2024/08/02 のログ
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
■E・T・D・M > ダンジョンが居る
ダンジョンが在る
透き通った、青白い水晶質の建材が惜しみも無く使用されている
というよりも結晶化した鉱床をそのまま刳り貫いて拵えたかの如く空間
突如として薄暗く泥臭い洞窟の景観から突如として様変わりする1ルート
魔物の数も極端なまでに少ないのは、この場所は内部に作り上げたばかりだからだ
行き来しやすいように階段を並べ、戸を築き、回廊の道もごつごつしておらず平らに均してある
観光地として扱っても良さそうな摩訶不思議な空間には何処からともなく聞こえて来るハープの透明感のある旋律が常にかき鳴らされ続け
松明やランタンの代わりに光の精霊が蛍のような燐光を放ちながら要所要所に留まっていた
道筋におけるイベントはさしてもなく、例え初心者の迷宮探検家でも直ぐにでも最奥に到達できる作り
そこは半球状のアーチを天井が描く広間となっていた
そして部屋の中央には意味深な水晶の台座が隆起しており
そこには一本の、周囲を取り巻いている景観と同様の水晶性の透き通った長剣が真っ直ぐに突き立てられていた
台座にはこのような文言が彫り込まれている
少々旧い言い回しだが、少しでも学があれば読めるようなものだ
『選ばれし者のみ、この剣を抜き放たん』
いかにも何かこれから物語が始まりそうな雰囲気がてんこ盛り
しかし当然大した努力もせずに辿り着ける初級ダンジョンの浅層
これは当然、手間暇をかけて迷宮内に仕込まれた罠なのだ
■E・T・D・M > もしも剣に近づけば、目に見えない奏者たちのオーケストラが豪華になって行く
刀身に彫り込まれている呪文(特に意味は無い)があたかも共鳴するかのように輝き始める
辺りの神聖な雰囲気が深まり、明度が絞られ薄暗くなり、剣の周りだけが際立つように眩くなる
いかにもな演出効果に加えて今も多角度より見張っている水晶眼を経由する魔法が精神性に干渉し
今の自分ならば何でも出来るんじゃないだろうか?という全能感を刺激し、同時に危険への警戒心を減らそうとする
全てはそれっぽいおとぎ話の演出の為に
そしてその後に発生するイベントの落差の為に
映像の撮影は維持されている
ある一定の地域で時折に動物の生態を確認目的で配置されている監視機能を持つ魔法映像機などと同じような感じだ
とても時々に野生動物などが入り込んで来る時もあるが
大抵は剣を抜くような知恵も機能も持っていないので剣の匂いを嗅いだり噛んだりする程度で出て行っている
ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。