2024/07/17 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にボスさんが現れました。
ボス > アスピダから数km離れた丘陵地帯。
女は黒眼鏡の奥にある目を細めて、アスピダへと続く平地部分を見遣った。
山から少し離れた場所に、王国陣地側から蛇のようにくねくねと曲がる道があった。正確には道ではない。
土を掘り、坑木で補強された溝――いわゆる“塹壕”だ。

街攻めで騎士は――少なくとも馬は役に立たない。騎兵は野戦の花形であって、攻城の要ではない。
王国側は長期化するにらみ合いに嫌気がさしたのか、じりじりと戦線を押し上げる策に出たようだ。
エイコーンの進行を妨害し、城塞から放たれる兵器や魔術を防ぐこともできる。
所々破壊された跡が見えるのは、アスピダ側も看過できないと判断したからだろう。

「王国側には賢い人物がいるようだ。いや……必要は発明の母、ということか?」

他人事ながら面白そうに戦場を眺めている。戦場から離れた場所にわざわざ現れる者はいるだろうか――。

ボス > 一時期王国側が大きな作戦に出るとの見方もあったが、その噂が出てからもう随分と経った。
まだまだこの膠着状態は続くだろう。

「『塹壕の中に無神論者はいない』――。大変結構。」

極限状態にあっては普段信仰心の薄い者も神に祈るようになる。それは女にとって好都合だ。
戦場を近くで見物しようとでもいうのか、女は丘を下り始め、アスピダへと向かっていった――。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からボスさんが去りました。