険しい山々が連なる九頭龍山脈。
その麓には「山賊街道」と呼ばれる街道が走っている。
その名の通り、山賊などがよく出る場所であり、山の近くや山中を歩く際は注意が必要である。
山賊のアジトなども山中に数多く存在している。
財宝が眠るという洞窟やダンジョンも数多い。
その一方、温泉がよく出る場所でもある。
そのため、温泉宿なども点在し、湯治に訪れる兵士なども少なくない、
※山賊街道や山の中など、そのようなシチュエーションなどでお楽しみください。
参加者(0):ROM(1)
Time:09:19:16 更新
ご案内:「九頭龍山脈 温泉」から影時さんが去りました。
■影時 > 「……まァ、そう都合もよくはならんわな」
肩を竦め、酒瓶に口を付ける。ここに子分たる二匹の毛玉も居れば、揃って呆れたように顔を見合わせたことだろう。
泳げない二匹をこの場に連れて来させる訳にはいかず、雑嚢の向こうの隠れ家で寝かせていれば今は独り。
今少し満足するまで呑んで、身体を温めたら上がるとしよう。
夜はまだ長い――。
■影時 > 「雨じゃなくて良かった。……空が見えるのは、悪くねェ」
一応手が入っている形跡は見て取れたが、そもそもの作りとして天蓋の類は無かった。
往時は雨が降ったらそもそも入れない、ないし雨を浴びつつ温泉に浸かる――という感じでもあったのだろう。
この場合、良し悪しがある。今列挙したのが悪しの要素なら、声に出しながら思うのは良しの要素だ。
空が見えるのは、良い。温泉を囲う岩に背を預けつつ空を仰げば、直ぐに見えてくるものがある。
見惚れる位に丸く、好い月だ。刻限として少しずつ欠けだすだろうが、肴代わりにするには悪くない。
「……――ン、旨い。月と酒ときて、嗚呼。良い女もとくりゃあ云うことは無ぇんだが」
湯に暫し漬けていた瓶を持ち上げ、一口。二口。
穀物を醸した甘さのある酒精が喉を焼き、臓腑に落ちる味わいがとても良い。変な後味もない。
思わぬ所で見つけた温泉だ。酒肴代わりにできそうなものも手持ちにはあるが、温泉に浸かりながらというには余り向かない。
どうせならと冗句めかして零すが、吹き抜ける風の音は嗤っているのか。はたまた呆れているように響く。
■影時 > 秋を過ぎ、冬の気配がいよいよ濃くなってきた九頭龍山脈。
色づいて落ちた葉が落ちれば、寒々しさが増してくる。
だが、この時期だからこそはっきりわかるものがある、と。山歩きに慣れた狩人や冒険者たちが囁く。
息を吐けば白くなる時期となれば、湯気もまた同じように明瞭に分かるようになる。
地下から湧き出た温泉があるのなら、湯気は湯気でも、もうもうと立ち上るそれはもう狼煙のよう。
そうした場所は大概温泉宿として、整備されたりするものだが……。
「……――っ、はー。沁みるねェ。
何だろうなあこりゃ。昔湧いて、枯れたけれども、また湧いたような感じかね此れ」
丸々とした月が煌々と下界を照らす、九頭龍山脈の夜。
かつては小さな湯治場として整備されていたらしいが、その名残を廃墟めいた小屋に残す場所が在る。
枯れて長く放置されれば人も通わない。ただ荒れるばかり。
辛うじて夜露を凌げるかどうか、の如きぼろぼろの小屋を脱衣場代わりとして荷物を置き、並々と湛えられた湯に身を浸す。
雨水が溜まり、それが地熱で温められたのだろうか。それとも、また湧き出したのだろうか。
恐らくは後者と見る。盛況な時は何人も同時に浸かっていたかもしれない広さを、独占できる心持ちは気楽で良い。
目隠しに木塀で囲われていたのだろうが、嵐か動物か何かで倒され、最早見る影も無く。
「手酌で……ああいいや、面倒臭ぇ」
見られて困る――かどうかは、考えない。股間のものまで隠さぬ裸を湯に沈めつつ、後ろ手でごそごそとやる。
指が掴むものをぐい、と引き寄せてくるのは紐を首に巻いた陶製の酒瓶。
湯に浸せば燗付け代わりには、なるだろう。そう思いつつ、きゅぽと栓を抜いて。
ご案内:「九頭龍山脈 温泉」に影時さんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からレイチェルさんが去りました。
■レイチェル > 「なんていうか…ついてない」
街道を歩いている途中、急な雨に遭遇し雨宿りができる場所があればと考え足を速める。
そうして街道を進んでいくことしばらく、山小屋を見つけては雨宿りにちょうどいいと飛び込み。
山小屋に入ればランタンをつける時間も惜しいと魔法で明かりを灯して室内を見回し。
簡単な囲炉裏に使えそうな暖炉、テーブルに椅子、奥を覗けば寝床もあり、どうやら休憩所兼避難所のようなものだろうと検討をつける。
「しばらくは様子を見て、止みそうなら進んで、降りが強くなるなら一泊かな」
室内の確認を終えれば窓の外に目を向け、このまま雨が止むなら出発、強くなるなら一泊にしようと決め。
念のためにと荷物からランタンを取り出せば灯をつけ薄暗い室内を照らすとともに魔法の明かりは消し。
窓際の壁に背を預けるようにして窓の外を眺めて。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にレイチェルさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」から羅獄さんが去りました。
■羅獄 > 「其の内、一人捕まえて吐かせてみるかの…。
と言っても、こう言う手合いに限って妙に口が堅いのよなぁ
下手すれば、勝手に自害しよるし。 わし、拷問が上手い訳でも無いからの…。」
手加減とは難しいの、と言う物騒な言葉を吐きつつ
其の内に森の奥へと消えて行く。
今宵も今宵とて、何処か適当に塒たる場所を探す事になるのだろう
それが、洞窟なのか、或いは其の辺の岩の上なのかは
生憎ながら、当人にも判らぬ気まぐれさ、だが――
■羅獄 > 「あれかのぅ、この間の恨みかのう。
……恨まれるような話では無い筈なんじゃがの。」
心当たりが無いと言う訳では無い。
少し前、交渉人として会いに来た男が居たのだ。
定まった塒を持たぬ己を、よくもまぁ探し当てたと感心したが
問題は其処では無い。 話の内容は、一言で言えば傭兵だ。
報酬と引き換えに、とある領地を荒らして欲しい、と言う物
ただ、其処に付随する報酬が、傭兵に倣って金であったが故と
別段強者と戦えるあても無かったが故に、あっさり断った。
で、其の結果。 ――多分、気に障ったのだろう。 多分である。
「世の中、何でも思い通りにならぬと気が済まん連中も、居るからのう。」
まぁ、其の御蔭で一日の間、何時訪れるか判らぬ暇潰し、が発生する様になったので
個人的には一向に構わぬし、気に留めても居らぬのだが。
―――せめて何者で在ったかだけでも聞いて置けば良かったなと
今更ながらに、門前払い掛けた事だけは、考えが足りんかったと思い直すのだ。
何故なら、今は良いが――多分、己の事だから、飽きる。
其の内に、面倒になって来るのは間違い無いのだ。
■羅獄 > 阿呆の多い事多い事。
何故理解せずに幾人も送り込んで来るのかは判らぬが
兎も角、ここ数日は暇をせずに済んでいる。
木の根元には、叩きのめした黒い装束の人間が一人
殺してはいない、ただ伸びて居るだけだ。 命を奪うほどでも無い。
「やれ、暇潰しにはなろうが、手応えが無さ過ぎての。
暗殺なんぞ、わしには一番相性が悪いじゃろに。」
――そう、死角から、或いは隙を伺っての一撃必殺。
忍びの者とは少々気色が違うらしいが、其の辺りは良く判らぬ
兎も角、本来ならば必勝の一手、の心算なのだろうが
生憎乍らこの身体、生半可な刃なぞ通さぬ身
必殺の一撃が通らなかった後、純粋な殴り合いで勝てるならば
初めから暗殺、なぞせぬのであろうが――。
「まぁ、これで少なくとも、一日はこんじゃろな。
最近は一日一回になっとるからのぅ、やる気が失せたかの?」
――流石に、如何仕留めるべきか、考えあぐねて居るのかも知れない
送り込める手札だって無限では無かろう、よきよき、じっくり考えれば良い
腰の徳利を掲げ、ぐい、と人の身すれば、森の中を歩み進める
―――殺してはいないが、放って置いた其の後で如何なろうが知った事ではない。
獣に嗅ぎつけられなければ、運を落として居なかったと言う事だ。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に羅獄さんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエレイさんが去りました。
■エレイ > 男の予想通り、この晩の雨は止むことなく振り続け──