2025/01/26 のログ
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エレイ > そんな男の静かで退屈な夜釣りが、いつまで続いていたのかは本人のみが知るところで──。
ご案内:「セレネルの海」からエレイさんが去りました。
ご案内:「海賊島レオガン」にゼノヴィアさんが現れました。
ゼノヴィア >  
セレネルの海を根城にする海賊達の一大拠点。
複数の海賊団の情報交換や交易拠点ともなる無法者達の島。

そんな島、海賊達の都市の大酒場にて。

蹴破らんというような勢いで酒場の扉を蹴り開けやってきた無法者達。
長身の女を筆頭に、屈強な海賊男達がぞろぞろと酒場にあらわれ、その中央へ陣取ったのだ。

そして後ろから、4人がかりで運ばれる大きなトレジャーチェストへと女船長は悠然を腰掛け、高らかに声をあげた。

「酒!肉! じゃんじゃん持ってきなさぁい♪
 この場の全員分の飲み代、私達『ノクス・ヴァルドラ』が持つわよー♪」

女がそのむっちりとした尻を降ろす先、巨大なチェストからは溢れんばかりの金銀財宝が顔を覗かせていた。
軽く見ても数十万ゴルド…更に値がつくだろう、海の財宝だ。

彼女が連れ立った男達も勿論、元々酒場で呑んでいた他の海賊や商船の面子も沸き立ち、夜の酒場に大きな騒ぎの火が灯る。

ご案内:「海賊島レオガン」にエズラさんが現れました。
エズラ > 「あんた信じられねぇほど有名なんだな――」

その女船長が鎮座する玉座のごときチェストを運んでいたうちの一人の男がたまげた様子で呟く。

傭兵稼業に陸も海もない。
時には商船の船団に護衛として乗り込むこともあり――
またはその反対に、海賊船の戦力として雇われることも。
善も悪もない、「戦」だけの人生――今夜の場合は後者。
破格の賞金首を首領に据える海賊船に乗り込み荒稼ぎ。
雇われながら、彼女の座す「玉座」を運ぶ栄誉に預かったのは、戦働きを評価されてのことであった。

そして、言われるままに乗り込んだ酒場での歓待を見て確信する。

「“女帝”の渾名は伊達じゃねぇってか」

今回の仕事で雇われた「新米」船員でもある男は、溢れるカリスマにあてられながらも、続々と運ばれてくる酒の満ちたジョッキを片手に、彼女の方へと掲げる。

ゼノヴィア >  
「エズラ、って言ったっけ? アンタもやるじゃん♪
 魔物だらけな上に帰り道は王国の軍艦掻い潜って、並の男なら一発で参って二度と海に出ないまであるわね」

タンブラーに注がれた酒を豪快に呷りつつ、傭兵稼業の男へと返すのはそんな言葉。
なんらかの財宝が眠ると噂された島。海賊が付近に出没することから警戒も強く、なかなかの危険な線を潜っての凱旋である。
故に、今日は大盤振る舞い。どうせ一晩では到底飲み尽くせない程の財宝の量だ。

「どう? いっそ本業海賊になってみたら~? 案外向いてるかもよ?♪」

辺りは飲めや喰えやのどんちゃん騒ぎ。
女海賊の口も相応に軽く、冗談めいた声色を男へと投げかけながら、喧騒を心地よさげにその身に浴びる。

一般の人間からすれば想像しすぎるこの場も、女にとっては実に過ごしやすい空間であるようだった。

エズラ > 「海の上での戦ってのも悪かねぇ――考えとくぜ」

こちらも勢い良く杯を傾けて喉を潤し、喧噪を浴びる。
そこら中で理由もなく殴り合いが発生し、周囲はそれを肴に歓声を上げる。
およそ秩序と呼べるもののない空間だが、男もまたそれを好ましく思っていた。

「あんたこそ――いや、“船長”こそ、驚いたぜ。戦に出てなげぇがよ、良い指揮官てのにはそうそう巡り会えるもんじゃねぇ――」

喧嘩の輪から転がり出てきた椅子を立て直し、彼女の正面に座る。

「この荒くれどもをまとめてンのもすげぇがよ、何しろ――」

男の視線が、相手の肢体を遠慮なしに眺めている。
上背に裏打ちされた健康そのものという肉体。
まして女としてこれ以上ない程に熟れた色香は、海の男を惹きつけてやまないに決まっている。
何よりもその挑戦的でいながら享楽的でもある眼――

「――纏ってる“空気”――モノが違うぜ。それこそ海の魔女、なんてな――」

男の獣じみた目線は真っ直ぐに相手の双眸に注がれる。

ゼノヴィア >  
「大半はバフートで買い付けた元奴隷だしねー。
 海に出れば自然とああいう性格と体格になっていくし」

栄養さえ足りてりゃあね。
なんて付け加えながら、手元て弄んだ後に骨付き肉へと齧り付く。
淑やかさとは真逆の所作、にも関わらず妙な気品を感じさせる、不可思議な女傑である・

「酒も強そうだし、おまけに見る目もある。
 そこまで年食ってるようにも見えないけど、
 傭兵なんてやってるとそういうのも磨かれるもんなのかしら?」

ぴ、と綺麗な白骨となったそれを唇から解放し、目の前に据わった傭兵を差す。

角度によって様々な色を返す、玉虫色の双眼はまっすぐ見据えられても逸らすことなく、
むしろ男を値踏みすぐかのように視線を交わしていた。

エズラ > 「物事の分別がつく前から剣振る生活してりゃ、自然と“こういうの”が出来上がるんだろうぜ――」

杯を空にし、また次へ。
喧噪が深まるほどに、かえって男の獣欲はかき立てられていくような錯覚。
この海賊どもを束ねる、魔性の瞳を持つ女船長――
男の脳内に今去来するのは、「傅きたい」ではなく――

「――なァ船長、オレぁ“新米”にしちゃいい働きをしたと思うがよ――ひとつ特別な“褒美”を弾んで欲しいもんだが、受けちゃもらぇねぇか――?」

それは、「喰らいたい」。
粗末な椅子から立ち上がり、間近まで進んで、攻撃的に筋肉を軋ませながら、仁王立ち。
股座はすでに彼女の眼前で盛り上がり始めており、雄の芳香をその鼻腔に届けている。

「二階にゃ休める部屋もあるみてぇだ――」

ゼノヴィア >  
「───へぇ…?」

見上げるような上背。
本業の海賊男となんら遜色ない屈強な体躯。
そして何より、いい度胸。

財宝がぎっしりと詰まったトレジャーチェストの上で組み上げていた脚を解き、
タンブラーに残っていた酒精をぐっと飲み干して、立ち上がる。

「アンタ達は朝までたっぷり飲んで騒いでやってなー♪
 ちょーっと、上で新米に色々教えてやってくるから♡」

それだけで女の配下の屈強な男達には何のことだかしっかりと伝わるらしい。
そういった"コト"は、別段今にはじまったことでもないのだろう。

なんなら、一人でいんですかい?なんて言葉が笑いながら飛んでくる始末だ。

「足りなかったら補充するからいーの♪
 ──さて、マスター♪ 上借りるわよー、多分、朝まで♡」

声を張り上げ、そう店主に告げて、
目の前に仁王立ちする男の股間を布越しに軽く撫で、踵を返せば先立って二階の部屋へと躊躇なく向かう──。

エズラ > 【移動】
ご案内:「海賊島レオガン」からエズラさんが去りました。
ご案内:「海賊島レオガン」からゼノヴィアさんが去りました。