2024/07/31 のログ
宿儺姫 >  
「──ん、ぁ。 もう空か…」

ぱた、と鬼の長い舌先に最後の雫を落として、酒瓶は空となる。

「なれば仕方ない。どれ…」

ざぱ、と浅黒い肌から白く濁った湯が流れ落ちる。
立ち上がった女鬼は、白雲の先にある気配を感じ取り、笑う。

「…ほう。小さいとは思ったが、ツガイかあるいは親か。おるな?」

湯浴みの前に捻じ伏せた竜とよりも大きな、それの存在を感じ女鬼はさm愉しげに嗤う。

「ひとっ風呂浴びてすっきりいたところよ。ひと暴れさせてもらうかのう♡」

喜び勇むという言葉がそのまま当てはまるような喜びよう。
女鬼は岩場へと上がれば、どのような相手が待っているのかと期待に旨を膨らませ、襤褸を纏って白雲へと消えていった

ご案内:「九頭龍山脈 天然温泉」から宿儺姫さんが去りました。