺跡の迷宮を1頭の狼が彷徨う。
青を煮詰めたような黒色の体毛に眼光鋭い獰猛な仔狼。
その身にまとう気配は雄々しい狼そのものであるが仔狼。
何故かと問われると答えは極々シンプルにて簡単である。
このアルマ/魔獣は製造されたばかりなのだ。
当然の事ながら誰かが意図して製造したわけではない。
なぜなら製造するノウハウは既に失われて久しいからだ。
では、なぜ?と更に問うならば、正しく言葉にするのなら、製造されて成熟する前に封印されて、それが何かの拍子に解除されたのだ。
目覚めたばかりのアルマ/魔獣。
知能も知性もまだ覚醒には遠く、正しくアルマ/兵器である気配はあれど、残念ながらそれが第三者には虚勢に見えるほどに仔狼、けど、周囲に巣食う魔物は気配におびえて姿を見せない。
兵器であり魔獣/魔獣であり兵装
今宵は外界に初めて出没した若いアルマは迷宮の中をチャカチャカと爪音響かせさ迷い歩く……生まれながらにしてその本能的が赴くままに獲物を探しながら。
■アルマ > 硬質な爪と石畳みがぶつかり合う音がちゃかちゃかと。
魔物が息をひそめている無名遺跡の迷宮に爪音と共に「くぁ~」と小さなあくびが混じり始める。
小さくも獰猛なるオオカミをベースにしたキメラ型の魔獣は安全な場所を探して巣にすべく、当初の目的とは違う目的をもって迷宮をさまよい続けるのであった。
ご案内:「無名遺跡」からアルマさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にモルガナさんが現れました。
■モルガナ > 「まったく……。家で大人しくしていればこんなことにならずにすんだでしょうに」
近衛騎士団を率いて無銘遺跡に赴いたのは理由がある。
家を飛び出した貴族の三女。見目麗しく魔力の質と魔術に秀でた才女。
冒険譚に想いを馳せて窮屈な屋敷を飛び出した末に冒険者となり、行方を眩ました。
当人は知らぬが家を飛び出した後も領主たる父の息がかかった見張り役に足取りは把握されていたが、
無銘遺跡への探索を最後に消息は掴めぬこことなった。
ミナスジェイラスより爵位は低いが人脈と資産は備えている豪商上がりの新鋭貴族。
貸しと繋がりを作るのは悪くないだろうと言うのは長女たる自分と領主たる次女の判断。
が、ようやく見つけた手がかり……、豪奢な装飾を施した特徴的な杖は分岐点の始まりに据えられていて。
「……仕方ありませんわね」
近衛騎士団と共に分かれ道を二手に分かれ、手分けして捜索を開始する。
だが、更に二手、更に二手と入り組んだ道は人数を分断し、やがて、自身一人となって奥に望む。
「……流石に、考え直すべきでしょうか」
独り言ちて、踵を返し、孤立したことに危機感を覚えたのは、狙う何かに目をつけられた頃合いだろうか。
ご案内:「無名遺跡」からモルガナさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 九頭龍山脈の麓に点在する名もなき遺跡群の一つ。
古代文明の名残である無機質な建造物に、苔が生す通路を歩くのは中年の冒険者。
魔物が蔓延り、罠も多い場所ではあるが、その分、財宝や魔導機械が発掘されるこの場所は、
冒険者たちにしてみれば、絶好の稼ぎ場の一つである。
無論、時と場合によっては獲物がかち合う事も存在するが、
「……ん? 今の物音は、同業者か? ――――おぉい。誰かいるのか?」
T字路を曲がった所、前方から響き渡る物音を察知して足取りを止めると、
手にしたランタンを左右に揺らしながら音源の方角へと合図をして見せる。
互いに互いの正体が分からず、万が一の出会い頭の衝突事故を避けるため、
魔物かも知れぬ相手に、未だ姿が見えぬ内から自身の存在を明かす。
勿論、通路の角を利用して半身を隠し、急襲された場合への対策や警戒も抜け目なく行っていた。
ご案内:「無名遺跡」からトーラスさんが去りました。