2023/09/30 のログ
ご案内:「無名遺跡」にミケリアさんが現れました。
■ミケリア > 「う~ん……困りましたねぇ……」
形の良い眉を「へ」の字に曲げて、天井を見ながら困り顔。
今日は知り合いの冒険者パーティにヒーラーが足りないということで、遺跡探索に同行したのだけれど。
癒し手や魔法使いとしての自信はあれど、冒険者としてはまだまだ素人。
うっかり落とし穴のトラップを踏んで、一人だけ下層に落ちてきてしまった。
「こういう時は……助けが来るのを待った方がいいのでしょうか……」
上に戻ろうにも、落ちてきた穴は自動的に閉じてしまったらしく、天井に紛れてしまった
下手に壊せば天井そのものが崩落してしまうかも知れない。
扉はあるけれど内側からは開かず、どうやら完全に隔離された部屋のよう。
溜息をつくと、転がっていた瓦礫の上に腰を下ろす。
しばらくは仲間が助けに来るのを待とう……もしくは、別の被害者が落ちてくるまで。
ご案内:「無名遺跡」からミケリアさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 詳しく知らない、そんな場所を探索する時。
何かを地面に撒き、進めば、戻る事が出来る。
どこかで読んだ本に、そんなものがあった気がする。
「たまには、こうした方法も、悪くはないのぅ。
しかし、こんな方法を思い出すとは、さすがは妾じゃな!」
偶然とは言え、おやつとして持って来たキャンディーの器。
一定距離を進むごとに、ぽと、と一個、また一個と、それを落としてゆく。
包みはそのままにすれば、戻る際に、回収しても後で食べれる。
いつもは適当に突っ込んでいるから、後々、迷う事も多かった訳だが。
今回、これならば、安心して適当に突っ込んで行けるものだ。
…いや、普通にマッピングくらいしろよ、と言いたいだろうが。
そんな面d…じゃない、そんなものなくとも、きっと大丈夫
ともあれ、少女は周囲を狐火で照らし、ずんずんと先へと進んでいた。
幸いに、罠はない遺跡だったみたいで、調子よく奥へ奥へと進んで行け。
「………行き止まり、か…」
調子が良いのは、そこまでだった。
行き着いた先は、何も無い大きな部屋。
実際には、隠し扉があるのだが、入ったばかりで、気付けるものではない。
■タマモ > 一見、何もないような、そんな大部屋。
しかし、少女は何もないと、すぐに立ち去る事はなかった。
「ふむ…ふむ…?」
ゆっくりとした足取りで、室内へと足を踏み入れ。
壁際を、ぐるりと回る感じで、歩き始める。
少女は直感が鋭い、ここには何かある、と感じ取ったからでの行動。
時折、こん、こん、と壁を軽く叩いたり、たしたしと、床を数度踏んだりしてゆく。
実のところ、多少なりとも、魔力を感じ取ったりと、それが出来れば簡単に看破出来たりするが。
少女には、無意識な魔力はあっても、それを手繰る術はない。
なにやら怪しくは感じ取れるも、簡単には見付からないその場所を。
それでも、直感を信じ、探り続けていた。
■タマモ > こん、こん…かんっ、壁を叩く手が、ぴたりと止まる。
ただの壁ではない、重くない、軽い音。
「さて、この辺り、ではあるんじゃが…
まぁ、そこらに何かしら、見付かるじゃろう」
行き先が見付かれば、次は、それを開く何かを探す。
大体は、その付近にあるのだが…時に、まったく関係ない場所にある場合もある。
それに関しては、さすがに、これを設計した主によりけり。
正直、壁をぶち抜く手もあると言えばあるが、それを望む少女ではない。
こう言ったものは、仕掛けを見付けてこそ、意味がある。
ぺたぺたと、適当に壁や床を触れていき。
その何かを探る…ついでに、一応、周囲にも注意を払う。
余程、誰か来る事はないだろうが、誰か来た時の為に…隠れる準備も。
こうして、何かを探る時にも、悪戯心は忘れないのだ。
もっとも、少女は肝心な事を忘れていた。
ここまで、キャンディーを落とし、誰かが来ている事が示されている。
地面に撒いたキャンディーを辿る誰かが居るなら、明らかに、誰も居ないのはおかしい。
とは言え、その誰かが隠し通路を見付けたりしたら。
それはそれで、己としては、虚しさを感じてしまうものではあるだろう。
ご案内:「無名遺跡」にバンスデットさんが現れました。
■バンスデット > ドスン、ドスン、という足音が後ろ。丁度飴玉を撒いてきた道筋を辿って、追いかける様に近付いてきている。
先日山の中で三日三晩どころか十日十晩犯し続けたオークの足音。
命令に従うだけのオークだったために隠し通路などを見つける事もなく、目標であった少女の前に巨体を現す。
ただ違うのは、対狐特効の捕縛紋様が刻み直されていたという事。
動きを止めさせ、捕獲するための紋様――なのだが。
他にもいくつか、先日の失敗から狐美少女の力への対策が組み込まれている様だった。
『あっあー。ん-。聞こえるかな?タマモ君。我々としては君に危害を与えたくはない。どうだい、君としてはこういう鼻持ちならない奴に一発加えて見たくはないかな?
率直に言おう。遊びに来るつもりは?』
一つ違ったのは、オークの身体から発せられた声がオークの物ではなく人間の声だったこと。
言葉通り鼻持ちならない、権力を振りかざすタイプの声が発せられていた事だった
■タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れる。
正直、己の聴覚なくしても、聞き取れるレベルの足音、ではあるのだが。
そして、その足音の主が、その部屋に訪れた時。
あぁ、やっぱり、みたいな表情を少女は浮かべた。
さすがに、ここまでの足音を立てる相手なんて、数が限られる。
魔物であれば、すでに倒しているだろうし、後からわざわざ付いて来る、なんて事はない。
「おやおや、こんな場所にまで、わざわざ足を運ぶとは…そんな図体で、元気なものじゃのぅ。
と言うか、お仕事ご苦労様、ってやつじゃろうか?
まぁ、もう少しで、お楽しみってのを奪われたんじゃ。
相応に、見返りはあるんじゃろうなぁ?」
その言葉は、その声の主に、と言うよりも、そのオークへと向けられたもの。
そして、続いては、その声の主に向けたものだろう。
軽く肩を竦め、そう伝えれば。
小突いていた壁から手を離し、ぐーっと伸び、くるりと振り返る。
内心は、どう思っているのか、分からない風だが。
それを求めると言う事は、ほぼほぼ、やる気にはなっている、と言うのが見て取れるだろう。
まぁ、後は、あれだ。
その理由が、相手の鼻っ柱を圧し折る楽しみを、なんて事もあるのだが。
そこはあえて言わず、賞金なり賞品なり、それを理由にして、みたいに話を付けようか。
■バンスデット > 十一日目に流石に飽きたのか、他に興味が映ったのか。あっさりとオークは無力化させられて日常に戻っていった狐の少女。
その時でさえも勃起が続いていた様に、今もまた。まるで目の前のご馳走である狐娘への興奮を押し出す様な肉棒を勃たせている。
返された声にオークではなく人間の声が愉悦を孕んだ声音で答えて見せる。
『――富裕地区に豪邸1つ。貴族に顔は利く方なんでね。君の貴族への推奨と、君の好きな男女を何人連れ込んでもお釣りの出る広さの豪邸を進呈しよう。
勝ち抜く事が出来ればね。そして裏側の闘技場の商品授与式には私が出るしきたりだ。』
貴族への推薦といっても、王国へ忠誠を誓うだとかそんなものではない。
ただ行動範囲を広げるための物と、彼女の事をある程度調べたのだろう。使い魔を含めて数十人規模を侍らせる事の出来る豪邸が提示されていた。
問題なのは前哨戦含めて3回闘技場側のルールで戦う事になるくらい。
振り返る狐美少女の視線の先にはオークがタマモを見つめながら涎を流し、勃起からは相変わらず精液を垂れ流しながら用向きが終わるのを待っていた。
■タマモ > 「ふむ…」
目の前のオーク、それがどんな存在かは、何度か目にした事があるから知っている。
それを思い出してか、声の主が提示した報酬の事を考えているのか。
軽く思案するような、そんな仕草をした後に。
「まぁ、面白ければ、それで良し、かのぅ。
あれやこれや、面倒な考えは好かん。
やってみれば分かる、と言うものじゃろうて」
結局は、こうして探索をするも良し、何かを賭けた試合をするのも良し、となったらしく。
それに応えるように、ひらりと手を振ってみせるのだった。
場所は、相手が準備している事だろう。
己は、そこへと向かい、適当に相手をすれば良い、との考えだ。
探索を早々に切り上げさせられた分、色々と遊ばせて貰おうと、そんな考えも、浮かべながら。
■バンスデット > そうしてオークと狐美少女は一路ダイラスへ。何が待ち受けるかは当人のみぞ知る話。
ご案内:「無名遺跡」からバンスデットさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にティアフェルさんが現れました。
■ティアフェル > ――っはあ、っはあ。
荒い呼吸を繰り返し、どくどくと胸を弾ませながら目の前の敵と対峙し、
「せあぁぁ!!」
裂帛を放ちながら魔物の脳天にスタッフを振り下ろす――ヒーラー。
冒険者パーティで編成を組んで入ったダンジョンと化した遺跡だったが……、分岐点で魔物の襲撃に遭い後方にいたヒーラーは一行と引き離されてそのままはぐれてしまい。今は2階層辺りでゴブリンに囲まれて、奮戦していた。
先ほど迷い込んだこの狭い部屋にはゴブリンが数匹たむろしていて、倒さなければ前にも後ろにも進むことができず。破れかぶれ気味で孤軍奮闘。
不幸中の幸いか、ホブゴブリンやゴブリンロードなど強化タイプはおらず、数は多いがどうにかこうにか地道に倒すことはできていたが。
「っは、――っふう! んぁ…!」
無傷という訳にはいかない。打撲やら裂傷を負いながらも、斜めから躍りかかって来るゴブリンを蹴飛ばし、正面から飛びかかって来る一匹をスタッフの一撃で薙ぎ払い――一人ではさすがにかなり苦戦を強いられ。残り三匹となったところで、腕や足ががくがくと震えて来て、正直かなり――
「ツライ…!!」
汗を滲ませながら、それでも膝を折る訳に行かず、一歩前に踏み込んできたすばしっこそうなゴブリンにスタッフをスイングさせるが、避けられ。
「――っひ、っぐ……!」
肉薄されて右腹に棍棒の一撃を食らって身体を折った。
■ティアフェル > 膝をついてしまい、いよいよ拙い――と焦燥に汗を滲ませていたが。
はぐれた仲間が間一髪、騒ぎに気付いて駆けつけてくれた。
「っふっはああぁ~、ギリ、セーフ―ぅぅ……」
ゴブリンの残党を制圧してもらい、ダメージを受けた箇所をセルフヒーリングしながら脱力し大きく息を吐き出しながら呟いた。
危険上等の家業ではあるが、まだまだ散りたくはない。今回も命をどうにか拾いながら合流した仲間たちと遺跡を攻略するのだった。
ご案内:「無名遺跡」からティアフェルさんが去りました。