2023/09/08 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にティクスさんが現れました。
ティクス > ここ暫くでまた随分と様変わりしたものだ。
王都への潜入や村への偵察。そうやって暫く抜けていた城塞都市には。見た事もない更なる異形の姿が立ち並ぶ。
お堅い騎士だの空っぽの器だの、ますます、話の通じない相手ばかりが増えていくのは。どうにもやり辛い物がある。

「……本っ当。普通の盗賊に戻りたいよな――」

どうしてこんな事になったやら。
お天道様に顔向け出来ない事こそ変わらないとしても。単なる盗賊団であった頃の方がずっと良かった。
最近はますますそう思えてしまう。

…それでも。団の方針が変わらない以上。命令に従うだけだ。
今も城壁の上、砦の外へと目を向けつつ。
逆に中では暢気に…もしくは、現実から目を反らすべく。酒と女で盛り上がっているらしい一団の気配に。肩を竦める。

何処か久々の、だがこれが。自身には相応しい姿なのだと思う。

ティクス > ――やがて。
見張りの交代時間になったのだろう。城壁上へと上がって来た別の団員から声を掛けられ立ち上がる。

石段を砦の内側へと下っていくのなら。
お楽しみの真っ最中であろう一団からも。此方に誘いの声が来るのだが。

「――今はパス。ちょっと寝ないと身が保たなくて…っさ」

どこまで本当かは別として。往復の仕事から、ようやく、此処に戻って来た事もあり。
少しは身体を休めたいと思えてしまう。

これで一団の男達が、良いから来い、と命じるようなら。立場上拒む事は出来ず、彼等に抱かれる事になったのだろうが。
幸い今は戦利品の女やらだけで、充分足りている、という事だったのか。
それならそれで仕方ない徒、思ったよりもあっさり許された。

要するにそれは。別の犠牲者が居てくれるから、となるのだが。
世の中そんな物である、仕方ない、と。肩を竦めさっさと踵を返して歩み出す。

施設内で一晩休めば、また直ぐに、次の任務が回って来る。
物騒で不穏当で、だが充実した、荒事まみれの日常が。ようやく戻って来そうである――。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からティクスさんが去りました。