2024/08/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に宿儺姫さんが現れました。
宿儺姫 >  
九頭龍山・山中。
巨大な岩塊の上に女鬼が一匹、胡座をかき座り込んでいる。

双眸を閉じ、月の光のみに明るく照らされた山肌。
薄い亜麻色の髪は月光を纏うが如く、幻想的な光景とも思えるか。

「───噴ッッ!!!」

そんな情緒溢れる?光景や雰囲気は、案の定一瞬で崩れ去るのだが。
立ち上がり、己の何十倍はあろうかという質量の岩塊に拳を振り下ろす女鬼。

落雷でも起こったかのような衝撃が、月夜の山に轟く。

宿儺姫 >  
女鬼が拳を叩きつけた位置を中心にいくつもの岩塊に砕け割れる巨岩。

「ふむ……」

一撃の下に巨岩を砕いて見せた女鬼は砕けた岩塊の上に降り立ち、地震の右手へと視線を落とす。
怪力乱神、と呼ばれるに相応しい破壊劇を起こしたそれを一瞥し、月を見上げる。

───物言わぬ岩をいくら砕いたところで。

同族の雄に単純な力勝負で完敗を喫した以上、今以上の力をつけねば雪辱を晴らすことも出来ぬ。

「惜敗なら兎も角、じゃな…」

その場にどっかりと座り込み、腰元に備えた酒瓶を掴み、呷る。

「まぁ、鍛える以外に道はあるまいか」

宿儺姫 >  
強固、堅牢とも言える。鋼と揶揄される肉体もまるで用を為さなかった。
鬼、という種における雄と雌の差を否応なく感じ取らされた。
真正面から力と力で殴り合い、相手にもならなかった以上は認めざるを得ず──。

「…しかし鍛えると言ってものう」

この程度の岩コロをいくら砕いたところで…といったもの。

「結局は、あらゆる者と殴り合って己を強くするしかあるまいか」

がぶがぶと、顎先から酒の雫を零しながら酒を呷る。
結局のところ、やることはさして変わらぬ…といった結論。

宿儺姫 >  
屈強なれど雄の肉体に比べれば、流石に劣る。
乳房は丸く、尻も当然に実る。
闘争には不要といえば不要な肉であれば、己が雌である以上は仕方がない。

それでもかつては同族の雄と十二分に殴り合えていたものだが。

「また闘技場とやらにでも遊びに往くかのう」

自ずと強者も集まろう場所。
この見目故にとある商人のツテを利用してにはなるが。
酒に濡れた口元を腕で拭いながら、そんなことも考える。