2024/06/08 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にノイさんが現れました。
■ノイ > 不夜城。その呼称こそが相応しい複合施設が、このハイブラゼールである。
複数の施設、建物、諸々が複雑怪奇に融合し。何時しか一つの巨大な夜行性生物めいて。
無数の人間、無数の欲望、それ等を腹に収める事となった。
つまり何が言いたいかと言うと――欲を喰らう者達にとって。此処は大変に住み易い場所なのであり。
「―――― んー……っ 」
ホテルに誰かを引っ張り込む。遊興施設で暇を潰す。堕落全開で然るべき魔性の娘。
…なのだが珍しく。施設と施設を橋渡しした、外郭めく通路の只中に居た。
眼下に尽きる事ない灯火を見下ろす其処は、所謂絶景として、男女の人気も高いのだが。
時間によっては轟々と海風が吹き上げてくる為、ぽっかりと客足の途絶えるタイミングも存在する。
……今はそんな空白の時間だ。
髪も衣も思い切り強風に嬲られるものの、それはそれで、いっそ涼しい程に心地良い。
体感温度を一気に奪われる感触に目を細めつつ、遠く下方であくせくと行き交う欲望達を見下ろしていた。
熱気と人いきれに充ち満ちた施設内に居続けると…偶には。こんな息抜きも必要となってくるのだろう。
同じように。混雑に疲れた者の一人や二人位はやって来るかもしれないが。
あくまでも施設の一部。穴場とはいえ公共の場。拒む素振りは見せないだろう。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にアンジェラさんが現れました。
■アンジェラ > 「はぁ……。」
小さく嘆息しながらコツコツと足音を立ててやってくる。
先客が居ればまるわかり。人がいるならもう少し取り繕ったかもしれない。
お酒と人の相手にちょっと疲れてしまった。
そんな様子で人気の少ないところを求めてやってきた。
風が気持ちいいな。そんな風に思って視線を上げれば先客が一人。
小柄な、小麦の肌に銀の髪の良く映える少女だ。
どこかのお嬢様のようにも見える。
少しだけ、しまったな、と思いながら歩みを進めようか、別の場所を当たろうかと悩んで脚を止める。
ん、と疲労と良いであまり回らない頭で悩む。
人を見かけて脚を止めて考え事。少々不思議な様に映るかもしれない。
■ノイ > おや、と。風が強い中でも、その足音に気付く事が出来たのは。それだけ例外めいて響いた…他に存在しなかったから、だろう。
悪く言えば物好き。良く言えばお疲れ様でご苦労様。
そんな誰かの近付く様子に。手すりへ背中を預ける形で振り返ってみれば。
「ぅ――ん、…おねえさん? こんな時間だからこそ…お疲れ様なんだね…?」
夜遅く。それはこの不夜城に於いて、寧ろ本番突入のタイミング。
きっとつい先程まで足元の施設内にて、ヒトの群れに揉まれていたのだろう。
それが分かるから苦笑半分。もう半分は…ほんのりと酒気の香りも感じたので。酔い覚ましだろうという、納得。
それならもっとちゃんと風に当たった方が良い。
正しく海風の吹き上げを感じる事の出来る手すりの辺り…自分の居る所へ。ちょいちょい、手招き。
■アンジェラ > 相手側もこちらに気づいた様子。
あいにく広げるドレープもなければ、カーテシーを行うような衣服でもない。
それでも軽く会釈をしつつ、手招きに応じてゆっくりと近づいていく事にした。
「ありがとう、お嬢様。うん、ちょっと疲れちゃってね。」
忙しない街だよね、とこちらも軽く苦笑を見せる。
疲労の内容まで喋らないのは余分な気遣いをさせない為か。
ひゅう、と少しだけ冷たい風が吹けばちょっと心地よさそうに目を細めた。
「…でも大丈夫? あんまり遅い時間に一人でいて。」
それともどこかに護衛でもいるのだろうか、と視線を少しだけ走らせる。
見つからなければそれはそれで、と思いはするのだが。
とは言え自身もそれほどそういう事に気を使っている様子はない。
護衛もいないし、遅くに身一つで出歩く女にすぎない。
無防備に見えるのはお互い様と言ったところだろうか。
■ノイ > 彼女が此方へ近付いて来たのなら。広い空間である、譲らなくとも並んで夜風を浴びられるだろう。
それで充分と言わんばかりに此方からも。挨拶らしい挨拶を返す事もせず。
「ふ…ふ、分かる。…美味しい物もたくさん、だけど。
一人の時間っていうのも、とても大切――なの。ね…?」
相手が言わない、或いは言いたくないのなら。別に聞き出す事もないだろう。
今此処でばったり出会った初対面の二人。それだけでしかないのだから。
それにまぁある程度なら。察せる、という物もあるのだし…この街なら何が有ったかと。
「…うん?心配してくれる?…優しいお姉さんだ。
けど大丈夫…わたしってこう見えて…… む。」
言い掛けた事を途中で呑み込み。こつこつと自身の額を小突く。
此方も此方で、相手に要らぬ気遣いをさせるような事を言うのは。憚られたのだろう。
代わりに少しばかり間を置いた後、へらり、と気の抜けたように笑んでみせ。
「――…ちょっと位?悪い人達と、いけない事で愉しむの――も。
この街なら良く有る事……だもの、ね…?」
■アンジェラ > 「あー、そうだね。忙しない街だから余計に一人の時間が欲しいっていうか…。」
家業とは言え仕事漬けでは正直言って気も休まらない。
たまに休憩するとか、羽目を外すとか。良識の範囲でなら許されるとは思う。
「まぁそりゃあ…。夜遅くに女の子一人だとね。
多少は心配しちゃう、かな?」
ここならば大丈夫、とは言えないのがこの街である。
ふらりやってきた酔漢に、というのも珍しくはないだろう。
部屋まで送った方がいいのかな…?と酔った頭で少しは考える。
「あー……まぁ、よく聞く話だけど。
自分から踏み込んでいっちゃダメだよー?」
良い事なんかないからね、と片目を閉じてウインク。
が、自分だってあまりしっかりしているとは言えないかもしれない。
少女が魔の血を引いているのなら、無防備にその前に立っている。
もし鼻が利くのなら、女性の姿をしていながら男性的な精の香りを漂わせているのだから。
■ノイ > 「偶には一人も、だけど…そんなに心配?
天秤に掛けて…少し迷っちゃう…なぁ。おねえさんみたいなヒトが。そんなに、気に掛けてくれると」
残念ながら少女の方は、良識的な彼女と異なり。
遊び疲れだの食べ疲れだの…もしくは、人前で言えないような事による疲れでしかないのだが。
それでも。こんな場所で静かに、他愛もない世間話を交わす時間は悪くない。
難なら彼女と二人、位であれば。一人きりとはまた違った、快い時間も過ごせるかもしれない。そう思える位には。
「良い事…だと思うの、だってほら。お互い気持ち良くなれる訳だし――それに、うん…
ちょっと位羽目を外すというか。がむしゃらになるというか。そんな男の人って素敵―― ――…?」
風が強すぎて、最初の酒気以外は気付けずに居たが。
こうして過ごす内にまた、吹き上げてくる角度が変わってか…今になって。
違和感めいた物に気が付き鼻を鳴らした。
一秒。二秒。それで大凡を察し――笑んだ唇が角度を変える。明らかに吊り上がる。
それと同時に、腰を折り下から、彼女を覗き見上げるようにしてみせて。
「……ねぇ……おねえさん? 貴女も…そんな時、無い?
気持ち良くなりたくて……自分から。踏み込みたくなる事は……?」
強い風。その中でも、嫌に響く少女の囁き。
じ、と見上げて彼女の瞳を覗く眼差しが、ねっとりとした熱を蟠らせて――…そのまま。
つぃと伸ばした指先を。惑わすように眼前へ。
■アンジェラ > 「まぁ、ほっとけって人もいるだろうけれど。ほら、同じ女の子だし多少は、ね?」
同じ女の子、というには自身にはちょっと問題があるが。
まぁ見た目にはわからないだろうと踏んでの事。
けれど世間話してる間くらいは気を抜いてもいいのかもしれない。
何なら後で部屋まで送ってあげようかな、とそんな気分で。
「あはは…気持ちよくって。お嬢様かと思ったけれど案外…。
あーでも、この街でうろつくくらいだしなぁ…。」
見た目に騙されてるのかもしれないな、と考える。
それならばこんな時間にうろついているのもちょっとだけは理解できる。
と、少しだけ考えこんだ。
―――だから少女が浮かべた妖しい笑みを見逃してしまって。
「え、いや、私は――――。」
咄嗟に否定しようとする。いわゆる普通の女性らしく。
けれど、熱を帯びた少女の目線に囚われて言葉に詰まり、
す、と突き出された指先に無防備に視線を奪われてしまう。
■ノイ > 「ぁは。ありがとう、うん……わたしって、女の子――だね?
言われてみるとその通りだ――わたしは。そう、わたしは」
子、の部分をすっ飛ばして女扱い。その方が当たり前じみてきて。
言われて思い出した、そう言わんばかりの声を出してしまった。
…二度。三度。口の中で転がして自己納得。
いやきっと、それは。自分自身と目の前の彼女とを比較したのだろう…もう。この時には気付いていた。
彼女についてはきっぱり「女の子」、そう限定しきれないのだと。
「寧ろそういうヒト程、余裕が有るというか……溺れるだけの時間も有るというか。そうでしょう?
大体、偉くて悪いのが、必ずしも男だけとは限らない…
おんなのこ、だって。いけない事をする自由は有る筈――なのじゃない?」
踏み込み始めた。物理的に…それ以外にも。だからもう隠さない。
色も悦も欲も笑みに湛えて、また一歩。差し出した指がもう、触れ得る距離まで詰めきったなら。
「……いいの。誰だってそういうのが、当たり前なの…ね?
たくさんのヒト、疲れたんでしょう?…わたしも一緒。だから、ほら、わたしと――
わたしと、気持ち良くなって、気晴らししよう……?」
視線の只中で指は躍り。円を描き。すとんと切り落とすかのように落下して……
触れたのは彼女の下腹、その瞬間。
指先から電流にも似た痺れを。次いで疼きを走らせんと――彼女の。
女である内側にも。女ではなく外へと延びた器官にも。
■アンジェラ > 「……?……」
不思議な言い回し。まるで自分の事を知っているような。
初めて会う子だし、話した覚えもないのだけれど。
少し変わった子だな、と改めて思うのだが。
「ま、まぁ…それは、そうだけど。」
女性とて羽目を外し、遊ぶ事もある事は知っている。
踏み込んだ時の危険性は、と思ったが、それは男も変わらないのかもしれない。
少女の指先に目線を囚われて、甘く囁かれる言葉が耳に忍び込む。
そして。
すうっと下げられた少女の指先がつっと触れた瞬間に、びりっ、とした感覚が下腹部に走る。
「――――っぁ、うっ――――。」
びくん、と身体を震わせる。
走ったのは明らかに快感。かく、かく、と膝が震え、腰が抜けそうになる。
同時にきゅううっと股間が熱く火照り、女性としては異質なモノがぐぐっと起ち上がっていく。
頭の中が酔いと性感でゆっくりと桃色に霞んでいく―――。
■ノイ > 例え初めてでも。極短い言葉を交わしただけでも。
察する事は有るし、分かる所も有る…というだけの話。
とはいえそれは。あくまで少女にとっては、であり。言ってみれば決めつけのような物。
彼女に対する感想には間違いも含まれているのだろうが…それは、それ。
追々訂正していけば良い。少なくとも少女は、もう、そのつもりだった。
此処での会話。それだけで、この出遭いを終わらせはしない――と。
「んふー…ふ、あは…? やっぱり。触れてみないと判らないの、ね…
思ったよりも…立派だな――」
触れた指先が送り込んだのは、ヒトを煽る欲その物。淫らな力。
先程――言うべきではないかと口を噤んだ、少女がヒト成らざる物である証。
小気味の良い反応ぶりで、彼女の下肢へと勃ち上がり。布地の下から擡げられてくる屹立に微笑んで。
同時に彼女の声が、顔が。身震いが。確実に力に影響されていると見て取れば…遠慮は、此処まで。
指先からだけでこうも反応してくれるらしい淫気を、服の上からとはいえ掌全体で撫で、注ぎ、その昂ぶりを尚煽っては。
「――…見たい。それ、見たい…触れたい。感じたい。 ……おねえさんのソレ…欲しいな…?
ほら――行こ? わたしが送ってあげるから――」
きっと彼女は優しくて。初対面の少女にも、もしもの時は送って上げよう…など。考えてくれていたのだろうけど。
逆に少女が口にするそれは。完全な、送り狼の口上に他ならない。
折しも更に風の強まる外郭から。いつしか二人の姿は消えて……果たして。
再度眠らぬ欲望の坩堝に飲まれた二人は、如何なる夜を過ごすのか――。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からアンジェラさんが去りました。
■ノイ > 【移動いたします】
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からノイさんが去りました。