2024/09/13 のログ
ご案内:「無名遺跡」にアルマさんが現れました。
■アルマ > 無名遺跡の迷宮を1頭の狼が彷徨う。
青を煮詰めたような黒色の体毛に眼光鋭い獰猛な仔狼。
その身にまとう気配は雄々しい狼そのものであるが仔狼。
何故かと問われると答えは極々シンプルにて簡単である。
このアルマ/魔獣は製造されたばかりなのだ。
当然の事ながら誰かが意図して製造したわけではない。
なぜなら製造するノウハウは既に失われて久しいからだ。
では、なぜ?と更に問うならば、正しく言葉にするのなら、製造されて成熟する前に封印されて、それが何かの拍子に解除されたのだ。
目覚めたばかりのアルマ/魔獣。
知能も知性もまだ覚醒には遠く、正しくアルマ/兵器である気配はあれど、残念ながらそれが第三者には虚勢に見えるほどに仔狼、けど、周囲に巣食う魔物は気配におびえて姿を見せない。
兵器であり魔獣/魔獣であり兵装
今宵は外界に初めて出没した若いアルマは迷宮の中をチャカチャカと爪音響かせさ迷い歩く……生まれながらにしてその本能的が赴くままに獲物を探しながら。
■アルマ > ベースであるオオカミの因子が嗅覚を鋭敏に、ヘビの因子がもたらすピット器官という温度差のある物体を視認する能力、聴覚はコウモリの因子と、小さなマルマ/魔獣には様々な能力が付加されている。
もし、この小さなキメラと契約して装着すれば当然装着者はその力を得ることができるが、またそれは別の話。
本来ならばその因子を自在に操るだけの知性と術を持つのだが、小さなアルマ/魔獣はそれだけ成熟する前に排出された為に、自由自在にとはいかず今はベースの狼の嗅覚に加えて一つだけ聴覚をコウモリの因子で増幅させて、かすかな音を拾いながら、己以外の存在を探しさ迷い歩く。
血肉として食らう為、成熟するための養分とする為、或いは繁殖の相手とするため――…装着者とする為。
1匹は無名遺跡の迷宮を歩き続ける。
まあ小柄な野良犬が散歩しているように見えなくもない、が。
ただ鋭い眼光は健在、普通の生物ではあり得ない青を煮詰めて生み出したような黒に近しい体毛も同様、青く、そして黒い毛並みの獣は魔獣/兵装であった。
■アルマ > 硬質な爪と石畳みがぶつかり合う音がちゃかちゃかと。
魔物が息をひそめている無名遺跡の迷宮に爪音と共に「くぁ~」と小さなあくびが混じり始める。
小さくも獰猛なるオオカミをベースにしたキメラ型の魔獣は安全な場所を探して巣にすべく、当初の目的とは違う目的をもって迷宮をさまよい続けるのであった。
ご案内:「無名遺跡」からアルマさんが去りました。