2024/03/07 のログ
ご案内:「無名遺跡」にアンネリーゼさんが現れました。
アンネリーゼ > 女が手指にて聖印を刻み、澄んだ声色で祈りの音韻を唱える。
そうすれば湿った遺跡の広間の石床に、複雑な幾何学と古代文字の織り成す呪紋が淡く発光し。
暫く燐光を帯びて周域を照らしていた其れが寂光となり、再びの闇に還る頃。女は印を解いて、ふぅと息を吐き。

「…これで、暫くは魔の脅威に晒されず、安全が保たれるかと。」

外した手袋を嵌め直し乍ら、依頼人…若しくは護衛か。同行者へと振り返り、告げることをする。
此処は遺跡の浅層と中層の境界付近、宿営場として多くの探索者に利用される休息の為の空間だ。
比較的安全の保証される場ではあるが、更に万全の護りを期す為に、綻びを強化するのが此度の女の役目。
守護という側面にて、恐らく大陸という範囲に於いても──彼女の才覚は指折りであり。

「勿論、絶対とはまいりませんわ。 遺跡に蔓延る闇には、ときに神威すら──かそけきものとなりますゆえ。」

お気をつけを、とやんわり言い置いて。中層へと到る通路の闇を眸細め、見遣った。 

アンネリーゼ > そして、役目を終え。女は場を後に──。
ご案内:「無名遺跡」からアンネリーゼさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
E・T・D・M > ダンジョンが居る
ダンジョンが在る

年明けを迎えてはや幾日か
三寒四温という言葉があれども、寒暖の差異が激しい気候が続いている
ダンジョンの外では現状においては冬の名残を引き摺るが如く
まだ冷感が蔓延ってもいるようだ
それが故に四季というものが直接には殆ど関わらない迷宮内でも
その流行というものを拾い上げて反映させる事もある
比較的に迷宮内の浅い層においてだが、一面において白い湯気が立ち籠っている
地べたの岩盤は靴を脱いでも大丈夫なように、凹凸を均してつるつるに整形済だ
そして広間状となっている中央には半球形状の窪みが出来上がっており
そこには今も湯煙を吐き出しているお湯が滾々と湧き立ち続けている
つまるところは温泉だ、骨身まで冷え切った御仁でも温まれるように

E・T・D・M > 勿論タダの温泉という訳ではない
これも寄せ餌であり、また撮影の一環である
曇り止め加工を施してある水晶質の目が
一見すれば直ぐには露見しない場所に潜伏させてあった
1カメ、2カメ、3カメ、多角的な角度を網羅した、完璧とはこの事
此処に立ち入り無防備に湯に浸かるような輩は、そのもろ肌を曝け出す事になるのだ

が、勿論目当ての被写体ばかりが来る訳ではない
寧ろ特に必要性の無い湯治を行うものが9割以上を占める
迷宮に棲み付いている魔物や野生動物が湯舟に浸り
危険性の薄い浅層である所為か近場の村から湯治に来た老年の男女が長湯をしていく事も在る
スプラッタムービーを記録したい訳ではなく、官能な記録を残しておきたい訳で
そういった際に危険な他の寄り付く魔物を排除する警備員のような真似まで二足三足の草鞋
朱玉の撮影チャンスはそうそうは訪れない、一瞬一秒が雌伏の時であるのだ

E・T・D・M > 温泉の前には看板が立っている
この手の湯治場に良く在る泉質という奴だ
効能は神経筋肉間接痛打ち身冷え性火傷内臓疾患美肌健康飲用可花粉症
最近やけに鼻水涎涙ぼろぼろくしゃみ頻回な御仁も少なくなく
外界の流行りや季節には敏感でなければならない

ざば、と、湯の上に浮かんでいる垢や毛やその他の汚れを天井から這い降りる触手が網で掬って隅に捨て去る
そして簡素な湯中の清掃を終えると共に、剥いた柑橘の皮や、野生の香草を干したものを湯面に放って浮かべた
抽出したオイルをぽとんと数敵垂らしておくと、湯煙の中に清涼なアロマが孕み出す

ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。