2024/02/14 のログ
ご案内:「ミレーの隠れ里」にゼノ さんが現れました。
ゼノ > 迫害の対象、差別の対象であるミレー族が逃れる為に隠れ潜み、身を寄せ合うミレーの隠れ里。
一つではなく分散化しているのはそれだけミレー族が存在するということもあるが、万が一隠れ里の位置がばれた場合全滅するよりも一つが何かしら犠牲になっても他が生き延びる事ができるようにとリスクをこそ分散化している節があるその隠れ里の一つに最近になって不安の種が芽生えていた。

それは、最近になって他のミレーの隠れ里と連絡を取り合う為に外出していた里に住まうミレー族の一人がいつもなら帰って来ないという事。
また、それを心配して見回りに行った者も帰って来ないという事。

明らかに何か良からぬ事が起きているが、里自体は平穏である。今はまだ、だが。

外部へ連絡が取れない以上自分達で対処をしないといけないが、一体何が起きているのか原因さえ不明の為男衆が武装を常に用意し、女子供も警戒し簡易的なバリケードを設置する手伝いをしながら里を隠す隠蔽の魔術に綻びがないかを確認してと備えて。

だが、そんな不安を打ち消すような朗報がやってくる。

行方不明となっていた見回りに向かっていた女ミレーが帰ってきたのだ。

何があったのか、無事だったのかと衣服一つ纏わぬ裸体で帰ってきた彼女を慌てて里の者達は介抱するが、体調そのものや外傷は特に問題ないと分かればほっと胸を撫でおろすことに。

ただ、女ミレーは何があったか思い出せない、と肩を抱いて怯えるのだけは気がかりであったが、命があっただけマシと言える、落ち着いたら改めて何があったか聞こうと女ミレーを部屋で寝かせ他の者達は外へ。

その夜――女ミレーは異形の赤子を産み落とし、助けを呼ぶこともできず気絶。
生まれた赤子はすぐに移動を開始し、成長し、母胎から得た知識で隠蔽の魔術の要を闇夜に紛れて破り。

そうして、秘匿を暴かれた里を外で待っていた親たる黒甲殻の異形の魔物は隠蔽が破られた事に里の者が気付き警戒態勢に入る前に即座に行動。里へと侵入を果たして。

里の者が成す術なく犠牲となるか、はたまた偶々ミレーの里に滞在していた誰かが立ち向かうか、外の者が助けに駆けつける奇跡を祈るか。どのような結末を辿るにせよ、誰もかが無事でいられることは望めまい。

ゼノ > 迷彩能力に長けた異形の魔物の姿無き侵入と、内部からの仔個体による攪乱により次々とミレー族達は犠牲となり、その後の末路はいっそ男や老人のほうがまだマシと言える悲惨なものに。

幸いであったのは、犠牲となったのは里一つで済んだということ。
不幸であったのは、他の里にこの事態を報せる者がいなかったということ。

ご案内:「ミレーの隠れ里」からゼノ さんが去りました。